アルビ、浜風に逆らう一戦【J特】 | 馬の会長日記

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「馬の会」の会長“のみ”の気まぐれ日記。
競馬はもちろん、前に住んでいた新潟のこと、
今住んでいる埼玉のこと、趣味の旅行に、
アルビレックス新潟、グルメなどなど
その時思ったことを気ままに更新してま~す。

11/30(土)はアウェイの「日産スタジアム」で行われたJリーグ第33節、
「横浜F・マリノス vs アルビレックス新潟」に参戦してきました。

残すところ今年もJ1リーグもあと2節。

なんと、ここに来てアルビの相手は現在首位の超強豪です。
しかもマリノスは今節で今季の優勝が決まる可能性があるチーム。

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今回は息子を実家にあずけてきて、相方と気合入れての参戦でしたが、
午前中は相方の産婦人科があったのでこの「日産スタジアム」に到着したのは試合開始ギリギリ。

前半はアルビゴール裏のかなり後ろの席になってしまいましたが、
屋根の下にモニターが設置してあるのは状況がわかりやすくてうれしいです♪

試合開始前には帝国劇場ミュージカル「レ・ミゼラブル」の豪華キャストが凱旋し、
「民衆の歌」をマリノスサポーターと共に歌って場内はすでに優勝ムードだったらしい。

そしてゴール裏にはビッグユニフォームと、「この街に頂点を」というメッセージ。
マスコミもかなり多くピッチサイドにいて、さらには優勝した際の花火みたいなのも準備されている。

そしてなんと、観客数はJ1リーグ最多記録の62,632人!
その中の2人として参加できるなんて幸せ~

でも、この多くの観客のほとんどはマリノスの優勝を期待している人々。

その大観衆が見守るホームの今節で優勝を決めたいと、
チームはもちろんスタジアム全体がマリノス優勝へ向けて盛り上がる超超超アウェイ状態ですよ。

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はい、でもそんな時こそ力を発揮するのが空気の読めないアルビなんです。

今季、開幕6連勝で注目を浴びていたマリノスのJリーグ記録の更新を第7節でアルビが止めてしまったし、
昨年も優勝に向けてホームで盛り上がっていたベガルタ仙台の優勝を
残留ギリギリに苦しんでいたアルビが阻んでしまったりと、
普段マスコミがとりあげてくれない分、なんとか小さな存在感を出してきましたよ。

萌えますねぇ~燃えます! この最高にアウェイな空気♪

まあ、アルビが今節勝ったってマリノスの首位は変わらないでしょ。
むしろそちらの最終節、得点王がいる川崎との神奈川ダービーで決める方が盛り上がるでしょう。

またアルビが勝っても同時刻に行われている他会場の試合次第ではマリノスの優勝の可能性はありますし。

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個人的にはアルビの勝利とJ1リーグ優勝セレモニーの2つを見たいというのもありますけどね。

実はレッズサポと掛け持ちしていた2004年の埼スタで、マリノスの優勝を目の前で見た経験があります・・・
それはそれで今後の糧にもなりましたから。

さて、この大歓声の期待に応えマリノスがそれから9年ぶりのJ1リーグ優勝を手中に納めるのか?

それとも、このマリノスを応援していない約3,800人のオレンジサポの声と、
そして新潟のPVから元アルビの鈴木慎吾選手と共に声援を送った約500人の思いで、
柳下アルビが今季の集大成を見せるのか?

14:04、世の中が注目する世紀の一戦の幕があけました!

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試合開始からいきなりアルビは英也のシュートを皮切りにマリノスゴールに迫っていきます。

今のアルビには守るものも失うものもありません、前進あるのみ!
相手が『弱いアルビだから、勝てるだろう』などとナメていて、
さらに『優勝への重圧』を感じている今こそ、たたみ掛けよう!

チーム史上記録のエース堅碁の得点数は現在リーグ2位だし、ホーム8連勝もチーム記録更新で、
現時点でリーグ3連勝、今季のリーグ後期だけだとアルビが首位。

今のアルビは強い! 選手もボクらも自信がみなぎっています!

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と思ったけど、さすがはオリジナル10で何度も優勝争いのステージに立ち、
しかもベテランも多く、極めて今季のチャンピオンに近いマリノス。

アルビをナメてるような感じは一切なく、さらにはこの優勝への重圧を力に変えています。

まさに「ウサギを狩るのにも全力を尽くす百獣の王」のごとし。
アルビの最初の攻撃が「窮鼠猫を噛む」みたいな、かわいらしい攻撃に感じるほど。

サイドから散々崩され、恐ろしい斉藤選手のドリブルやマルキーニョス選手がアルビゴールへと迫ってくる。

何度も健太郎や舞行龍が身体を寄せて決定的な仕事をさせない様にしていましたが、
それ以上に怖かったのがその前の中村俊輔選手の巧みなスルーパス。

何度もヒヤリとするシーンを作られてしまったけど、
ホントこれはレオを中心によくファールギリギリで全員で潰していましたよ。

もう累積3枚たまっている選手が多いんだけど、よくカードを出させずに凌いだと思います。

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それでも危ないシーンは何度もあって、前半では33分に俊輔選手のスルーパスに走り込んだ
ドゥトラ選手がペナルティエリアの左からクロス。
そして中央で待ちかまえていたドフリーのマルキーニョス選手がヘディングシュート!

万事休すかと思われましたが、そのシュートに勢いはなく東口が正面でキャッチ。

さらに後半に入るとマリノスはより勢いを増し、得意であるセットプレイの機会をどんどん作ってきます。
この試合だけでCKは8本、FKは21本と息をのむ時間ばかりが続き、
試合の流れは完全にマリノスの優勝に向かっている空気・・・

後半18分は俊輔選手が左からシュート性のCKを蹴ると、走り込んだ中澤選手がフリーでヘディングシュート。
これがメチャメチャ打点が高くビックリしましたが、ゴール左に外れてくれました。

日本代表の時に日本を救ってくれたボンバーヘッドが敵になるとここまで恐ろしいものか・・・

また、後半22分にはペナルティエリア手前の中央という絶好な場所でFKを与えてしまいました。
もちろんキッカーはJ1歴代最多の通算17ゴールを直接FKで決めている名手、俊輔選手。

『俊輔、マリノス優勝への決勝弾!』という、
まさに次の日の新聞の見出しが見えそうな最高なお膳立てができてしまったシーンですよ。

しかし、優勝をひき寄せる右隅を狙ったシュートを東口が見事枠の外にはじく!

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このプレイがその俊輔選手が言っていた「サッカーの神様」を振り向かせたのかもしれません。

後半27分、流れでは完全にマリノスの試合でしたが、達也と替わって入った武蔵が運び、
流れとは関係ない左のCKを得て、キムジンスのクロスは栗原勇蔵選手にクリアされましたが、
そのこぼれ球を見逃がさなかったのが我らがエース川又堅碁。

豪快に振りぬいたダイレクトボレーが、マリノスゴールに突き刺さりGOOOOOAL!!

よっしゃぁあぁ~~!!
一部を除きこのお祭りムードを一気に凍りつかせた最悪なアルビの先制点!

しかも相手が積極的に狙ってきたセットプレイから・・・あぁ、気持ちいいッス~♪
ボクらも後半は席を前に移動してきたので目の前でその瞬間を目に焼きつけられました。

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しかし、空気が変わるどころか、この1点がさすがにホーム最終戦ということもあって
「負け」は許されないマリノスの攻撃をさらに加速させてしまいました。

征也ではない藤田祥史選手やファビオ選手を投入してロングボールを多用し、
パワープレーでどんどんアルビゴール手前までボールを入れてきます。

もう防戦一方のアルビ・・・ヒィ~やっぱりマリノスは強いよぉ~早く終わってくれぇ~!

という思いもむなしく、FKで時間が散々止められたせいかアディショナルタイムは無情にも長すぎる「5分」。

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しかしアルビの集中力は途切れていなかった!

相手が前がかりとなった、後半のアディショナルタイム3分。

征也がカットしたボールを堅碁がさばき、レオが一気に前戦にスルーパス。
これに武蔵が落ち着いてゴールに流し込んで、GOOOOOAL!!

この約6万人のスタンドが悲鳴につつまれた中、たった約4千人が歓喜に沸きました!

いや、新潟からTVの前から声援を送ってくれたアルビサポ。
そしてきっと、マリノスを追いかけていて優勝の可能性を残す、2位のレッズや3位の広島、
4位のセレッソなどもこのゴールにはよろこんでくれていることでしょう。

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逆にアルビにもこれだけ注目を浴びた中での『優勝を阻止!』というプレッシャーはあったと思います。

ボクもレッズサポの友人から、『頼んだよ!』と言われましたし、
正直いま好調であるアルビならそれが出来るはず、やってやろう!
といつもの試合以上、必要以上に意気込んでいましたもん。

こういう時に勝ててこそ本当の「強さ」を手に入れたは言えませんしね。

そんな重圧を力に変えていったアルビのメンタル面も含めホントに今のアルビは強くなったと思います。
PKも見過ごされるほどのマリノス側ジャッジにも屈せず、
このまま試合は「0-2」でアルビのリーグ4連勝、2試合連続完封勝利。

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またこの瞬間、同時に行われていた広島と鹿島が勝利したために
今節でのマリノスの優勝は確定することが無くなりました。

広島には昨年残留の手助けをしてもらったので、恩返しできたかな?
ん?レッズはどうしたの?

また、準備していたJ1優勝セレモニーもJ1優勝シャーレもお披露目する機会はありません。

会場には6万人もいるのにここまでシ~ンとなれるのか?と思えるほど異様な雰囲気の中、
ほんの一角のオレンジ色のよろこびの声だけが「日産スタジアム」をこだましました。

バンザーイ♪ バンザーイ♪ バンザーイ♪ バンザーイ♪ バンザーイ♪

アルビの勝利を祝うっていうのが実に申し訳ないって思うほどの雰囲気の中でのバンザイ五唱で、
アルビの選手たちも心なしか気遣うようにいそいそと退場していきましたよ。

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優勝セレモニーは無くなりましたがマリノスの今季ホームでの最終戦なので、
そういったセレモニーは行われるみたいです。

選手たちもマリノスサポーターに向けてアルビのゴール裏付近まで
(2層目のマリノスサポに対してですが)
挨拶しにきましたが、選手みんなが浮かない顔をしていましたよ。

もうちょっと1年の最後なんですからファンには笑顔を見せないとね。

でも、それも優勝争いをしているからこそ持てる感情。

最後にコールリーダーも言っていましたが、絶対近いうちにあっち側のステージに立って
一喜一憂することを誓いました。

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さて、いよいよ2013年のアルビレックス新潟最後の試合は12/7(土)、
ホームの「東北電力ビッグスワンスタジアム」で行われるJ1リーグ第34節
「名古屋グランパス」との闘いです。

この「東北電力」という名は今年までで、来年から「デンカ・ビッグスワンスタジアム」になりますね。

そしてすでに、2006年からアルビでプレイしてくれたウッチーこと内田潤など
来年契約更新をしないことが発表された選手もいます。

また来年になれば今年とは違ったアルビに生まれ変わってしまうことでしょう。
それは強化に向かう進化だと信じますが、今このメンバーで戦えるアルビは最後。

今季ボクらがアルビを応援しに行けるのはたぶんこのマリノス戦が最後となるので、
このメンバーで戦える最後の試合として目に焼き付けておきました。

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今季、名古屋とは第6節やナビスコカップ予選で2度
アウェイで戦っていますがどちらも敗戦でした・・・

しかし、昨年のホーム第27節で「5-0」と勝利したように
名古屋にとってここ「ビッグスワン」はリーグで9戦し1勝しかしていない大の鬼門なんですよ。

名古屋の指揮官を6年務めたストイコビッチ監督も今年で監督を退任するそうなので、
その悪い思い出を後任にもつなげていって欲しいですね。

そして、昨年よりもかなりワクワクさせてくれた今季のアルビの勝ち点「52」や
勝利数「16」は共にクラブ記録を更新。

順位も賞金獲得圏内の7位まで上がってきたので、なんとか勝利で来年につなげて欲しいです。

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新潟はもうすでに雪が舞い始めたそうですが、この日の横浜はいい天気で、
スタジアムの帰りには世界遺産の富士山がオレンジをまとってアルビの勝利を祝ってくれましたよ。

そして、ボクらも堂々とオレンジのユニフォームをまとい、横浜の街を闊歩しました。


俺たちの誇り新潟♪