講談社 FRaU(フラウ)誌「ドーピング疑惑記事」ロシアノービスオタとして見逃せないこと | 浅田真央ちゃん好きな元ナースの「カピバラさんになりたいっ!」

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浅田真央ちゃん好きな元ナースの「にくにゃん」といいます。カピバラさんのぬいぐるみや温泉まんじゅう君たちとほのぼの暮らしています。あと旦那さんも(汗)。お花や読書やデパート巡りとかも大好きです。主人の「ペケモジャ」もフィギュアスケートの事を書き込みます。

ペケモジャです。

講談社 FRaU(フラウ)誌の記事が話題になっている様ですのでロシアノービスオタとして一言。

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/92585

当該記事には事実誤認、根拠の確認出来ない記載、誇張、誘導、憶測のみ基づく不適切な記載が多数みられ、多くのスケートファンから問題のある記事とみなされています。
以下列挙しておきます。



「15、16歳で世界選手権金メダル、17歳平昌五輪銀メダル、エテリコーチに引退を奨められ、カナダのオーサーコーチのもとに移籍して18歳世界選手権銅メダル。20歳以降競技には出ていない。」
⇒“16歳 17歳”で世界選手権金メダル、18歳平昌五輪銀メダル、19歳世界選手権銅メダル。
この誤記により「見ての通り、ほとんどの国際大会を15歳の少女が独占し、」も誤りとなります。15歳を強調したいがための意図的な誤記と捉えられても仕方がありません。
なおグランプリシリーズは国際大会としてはランクが下がります。しかも「全大会」と言っても2大会だけです。誇張ともとれる表現です。


「エテリコーチに引退を奨められ、」⇒事実が確認出来ません。


「エリザベート・トゥルシンバエワ選手は、「お辞儀ができない」ほど背中の慢性的な痛みを理由に19歳で引退しました。」
⇒トゥルシンバエワの腰痛は疲労骨折であり、5シーズンもの長期間過ごしたカナダのクリケットクラブでの練習の影響が排除できません。


「お辞儀ができない」⇒事実を確認出来ません。


「引退を奨められたメドベージェワ選手は今も左に身体を向けられないと訴えています。」⇒痛みのため特定のジャンプが跳べなくなりましたが、日常生活でそのような事実は確認出来ません。


「思春期を遅らせるためのホルモン調整薬物の処方も疑われていますが、そういったものを使用した影響なのか骨折、摂食障害が頻繁に報告されているのです。」
⇒骨折は競技の性格上ある程度避けられません。他のチームと比べて「頻繁に」は誇張の可能性があります。摂食障害もグレイシー・ゴールドや鈴木明子など“表に出ているだけ“でも他のチームでもしばしば起こります。


「ホルモン調整薬物の処方も疑われていますが、」⇒根拠がありません。


「トゥトベリーゼコーチは他のロシアコーチに対してインスタグラムで堂々と暴言を吐き、」
⇒プルシェンコ氏による挑発に対して「あなたは1人でも選手を育てたことがあるのかしら?」と返答しましたが、「暴言」は誇張が過ぎます。


「さらに、骨折中であっても、新型コロナに感染し肺炎から回復していない状態であったとしても試合からの棄権は許されず」⇒いずれも事実が確認できません。


「差し出されたものを拒む権利は選手側にはなかったのではないかと言われています。」
⇒根拠が不明です。


「たまたま見つかってしまったのがワリエワ選手でしたが、まだ表面化していない他選手や他薬物のドーピングはどれだけあったのでしょうか。」
⇒著者の憶測にすぎません。


「ロシアは今まで得点操作のスキャンダルにも多く関わってきました。」
⇒関わった事実は全く確認できません。いわゆるソルトレイク五輪スキャンダルは結局犯人が見つからず真相はわかっていません。


「今回のフィギュア女子シングルのショートプログラムを見てもモヤモヤを感じた人はいたはずです。」
⇒著者自身の感想に沿った世論誘導と判断されます。


「振付師のダニエルコーチはチームを離れていった選手の悪口を言うこともありました。」⇒ダニエルはファーストネームです。しかも名前自体誤りで正しくは“ダニイル“です。
離れていった選手の悪口を言うのはトゥトべリーゼです。グレイヘンガウスではありません


「ワリエワ選手は、トリプルアクセルもコンビネーションジャンプも失敗したにもかかわらず、得点は、トリプルアクセルを完璧に決めて演技をクリーンに滑り切った樋口新葉選手の10点上だったのです。」
⇒ワリエワはコンビネーションジャンプは失敗していません。しかも点差10点差ではありません。8.65です。明らかな虚偽記載です。意図的に誇張したと捉えられても仕方がありません。


「たかがスケートの試合」と言ってもいいものであり、
⇒人間の価値観は多様です。SNSでは「オリンピックアスリートに対する侮辱発現ではないか」との声が出ています。


「何よりも大事なものは身体的、そして精神的な健康で、それがボロボロになるほどの価値がオリンピックメダルにあるとは思えません」
⇒人間の価値観は多様です。


「得点操作とドーピングがテーマとなった今回の大会でも、」
⇒得点操作は少なくとも中立国では全くテーマになっておりません。


「現場に選手の親が介入できないシステムを作っていました。すでに社会から隔離され、練習漬けになった環境の上に、子どもたちの一番の代弁者でありサポーターである親という存在を引き離されてしまう……。」
⇒チームトゥトべリーゼでは練習見学は自由です。セルゲイ・ボロノフはしばしば練習中にリンクサイドで母親と話をしていました。

【追記】
「門下の選手にはボーナス入りの高得点を与えることでこのチームに力を与えていったのです。」
⇒⇒ISU主催の大会にはそもそもボーナス制度はありません。またトゥトベリーゼ門下生だけに特別に高得点を与える事もありません。


「新型コロナに感染し肺炎から回復していない状態であったとしても試合からの棄権は許されず」
⇒⇒2020年のロシア選手権の事かと思われますが、コーチ陣は棄権を勧めたがシェルバコワ本人が出場を希望しました。そもそもコロナではありませんでした。


「オリンピック委員会は「未成年の彼女を守るために」出場を許可したと発表しました。ドーピングの陽性が出ている選手にオリンピックの大会出場を許すという決断が本当に「未成年の彼女を守る」ということになったのでしょうか?」
⇒⇒
IOCはワリエワの出場に反対している立場です。そのためCASに提訴しました。出場の許可判断を出したのはCASです。





~おわりに~
チーム・トゥトべリーゼは非常に厳しいスクールである事はみんな最初から分かって本人や親の自由意志で加入してくるものですので、米国の体操の性的虐待と同列に語るのはいかがなものでしょうか。 モスクワには趣味に毛が生えたレベルで練習出来る安価なスクールも沢山あり、また移籍の自由はあります。よって選手のレベル、取り組みに応じて様々なレベルのスクールが用意されています。

講談社のファクトチェックが機能していない事及び倫理観が欠如している事が露呈した記事であり、講談社の信頼や著者の今後のキャリアを考えると各文章の出典の記載が必要かと思われます。それが出来なければ残念ながら記事の削除も候補に挙がると考えられます。


なおここからは個人的感想ですが…
「名誉、名声、勲章を目標にしてはいけない。」と著者自身が語っていながら、

『「米国小児精神科医でハーバード大学医学部アシスタントプロフェッサー、マサチューセッツ総合病院小児うつ病センター長の●●●医師だ。●●医師自身、高校時代までフィギュアスケートをやっていて、鍵山選手の元振付師である佐藤操氏に指導を受けていた経験も持っている。また、小児精神科医としては、10代、20代の若いアスリートのメンタルヘルスに以前から関心を寄せていて、鬱状態を経験したことがある元全米チャンピオンである長洲未来さんとともに競技とメンタルの問題について対談を行ったりもしている。』

といった、記事を権威化するような前振りは著者自身が名誉、名声にとらわれている様な印象すら感じます。

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