さよならお義婆ちゃん【最終章】 | 馬の会長日記

馬の会長日記

「馬の会」の会長“のみ”の気まぐれ日記。
競馬はもちろん、前に住んでいた新潟のこと、
今住んでいる埼玉のこと、趣味の旅行に、
アルビレックス新潟、グルメなどなど
その時思ったことを気ままに更新してま~す。

1/11(火)に95歳の人生をまっとうしたお義婆ちゃんを
孫のボクらがしっかりと最後のお見送りをしようというお話もこれで最後となりました。

この出来事を忘れないため、または読んでいただける方には地域や宗派によって
葬儀などの流れの違いを感じていただけましたらと思い書き始めたのですが、

なんだかこれを書き終えると、また1つお義婆ちゃんとのつながりが
終わってしまう気がしてダラダラと4回ににも渡って書いてしまいましたね。


全部をちゃんと読んでいただいた方、たいへんありがとうございます。

いつまでも前進出来ないでいるボクの姿はお義婆ちゃんにとって本望ではありませんもんね。

もうこれで1つ終止符を打ちたいと思います。




今季一番の大雪になってしまった真っ白な1/14(金)の新潟。
無事に早朝から始まった「葬儀」も終わり、
小さくお骨になってしまったお義婆ちゃんと、再び「青山会堂」に戻ってきました。

会場にはもう弔問客もいなく、親戚一同だけです。

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「葬儀」終わった後にはこの地域では、お世話になったお坊さんや親族、
会葬者などの労をねぎらう「お斎」(おとき)の席を設けます。

お義婆ちゃんの遺影とお骨と位牌は会場の一番奥でみんなの着席を待っていますね。


「お斎」は実家の埼玉でもあるのですが、ここまでの大会場を用意し、
しっかりとお招きした人にフルコースのお料理を振舞うところまではやりません。

「精進落とし」と呼ぶ地域もありますが・・・

つい前日に「通夜振舞い」もあったのに、新潟ではこの豪勢さにおどろきでした。


喪主の相方の献杯の挨拶で始まり、まずテーブルに並んでいたお料理は・・・

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【先付:油鰈味噌漬け】・・・最初は火が着いてましたが、食べる頃には冷めてました。

【鉢肴:胡麻豆腐】・・・濃厚で贅沢な味わいでした。

【座付:梅甘露煮・鮎旨煮・手毬寿司】・・・一番手前の3種盛のお皿です。

【お椀:沢煮椀】・・・冷めちゃったけど、お雑煮みたいで美味しかったぁ♪

【造里:鮪・才巻海老・鯛・松笠烏賊】・・・この白い氷は今日の外の雪だったら粋だね。
いきなりスゴいラインナップですがボクらはすぐ手がつけられず、
「通夜振舞い」と同様、相方と皆さまのところにお注ぎに回ります。

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【進肴:のっぺい茶碗蒸し】・・・新潟の名物を茶碗蒸しにあしらいました。
でも、3年前にお義父さんが亡くなったときはお坊さんやご近所の方もお誘いしたのですが、
今回はお坊さんは用事があって出席できず、そしてご近所の方やお世話になったかたは、
火葬のあとの「お斎」になってしまうので、お誘いしませんでした。

これだけ豪華だと出費も膨大になってしまうので、今回は親族だけでしめやかに行わせていただきましたよ。

なので、「通夜振舞い」の時は全員にお注ぎできなかったのですが、
今回はゆっくりと話しながらまわることができました。

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【口直し:リンゴカシスシャーベット】・・・さすがにこれはコレまでのを完食してから出してくれました。
もちろん親族にはお義婆ちゃんのひ孫6人もいて、当然その中には中学生や高校生の未成年もいるので、
その子たちにノンアルコールビールを飲ませようとしたのですが、『苦ぇ!!』って言って飲めず。

言うことは立派な大人でもやっぱり味覚はお子ちゃま。
結局ジュースを注いであげました。

ちなみに、小学生以下には特別にグラタンやハンバーグなどがあるお子様用のメニューにしてもらいました。



ハンバーグと言えば、驚きなのがこれ!

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【強肴:ビーフシチュー 季節の野菜添え】
メインは肉料理なんですかぁ!

本来「お斎」とは、「四十九日」の「忌明け」まで「精進料理」で過ごしてきた喪家が、
通常の料理に戻すときの食事を指すものだったんですよ。

それが今では会葬者の労をねぎらうものとなったとは言え、
ついさっき「葬儀」が終わったばかりだし、しかも通常ならお坊さんも出席する場なんですよねぇ。

まあ、最近のお坊さんは肉も魚も食べるとは言いますが、
これまで仏教の教えどおりに式をやってきたのに「精進料理」でないのは不思議ですね。


そして、〆には・・・
【食事:御飯・香の物・味噌汁】・・・新潟産こしひかりのごはんでした。
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【デザート:ベイクドチーズケーキ・ジェラード・季節のフルーツ・コーヒー】
で、以上で豪華な「お斎」を終え、もう何度目だろうか?
再び相方が最後の挨拶をして全てが終了いたしました。

ボクらは冷めてから食べましたが、めったに会うことの無い親戚と会い、
こんなに豪華な会食ができたのも全てはお義婆ちゃんが導いてくれたものなんですね。

お義婆ちゃん、ごちそうさまでしたぁ~♪


それから、いちばん大変だったのは喪主の相方ですね・・・お疲れ様でした。

もしかしたらそんな相方以上にみんなに愛想をふりまいていて、しかもこの豪勢な料理も食べることができず、
この数日間最もお疲れになったのはこの男かもしれませんね。

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オモチャの様にみんなに代わる代わる抱っこされていたけどニコニコ愛想を振りまいていて、
お経のときには大人しく寝てくれ、最後のお別れのとき以外はまったく泣かなかった我が息子。

とってもいい子でしたよ。

お疲れ様でした。

・・・ただここ最近、お正月と今回の件で多くの人と会ってきたおかげで、
1つ新たな感情が芽生えてきたみたいです。

「自分の思い通りにいかないとグズる」・・・

まあ、これまで「自分の思い」っていうのも無かったわけですから、
我がままになってきたってことは成長の証かもしれませんけどね。

ちょっと意味がわからなくて大変になりました。




さて、お義婆ちゃんも実家に帰ってきましたし、これでお見送りも無事に終わったと思いきや、
もう1つこの日の夕方にやらなければならないことがありました。

特にその日でなくてもいいのですが、早い方がいいので相方と数人の親戚と
今回お世話になったお寺へ「お礼参り」に行きます。

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ここで読経料ということで「お布施」や「戒名料」などを納めに行くのですが、
これはお坊さんの位階、寺の格式、地域によってまるで相場が違ってくるそうです。

合わせて何十万のところから何百万までの差があり、都市部では高額らしいですよ。

「お気持ち」ということなので、これをいくらお包みするか悩まれる方が多いと思います。

ちなみに全国平均は50万円ぐらいだそうですよ。


納めた後お坊さんの説法を聞き、お経をあげてもらい、そこにある本家のお墓と、
お義爺ちゃんとお義父さん、お義母さんの入るお墓にご報告に行き、これで本当に全てが終了しました。


・・・と言いましても、とりあえずのお見送りする儀式が終わっただけで、
これからは、1月いっぱいには介護施設からの撤去、2~3週間までには「香典返し」、
貯金などの口座凍結処理や保険や年金の停止、名義変更など、

そして、「初七日」の法要は終わったけど、毎週の7日ごとの法要、
さらに「四十九日」の法要と「埋骨式」の手配、

その後には一番問題になりそうなお義婆ちゃんの残した遺産を
山形のお義叔母さんと等分することも話合わないとならないですし。

空き家になった相方の実家や、そこにあるお仏壇、相方のお墓などを後々考えていかねばならないのです。


ただ、バタバタしている中でも、お義婆ちゃんの残した最新の子孫である
ウチの息子はすくすくと育っていっていますね。

後ろばっかりを振り返って見ていても、それを見逃してはお義婆ちゃんに怒られてしまいますよ。

この子が元気で大きくなることがお義婆ちゃんが生きてきた証になると思い、
これからも家族3人・・・いや、もしかしたら増えるかもしれませんが、
相方と子どもたちとガンバって生きていきたいと思います。


お義婆ちゃん95年もの長い間お疲れさまでした。
これからはゆっくりと疲れをいやして休んでください。

さよならお義婆ちゃん、ありがとうお義婆ちゃん。



・・・完。