アルビ、10年目に会おう【J特】 | 馬の会長日記

馬の会長日記

「馬の会」の会長“のみ”の気まぐれ日記。
競馬はもちろん、前に住んでいた新潟のこと、
今住んでいる埼玉のこと、趣味の旅行に、
アルビレックス新潟、グルメなどなど
その時思ったことを気ままに更新してま~す。

2003年11月23日、アルビレックス新潟がJ2優勝と共に悲願のJ1昇格を果たした日でした。

オレンジ一色に染まったスタジアム、頭を刈り上げた選手たち、上野優作の決勝ゴール、
「We are the champion」が流れ、山口素弘の「にいがた最高!」の雄叫び、反町監督の胴上げ、
みぞれ模様の冬到来のスタジアムが熱くオレンジ色に燃え上がったあの日・・・ボクらはそこにいた。

イメージ 1

その後、ボクらはJ1に高い壁を感じながらも、その質の高いプレイに感動を覚え、
自分たちが応援するチームがこの舞台で戦える事を誇りに思い、
ずっとこの場で戦い続けたいと思ってきました。

これまで歓喜するよりも涙を流した時間の方が多かったかもしれません・・・

しかし、日本プロサッカー最高位リーグに10年間必死に喰らいついてきました。
J2からの昇格チームで10年もJ1に在籍しているのはアルビが最長です。

イメージ 2

決して強くはない、お金も無い、スター選手も少ない・・・そんなチームをなぜ愛せるのか?

一番近い感覚としては『我が子』の様なもの。
自分が育てたという事ではないけど、ヨチヨチ歩きの時から見ているボクらにとっては、
この『我が子』の成長が楽しみで目が離せない。

出来のいい『我が子』とは言えないけれど、決して見放さない。

そして、そんな同じ思いで『我が子』を見守る「サポーター」という名のたくさんの『家族』が、
ボクらの『家』(ホーム)「ビッグスワン」に集う。

あれから10年・・・

イメージ 3

2013年11月23日、10年前のよろこびと感動を同じ日の同じ場所で
再び感じるために約2ヶ月ぶりにこの『家』に帰ってきましたよ。

この記念すべき日にここ「東北電力ビッグスワンスタジアム」で行われたのは
J1リーグ第32節「アルビレックス新潟 vs ベガルタ仙台」。

10年前は42,223人(マスコミ向け発表)の『家族』の内の1人でいましたが、
今回はリアル家族が3人に増えての参戦です。

ボクもボロボロになった10年前のモデルのユニを着て気合入っていますよ。

この日はクラブも「J1昇格10周年記念プロジェクト」と題して
「再びこのビッグスワンに4万人集めよう!」を合言葉に様々な企画を行っていました。

イメージ 4

その企画の一つに、現在シーパスを持っている人には友人を割引価格で誘えるお知らせが、
そして過去にシーパスを持っていた人は割引きチケットの案内が郵送されていたのです。

そのどちらにも該当する我が家なのですが、早々にこの日の新潟行きを決めていたので、
正規料金で買っちゃってたんだよなぁ・・・ちょっと早まったぁ。

また、アルビレックスチアリーダーズとベガルタチアリーダーズのコラボダンスで始まり、
お互い震災に苦しまされた身として絆を確かめ合い、
その後、アルビの選手としてJ1昇格に大きく貢献してくれた懐かしい方々から応援メッセージもありました。

イメージ 5

場内の映像ではアンデルソンから始まりファビーニョ等、外国人選手なのに新潟を愛してくれた方々や、
Jチームの監督として活躍している山口素弘や秋葉忠宏・・・秋葉は太ったねぇ~
J1昇格決勝弾を決めてくれた上野優作や監督以上の存在感でアルビの基盤を作ってくれた反町康治などなど・・・
当時のチビッコに大人気だった野澤洋輔の今でも変わらないオチャケぶりには涙が出そうでした。

また、木寺浩一、新井健二、安英学、深澤仁博、高橋直樹がゲストとしてスタジアムに登場して
メッセージをくれました・・・って、高橋直樹って何か話したっけ?

みんなアルビを去った後には様々なチームを渡っているのですが、
こうしてこの記念すべき日にアルビを気にしてくれるなんてとってもうれしい事ですよねぇ~

イメージ 6

そしてこの日を最高の日にするために一番必要なもの・・・それは『勝利』!

今回の相手、ベガルタ仙台は現在9位とアルビよりも1つ下の順位なのですが、
前節、優勝を争う浦和レッズに昨年までアルビに在籍していた
石川直樹選手の試合終了間際の同点弾で勝ち点1を死守すると、
11/16(土)に行われた天皇杯ではベスト8を決めるという上昇の兆しがあるチーム。

それも6シーズン指揮した手倉森監督の退任に華を添えたいという思いなのでしょう。

イメージ 7

約1,300人のベガルタ仙台のサポーターの皆さま、楽天の優勝パレードで仙台が盛り上がる週末、
このアルビの記念すべき日にここ「ビッグスワン」お越しいただきありがとうございます♪

って、ボクも県外から来てるんですけどね・・・

昨年はホームでもアウェイでもお互い不可解なジャッジでスッキリしない試合が続きましたが、
今日こそは、このメモリアルデーこそはスッキリ気持ちよく勝たせてください。

実はアルビは仙台を新潟にむかえたホーム戦では10戦して1勝しかしていないんです・・・
しかもJ1に上がってからは未勝利。

しかし、アルビは現在リーグのホーム戦7連勝というクラブ史上記録を更新中。
今こそ、今日こそ、我らのホームの力を見せつける時です!

イメージ 8

オフィシャルクラブスポンサーの「ローソン」さまと一緒に「アイシテル ニイガタ」を叫び、
ゲートで配られたオレンジシートを掲げコレオで選手たちを迎える。

4万人には満たなかったけど32,425人の思いがうねるスタジアムに
10年前の思いを、さらに10年後へつなぐホイッスルが17:03に鳴り響きました。

「届けよう、10年後へ。その先へ―。」

イメージ 9

試合は序盤からアルビがスタジアムの圧力も加わったハイプレス!
仙台のボールを狩りとってから素早く攻撃に転じ、相手に主導権を渡さない。

これもこの10年間アルビが少しずつ築きあげてきた進化形のサッカーです。

10年前の守備をかためてボールを奪うと一気に攻め上がる「カウンターサッカー」というスタンスを軸に、
それにボール保持率を上げて好機をさぐる「ポゼッションサッカー」を取り入れ、
相手からボールを奪われないために常に選手とボールが動きまわる「パスサッカー」を試み、
さらに「守る」から「奪う」に進化した「ハイプレスサッカー」へと・・・

イメージ 10

ボクも単なるサッカー観戦が好きなド素人なので詳しい事は言えませんが、
アルビのサッカーは反町監督→鈴木監督→黒崎監督→柳下監督と、
監督が変わっても基本的な戦い方は変わってないものだと思えます。

もしかしたら、相手のチームより「動き、走り、あきらめない」というスタミナ重視の
精神力勝負のスタンスは、スター選手が少ないチームには仕方ない戦い方なのかもしれません。

でもこれが新潟の「耐える」という風土に合っていて、
そしてそれが多くのファンを惹き寄せるアルビの魅力なんでしょうね。

イメージ 11

育ってきた選手が毎年抜けていっても、その力は少しずつ少しずつ進化し、
そんな10年間積み重ねてきた力が、今につながっているのでしょう。

そしてこの日も前半18分に結びつきました。

素早くドリブルで相手陣地の左サイドに切り込んだキムジンスを、
仙台の佐々木選手にファウルで止められFKを得ると、

亜土無の相手ゴール前のニアサイドに送った低い弾道のFKは、元アルビにいた松下選手に阻まれるも
達也が内に入れ、そのボールに反応した英也がボレーシュートを放った!

このボールがネットに突き刺さり・・・GOOOOOAL!!

イメージ 12

昨年加入しアルビで力をつけ韓国代表に呼ばれるようになったキムジンスから生まれ、
新潟出身でずっとアルビに所属し、昨年から不動のレギュラーの座を得た亜土無のFK。
今季のアルビに大きな影響与えてくれたワンダーボーイ達也がつなぎ、
それをいくつものチームを渡り歩いたが、出場機会に恵まれず今年アルビ新加入してきた英也へ。

様々な環境から集まってきた選手がつないだ先制点。
この得点はここまで歩んできたアルビの歴史を凝縮している気がします。

イメージ 13

先制点を奪ったアルビでしたがその後も主導権は渡さず。
追加点のチャンスは何度かあったのに決められなかったのは、まだまだ課題は残りますね。

英也にも達也にもチャンスはあったし、特に堅碁は自身も目指しているリーグ得点王の座もあるので
決めてほしかったなぁ・・・

川崎の大久保選手も今節決めて堅碁との差が4ゴールに開いちゃったし。

そんな中、さらに光っていたのが守備陣。
後半から仙台は4-3-3にシステムを変更してきて、
得意のサイドからの攻撃を何度か受けるようになってきたけど、
GK東口のセーブや、CB大井の敷いたブロックは安心して見られました。

それに、今節累積で欠場したCBの舞行龍の代役として出場した水輝もかなり成長していたし、
右SBに入った三門、ボランチのレオや成岡の3人はホント「ハンター」と呼べるほど
相手の攻撃の芽を狩りとっていましたね。

イメージ 14

ただ、相手にほとんど攻撃をさせなかったのは守備陣だけでなく、
前線からそれを摘み取っていたということもあるので、
この無失点に結びついたのは選手全員の力と言えるでしょう。

また何分間にもつづく「アイシテルニイガタ」を送り続けたスタンドの後押しがあってこそでしょう。

ここ10年間それぞれ生活が変わり去る仲間もいたけど、新しく増える仲間もいた。

昨年の様な苦しい日々があったけど、抱き合ってよろこんだ日が忘れさせてくれた。

あの時の観客数には満たなかったけど、今でもアルビのサポーターはあたたかい。

こんなに素晴らしいチームとサポーターに会える場所、ビッグスワン。

県外に離れてしまったからこそ余計に思う。
なんて新潟にはこんなに素敵な仲間、場所、時間があるんだろうと。

後半45分には10年前にJ1昇格の瞬間を知る男、本間勲の登場でこのメモリアルデーが美しく閉幕。

スコア「1-0」は、偶然的にも10年前の11月23日と同じでした。

イメージ 15

これでアルビは今季2度目のリーグ3連勝。
そしてチーム史上の記録を更新するJ1リーグ、ホーム8連勝です。

仙台サポーターからまったく攻撃ができなかった仙台選手には試合終了後ブーイングがありましたが、
今回は日が悪かったと思ってください。

アルビの選手もこの日を意識してくれてか、とても素晴らしい試合をしてくれましたもん。
これなら久しぶりにスタジアムに足を運んでくれた方々も、再び帰ってきてくれることでしょう。

実際、ボクの後ろにいた若いお兄ちゃんたちはアルビのプレイに終始
『スゲ~!スゲ~!』と興奮しっぱなしでしたよ。

なんだかそれを聞けただけでも大満足です。

帰りの新幹線があるから『試合が終わったらすぐに帰るよ』って相方に言われていたんだけど、
この記念すべきにこのスタジアムでしか出来ない祝勝をあげなきゃ帰れないでしょう!

バンザーイ♪ バンザーイ♪ バンザーイ♪ バンザーイ♪ バンザーイ♪

イメージ 16

さて、次のアルビレックス新潟は11/30(土)、アウェイの「日産スタジアム」で行なわれる
Jリーグ第33節、「横浜F・マリノス」との対戦があります。

ボクら家族も参戦予定ですが、残すところ今季のJ1リーグもあと2試合。

現在、首位にいるマリノスはこのアルビ戦で優勝を決める可能性があります。
しかし、それをボクらの目の前で決めさせる訳にはいきません!

「J1の優勝セレモニーを見てみたいなぁ」
・・・なんて、心の声をグッと抑えてアルビの勝利のみを信じて応援してきます。

今節のヒーローインタビューの英也も言ってましたが、
今季も第7節のマリノス戦を英也のゴールで勝っているんですから怯む相手じゃないッス!

今季後半の「9勝2分4敗」は、2ndシーズン制なら堂々の首位ですしね!

イメージ 17

そのJリーグ新記録となるマリノスの開幕6連勝中だったのを阻止した、
そして昨年も仙台の優勝を阻んだ相手ホームの空気を読めないアルビですから。

まあ、アルビが勝ってもマリノスの優勝する可能性はあるので、
アルビの勝利&J1優勝セレモニーをみる事をちょっと期待してますけどね。

きっとボクにとっては今季最後の生観戦となりそうなので、
このメンバーでやれる試合は最後だと思って目に焼き付けたいと思います。


いつもの様に試合終了後、ひそかに2層目からのタオルマフラーをたらした我がホーム「ビッグスワン」。

来季は何回この素晴らしいホームに足を運べるかなぁ?
今度来る時は1人で、もしくは家族が増えて4人で参戦することになるでしょう。

住む場所は変わっても、アイシテルニイガタ!

イメージ 18

で、結局バス乗り場が大混雑だったために予定していた新幹線に乗れず相方に怒られちゃいました・・・

でも、勝ってホントに良かったぁ♪