小便小僧と世界で最も美しい広場 | 馬の会長日記

馬の会長日記

「馬の会」の会長“のみ”の気まぐれ日記。
競馬はもちろん、前に住んでいた新潟のこと、
今住んでいる埼玉のこと、趣味の旅行に、
アルビレックス新潟、グルメなどなど
その時思ったことを気ままに更新してま~す。

グーテン ターク♪


過去の旅の記憶をたどる「過去旅ログ」第2弾は、相方のリクエストに応え、
2006年6月18日(日)~26日(月)に行ってきた、ヨーロッパ「新婚旅行」の記憶の旅です。

「2006 FIFAワールドカップ」の開催中で熱気溢れる国「ドイツ」に到着して3日目、6/21の朝を迎えました。

この日はホテルの朝食も始まらないほど早い時間から行動ですよ。

ふわぁ~・・・眠い。

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まずは、最寄り駅の「メンヒェングラートバッハ中央駅」にある売店で朝食を調達です。

買ったのは、ソーセージ&硬いドイツパンにタルタルステーキが挟まったもの。

これはサンドウィッチというよりも、これこそ元祖「ハンバーガー」かもしれません。

「ハンバーガー」の名前の由来はドイツのハンブルグ市に由来するのですが、
発祥は以外にもアジアのモンゴルで、もともとはタルタルステーキを挟んでいたものだそうなんですよ。

この生肉に塩こしょう、そしてささやかなタマネギがワイルドで
「肉食の海外に来た!」って感じのして朝からテンションが上がりました。

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それをほおばりながら、またまたツアーガイドもいない自力の電車旅の始まりです。

もう3日目となればお馴染みとなってきた「デュッセルドルフ中央駅」まで行き、乗り換え、
さらに西へ「アーヘン中央駅」でこんなオシャレな高速列車に乗り換えました。

これは、フランス、ベルギー、オランダ、ドイツの4カ国を結ぶ
「レッドトレイン」の愛称で親しまれている「タリス」です。

内装も同じ色で統一されたオシャレな列車です。

カッチョイイ~♪

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列車の中には昨夜の試合で完全燃焼したイングランドのサポーターたちが、たくさん疲れきって寝てましたよ。

きっと「タリス」でベルギーの「ブリュッセル」まで行って、
そこから「ユーロスター」に乗換えてイギリスまで帰るんでしょうね。

海の下を渡ってくるなんてスゴイですよねぇ~

ってことで、今回ボクはドコに向かっているんでしょうか?

タイトルの『小便小僧と世界で最も美しい広場』でおわかりの方もいらっしゃると思いますが。

なんと!ドイツに来て3日目にしてもうドイツを脱出。

お隣の国ベルギーの首都「ブリュッセル」を目指してしまいましたぁ~


「アーヘン」から約2時間、たくさんのイングランドサポーターの人たちと一緒に
「ブリュッセル南駅」で「タリス」を降りて、

ボクらはそこで、メトロ、トラム、プレメトロ、バスの全てが乗れる1日乗車券(4ユーロ)を購入し、
メトロで「ブリュッセル中央駅」へ!

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地上に出るといきなりこんなにステキな教会が出迎えてくれましたよ。

「サン・ミッシェル大聖堂」

前国王のボードワン1世とファビオラ王妃との結婚式もここで行なわれたことで有名で、
建物は13世紀に建てられた壮麗なブラバント・ゴシック様式の教会です。

夜にはライトアップされてステキらしいのです。

でも、なんだか「小パリ」とも呼ばれているほど世界的な観光地のはずなのに、まったく人の気配がなく、

間違っちゃったかなぁ? と不安になるほど寂しい雰囲気でした。

さらに雨もポツポツと・・・

ここからちょっと歩いた一番の観光スポット「グラン・プラス」に行ってみます。

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さすがに世界遺産に登録されているだけあって、雨でもここは人がいっぱいいました。

っていうか、やっぱり観光客らしき人ばかりで、日本人団体客もたむろしていましたよ。

この大広場はヴィクトル・ユゴーが「世界で最も美しい広場」と絶賛し、
ジャン・コクトーは「絢爛たる劇場」と称えたことでも知られ、
1年おきに8月に行われる広場いっぱいに花を敷き詰める「フラワーカーペット」では
世界中から観光客が押し寄せるそうです。

また、ベルギーの政治の中心地でもあったので、様々な時代の転機にもこの場所は登場し、
中世には馬上槍試合も行われた場所です。

そして、それらの歴史を見守ってきた広場を囲む建造物も重みのある姿をしたものばかりなのですが、
そのほとんどは1695年、ルイ14世率いるフランス軍の砲撃を受け壊滅し、再建されたものなんだそうです。

その中で、特に一際目をひく「グラン・プラス」の象徴的存在、
15世紀に建てられた高さ96mもある「市庁舎」の屋根の頂上には、

「ブリュッセル」の守護天使である大天使ミカエル像が街を見守っています。

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また、「市庁舎」とに向き合って建っている「王の家」は
16世紀にスペイン王カール5世の命で建てられたことで「王の家」と呼ばれていますが、
王様が住んだことはなく、もとはパン工房だったそうです。

のちに牢獄として使われ、現在は博物館になっていて、
世界各国から送られてくるベルギー名物の1つ「小便小僧」の衣装を展示してあります。


そうそう、ベルギーと言えば「小便小僧」の「ジュリアンくん」にも会いに行かなきゃね。

と、その前に雨も降っているし、一休みしようかな。

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「グラン・プラス」の端っこにある「ル・ロワ・デスパーニュ」というお店に入りました。

1697年に建てられた建築物ということもあり、外観はもちろん、内装もとっても趣のある雰囲気でしたよ。

そして、もちろん目的は「ベルギービール」です♪

ベルギーも言わずと知れたビール王国で、国内には約120社以上もの醸造所があり、
ビールの銘柄は1000以上で、1つとして同じような味は無いと言われています。

冬季にホットで味わうビールもあるんですって、・・・って言っても、
日本の商品表記では『発泡酒』とかになるものも多いですが。

また、ベルギービールと言えばそれぞれのビールには、それぞれに味やスタイルに合った
コースターやオリジナルのグラスがあり、そのこだわりを感じるのも楽しいですよねぇ。

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ボクがたのんだんのは代表的な修道院ビール「レフ(LEFFE)」(5ユーロ)。

レフ修道院の修道士達が造った数百年の歴史ある一品は、
とっても濃くクリーミーな口当たりで、フルーティな風味。

旨み、酸味、苦味のバランスはさすがに世界で人気なだけありますね。


そして相方がのんだのも超メジャーの「ベルビュー クリーク(Belle-Vue Kriek)」(4ユーロ)。

チェリービールとも呼ばれる、この甘くフルーティーでカクテルのような味わいは、

ブリュッセルを中心とした半径10マイル程の地域でのみに棲息する
野生酵母を使って発酵させるランビックビールを4ヶ月ほど熟成させ、
そこに酸味の強いブラックチェリーをじっくり漬け込んだものなんです。

まあ、お馴染みのビールと思って飲むとかなり甘いですが、
カクテルでは甘すぎる、カロリーが高い、という女性にぴったりですよ。

これらをベルギーではゆっくり時間をかけて飲みのですが、
しっかりした泡が気が抜けるのを防いで、いつまでもフレッシュな味わいで飲めるんですね。



さあ、心も身体もいい具合にアイドリングされてきたので、「ジュリアンくん」に会いに行きましょうか。

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と、そっち方面、「市庁舎」の左側「星の家」を目指していくと、
観光客がなにやら集まって写真を撮っていますねぇ。

よ~く見ると、日本人の方ばっかり。

これは「セルクラースの像」といって、「星の家」の下の壁にあるこの像の右手やら
足下にいる犬の頭を撫でると幸運になるとかで、あまりにも撫でられすぎてその部分はピッカピカでした。

そして、近くにいた日本人の観光客の方に2人で撫でているところを写真に撮ってもらっちゃいましたよ。

ちなみに「セルクラース」とは1388年に暗殺された町の英雄で、
当時この「星の家」に掲げられていたこの街を支配しようとしていたフランドル伯爵の旗を、
「セルクラース」が嵐の夜に壁をよじ登っておろし、
街の人に支持されるブラバン公爵の旗をかかげたそうです。

この行為で町の志気は上がり、ブラバン公爵が王位について、街はその後も繁栄を続けたとのことです。




さてさて、お待ちかね!

「セルクラースの像」から200mほど路地進むと、また多くの人がカメラをかまえていました。

ジャ~~~ン!

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小便小僧の「ジュリアンくん」で~す♪

人気者の「ジュリアンくん」は今までに2度誘拐(盗難)にあっていま~す。

この小便小僧がベルギーの人たちに愛される訳は、
昔、街の城壁を爆破しようとしかけられた爆弾の導火線の火を
勇気ある「ジュリアンくん」がオシッコをかけて消し、街を救ったという伝説が由来だそうです。

「ジュリアンくん」はブリュッセルの最年長市民なんだそうですよ。

よくシンガポールの「マーライオン」、 コペンハーゲンの「人魚姫の像」と並んで

「世界三大がっかり観光名所」に数えられることがあるんですが、
ボクは感動して、「ジュリアンくん」と同じカッコウをして写真を撮りましたよ♪


また、実はショッキングなことに「小便小僧」以外にも、
「グラン・プラス」を挟んで反対側には「小便少女」の像もあるんです・・・


それは賑やかな繁華街「イロ・サクレ地区」の、ホントに細い路地を入った、
暗い奥の場所にひっそりとたたずんでいました。

エイズ撲滅キャンペーンの一環で造られたそうなのですが、盗まれないためなのか?
手前には錠がかけられた門にふさがれ、それはまるで牢屋に入っているかのような扱い・・・

当然「ジュリアンくん」のように観光客に囲まれることもなく、とっても哀愁がただよっていましたよ。

これが、「小便少女」です・・・

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・・・なんだか寂しくなってきたので、今日のところはこの辺で・・・


それでは、オ フヴォワーフ♪(フランス語で「またねぇ♪」)

ベルギーの人の8割はフランス語を話します。



・・・つづく。