最北端の亀たちに会いに | 馬の会長日記

馬の会長日記

「馬の会」の会長“のみ”の気まぐれ日記。
競馬はもちろん、前に住んでいた新潟のこと、
今住んでいる埼玉のこと、趣味の旅行に、
アルビレックス新潟、グルメなどなど
その時思ったことを気ままに更新してま~す。

先日の「海の日」を含む7/17(日)18(月)に家族3人1泊で、
いつも眺めているけどなかなか訪れる事のなかった島「佐渡」の旅に行ってきました。

相方の車で1日目の島内観光をしたボクらは、相川にある「ホテル大佐渡」で1泊し、

2日目はそこから海岸線を北上し大自然の彫刻に魅了されながら、
佐渡島の上の部分「大佐渡」をグルっと初日に上陸した「両津港」を目指そうとしています。


「尖閣湾」を後にしたボクらはまた海岸線を北上し、さらに自然が作り出した彫刻美を見にいきました。

ここから先はボクも相方も行った事の無い未開の地です。



観光案内には『平根崎海岸の巨大な岩盤に、海水の渦紋浸食によってできた大小無数の穴が見られます。』

『その数の多さでは世界2位の波蝕甌穴群は国の天然記念物。
また、沖あいの海中から温泉が湧き出している所としても知られています。』

と、書いてあったのでワクワクしながら『平根崎波蝕甌穴群』(はしょくおおけつぐん)へと向かいました。

そして、駐車場に到着してみると、昔レストランだった様な廃墟があるだけで
特に何も案内が出ていません。

恐る恐る、断崖から海を覗きこんでみると・・・これかぁ!

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整備されてない斜度30°ぐらいある岩盤に、直径10cm~10mくらいある穴が無数に開いていますよ。

しかし、穴を良く見るにはこの急斜面の岩盤をおりて行かねばなりません。

そこで相方と息子はボクの写真を期待しながら車でお留守番。

ボクはビクビクしながら斜面をおりて行きましたが、
こりゃ雨の日やサンダルでは絶対におりようとしちゃダメですね。

海底に温泉が湧いているとはいえ、足を滑らせたら日本海の冷たい洗礼に合いそうです。


そしてこれらがボクがビビりながら撮ってきた写真。

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ナナメってますが、ホントに手すりも階段も何もない岩肌に立っているんですよ。

大自然、そのままを堪能できるってことなんですが、観光地としてはかなり危険ですねぇ。

でもこれが、日本海の波とそれがぶつかった岩とが作り出す渦だけで
開けられたものだと思うと、ホント自然は芸術家です。




さらにボクらは「佐渡一周線」と呼ばれる海岸線「県道45号」を時計回りに走っていきます。

実はこの「県道45号」、総距離は169.6kmもあり、日本一の長さを誇る主要地方道なんだそうですよ。

しかし、北に走って行くと道はどんどん狭くなっていき、集落や峠道になっているところは
急な対向車ともすれ違うのも危うい感じ。

右手には今にも落石があってもおかしくないほどの岩の壁だし、左手には真下に海が見える断崖絶壁。

景色はキレイだけど、連続したコーナーや上り下りも激しくなってきって、
それに目を奪われると命まで奪われてしまいます。


実際、視界の悪いコーナーを抜けると地元の子どもたちがいきなり原チャリ何台かで横並びでツッ込んできて、
正面衝突しそうになってヒヤッとしましたもん。

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このコースは毎年9月の第1日曜日に行われる『佐渡国際トライアスロン大会』のバイクコースにもなるんですよ。

車で走るだけでも大変なのに、この大会は国内最長距離を残暑きびしい炎天下の中走るので、
国内でもっとも過酷なトライアスロン大会と言われているんだそうです。

日本テレビ系列の番組「行列のできる法律相談所」では、
この秋東野幸治、安田美沙子、石井慧、ノッチなどがこの大会に出ようとしていますね。

まあ、テレビで見るにはこの絶景や趣のある漁村、また道沿いにある自然の作りだすモニュメントは
とってもいい雰囲気で見ごたえあるんですけどね。

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実はこの道沿いにある瀧じゃなくて、海に直接注がれるという珍しい「大ザレの滝」というのを見ようと思ったのですが、
どこにあるかわからず、観光ガイドにも載ってない、案内表示もないこの瀧でかわりに癒されてしまいました。

佐渡には、この様な観光スポットとされてなくても見ごたえのあるものがたくさんありますよ。

島そのものが絵になる観光スポットってことなんですねぇ。



そう決して快適ではないドライビングコースを走っていると、
ついにこの佐渡旅行で一番見たかった景色が近づいてきました!

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カタカナの「エ」の字に似た形の佐渡島の、右上の先端部分にあたる地にある『大野亀』(おおのがめ)です。

海から小山が陸続きで飛び出ているようにも見えますが、実はこれ標高167mもある一枚岩なのですよ。

その海から突き出た巨体はまさに「亀」ですよねぇ~、圧巻です!

「亀」は「神」、アイヌ語の「カムイ」に通じる神聖な島を意味しているのだそうですよ。

出発前に卵を産んでいたボクの家族、ゼニ亀のズゴック姉さんにも見せてやりたかったなぁ・・・


その「大野亀」には、車でその麓まで行けて、登岩?も出来るんです。

山頂からの眺めは絶景と聞きますが、今回は麓まで。

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これが麓の駐車場から見た「大野亀」です。

なぜ今回ボクがここに一番来たかったかと言いますと、
これまで3度佐渡に来ているのにまだ来た事が無かったからというのが理由ですが、

佐渡の観光のポスターやガイドブックの表紙などを見ると、
この「大野亀」をとりあげている写真が実に多いのです。

まさに、佐渡観光の主役の地ってことなんすね。


そして「大野亀」が最も美しいとされるのは6月上旬頃。

それは佐渡と山形県の一部でしか見る事のできない珍しいユリ科の黄色い花、
『トビシマカンゾウ』が咲くのがその時季で、ここ「大野亀」は国内最大の群生地なのです。

「飛島」は山形の島の名前ですが、まさに固有種に近いので「サドガシマカンゾウ」という名でもいい感じがしますね。


佐渡では「トビシマカンゾウ」を「ヨーラメ」と呼ぶらしいのですが、
「ヨー」は魚のことで「ラメ」は卵をはらむことで、
この花が咲けば海や魚が活発になるっていう意味があるそうです。


ここ一帯が黄色で埋め尽くされる季節はたくさんの観光客でにぎわうそうですが、
緑鮮やかな時季もなかなかいいですよねぇ♪



ここまでの道のり、たいした食堂もコンビニも休憩する場所も無かったんですが、
やっと観光地なだけにお店が現れはじまました。

もうそろそろお昼なので、息子の休憩も兼ねないとね。

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そういうことで、いきなり「海鮮丼」!

これ、相方のたのんだものなのですが、「大野亀」からちょっと走ったところに
赤い屋根の「佐渡フィッシャーズホテル」のレストラン「サンセット」で食事をすることにしました。

ここからは「大野亀」と並ぶ佐渡の最北端の景勝地『二ツ亀』を見おろすことが出来ますが、
まあまずはお腹を満たさないとね。

ボクが食べたのは海鮮定食。

食べたかった佐渡の夏の名物「メカブ」もあって大満足。

ワカメのコブになっている部分で、あのネバネバがとっても身体にいいそうです。

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でも、海の幸も美味しかったですが、水がとにかく美味しいのが一番印象に残ってますよ。

カルキ臭く無かったので、これは井戸水でしょうかねぇ?
これも自然の恵みですね。

レストラン「サンセット」

新潟県佐渡市鷲崎1116-2 佐渡フィッシャーズホテル内
電話: 0259-26-2311(佐渡フィッシャーズホテル)
ランチ営業:11時~14時


さて、お腹も膨れたし『二ツ亀』を間近に見に行こうかなぁ。

ホテルの横から「二ツ亀」の海岸に下りられる階段がありみたいで、海水浴客がどんどん上ってきています。

木々で「二ツ亀」自体は見えないけれど、とりあえず息子を背負って下りてみるか!

「二ツ亀」の正式な名称は「沖の島」と「磯の島」という2つの島が海の上に2匹の亀が寄り添うように見えるそうで、
潮が引いている時は陸続きになり、潮が満ちてくると離れ島になるんです。

また、引き潮の時には海岸と島との間にも砂州の道ができ、島まで歩いて行けるそうなんですよ。


雄大な景観と佐渡随一の透明度を誇る海は、海水浴客にも人気で「日本の海水浴場100選」にも選出されているし、
どのような姿を見せてくれるか楽しみですねぇ♪


ついに見えてきましたよ、その姿が!

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おお! 砂州の道ができているじゃないですかぁ!

まるで海が裂けて道ができる「十戒」みたいですねぇ。

って、あれれれ? けっこう下にないかい?

これ、階段を下りるのはいけどまた上ってこなきゃダメじゃん・・・

この炎天下の中、帽子嫌いの息子を背負ったまま、このしっかり整備された足元じゃないところを
往復するのは何かと危険な気がしてきたよ。

いやいや、ボクの体力が無い訳じゃないんですよ・・・
いろいろな事を考えて今回は下まで下りるのをやめておこう。

うんうん、もうこの景色を見ただけで充分だ♪



さてさて、これで佐渡島の最北端まで来たので、あとは「両津港」まで南下するだけです。

もうこの旅も佳境となってまいりましたが、
あともう一つだけ佐渡に来たら訪れておきたいところがあるんですよ。

さてさて、それは次回のお楽しみぃ~。

安全運転で最後の目的地を目指して出発です!



・・・つづくっちゃ。