妊婦に優しい温泉宿 | 馬の会長日記

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「馬の会」の会長“のみ”の気まぐれ日記。
競馬はもちろん、前に住んでいた新潟のこと、
今住んでいる埼玉のこと、趣味の旅行に、
アルビレックス新潟、グルメなどなど
その時思ったことを気ままに更新してま~す。

この週末5/22・23に行ってきた旅の記事を書きはじめたいと思います。


おかげさまで母子ともども順調に、妊娠8ヶ月目にはいりましたが、
妊娠がわかって以来、「旅好き」&「温泉好き」の相方は身体のためを思って遠くにはもちろん、
近くの温泉にすら出かけていませんでした。

きっとストレスもたまっていることだろう・・・

それに、子どもが生まれたら余計にしばらく行動範囲が限られてしまうでしょうね。

そこで、安定期に入ったらどこか最後の「2人きりの旅行」に行こうと思っていたのです。

って、言ってもお腹のなかにはもうすでに1人いますが・・・


ただ、産婦人科の先生に相談したところ、
県境を2つ以上越えての旅行はあんまりオススメできないってことだったので、
どこか近場にいいところがないだろうか? 探してみたのです。

すると、こんなところを見つけました!

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「妊婦さんに優しい温泉」

それは新潟市から車で磐越道を走って30分ぐらい、清流がこんこんと湧き出て、
新緑が眩しい五頭山麓の山のふところにある「村杉温泉」のことでした。

「出湯温泉」「今坂温泉」と並ぶ「五頭温泉郷」の1つ「村杉温泉」の泉質は
「ラジウム泉」(放射能泉)と言って、全国的にも希少価値の高い泉質で、
癌の治療などで有名な秋田県の「玉川温泉」や鳥取県「三朝温泉」に比べ、
ラジウム放射線やラドンの含有量がはるかに高いことが近年報告されたそうです。

そういうことで、温泉好きなボクらはもちろん「村杉温泉」の存在も知っていました
し、
日帰りの露天風呂にも入ったことはありました。


でも、700年近い歴史を持つ「村杉温泉」は古くから婦人病や神経痛などの効能があり、
「子宝の湯」「安産の湯」として親しまれてきたんだそうですよ。

あんまりその温泉の歴史とか気にしたことがなかったのですが、
自分たちが子どもを授かった事がきっかけで、今回初めて知りましたよ。

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そして、その中でもここ「角屋旅館」は「妊婦さんに優しい温泉宿」として、
妊婦さんの専門月刊誌「たまごクラブ」をはじめ、
多くの全国区の雑誌やテレビ番組などで紹介されている宿だったのです。

一般的には妊娠中の温泉入浴は衛生面から避けるべきという考えがあるため、
温泉好きの相方もこれまでガマンしてきたのですが、

ここ「角屋旅館」は温泉の効能以外にも妊婦さんが安心してリラックスできるために、
いたるところで配慮が行き届いている、まさに「妊婦さんのための温泉宿」なのです。

妊婦さんの間では全国的に有名な温泉宿がこんなに近くにあったなんて、灯台下暗し!

こりゃ、行かないとソンソンですよねぇ。
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さっそく出迎えてくれたのは、玄関先の「村杉のクロメダカ」です。

ここら辺の家の玄関先には睡蓮鉢に水草を入れてメダカ飼う風景が見られるのですが、
絶滅危惧種にもしてされている野生の村杉のメダカを自然の沼地から少しだけ連れてきて飼っているそうです。

ボクらの知っているメダカは清流でしか住むことができない大変貴重でデリケートで、
しっかりとエアポンプなどで管理していかなければならないというのがあるのですが、

ここ、村杉のクロメダカは大きな口で充分陽の当たる睡蓮鉢に、五頭山の清水や真砂土、
減農薬有機肥料栽培の田んぼの土、そして市販の水草や餌を適度に与えれば、
ほとんど手間いらずで簡単に元気に育ってくれるそうなのです。

宿の方が教えてくれました。

やっぱり、例え人間の手が加わってもこの素晴らしい環境を変化させなければ、
自然との共存ができるんですね。

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そんな「角屋旅館」の玄関をガラガラ開けてと入ると、
まるでタイムスリップしたかのような懐かしい空気がながれます。

黒く光り、日に焼けた板張りの廊下や家具は、築100年の趣のある古民家のようで、
まさに田舎のおばあちゃんちに来たかの様です。

右側には明治時代から変わらぬ時を刻んでる「角屋旅館」の象徴
「大きな古時計」が威風堂々とたたずんでいます。

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そして、正面には「茶の間」があり、畳の上でゆっくりくつろぎながら
庭の池で泳ぐ鯉をながめることができますよ。

いきなり目の前にひろがる時間が止まってしまったような世界にしばらく魅入ってしま
いましたが、
さっそく宿帳も書かずにお部屋まで案内してくれました。

部屋まではやっぱり山の麓にある宿なので階段が連なりますが、
妊婦さんも多少の運動は必要なので、それらを見ながらゆっくり上っていきますよ。

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廊下を歩いていく途中にも様々な目を惹くものがたくさんあってワクワクします♪

これは「箪笥の果実酒」と書いてあって自家製の果実酒が飲めるみたいです。
妊婦さんはもちろん飲めませんが、飲めないにしてもこういった感じいいですよねぇ♪

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部屋は各昔土地の名がつけられているのですが、
ボクらは泊まる部屋は「駿河」という、見通しのよい2階の角部屋でした。

さっそく目に飛び込んできたのは鉄瓶がかかった囲炉裏。

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もうこの季節は温かいので火はありませんでしたが、
冬場は炭火がくべられ鉄釜がしゅんしゅんと白い湯気をたてているそうです。

その横には流しがありましたが、ここではきっと夏場には採れた自家製の野菜や飲み物を冷やしたり、
また、冬場には鉄瓶でお湯を沸かしてお茶を入れたりするんでしょうね。

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窓からは新緑のざわめきが聞こえ「薬師堂」が望めます。
夏にはセミの大合唱が聞こえてくる情景が目に浮かびますね。

以前この「角屋旅館」は大宴会場もあり団体客にも対応していたそうなんですが、
8年前から手の届く範囲での精一杯のおもてなしをしようと個人客に合わせて衣替えをしたそうです。

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客室は全部で10室しかなく人気の宿なので予約は困難ですが、
この静けさと素朴という特別感はかなり癒されそうです。

さて、ではさっそく温泉に浸かりましょうかぁ♪

アメニティ1つにとっても心遣いがあり、この「足袋」は妊婦さんの足元を冷やさない様
にと
1年中無料で用意されているんだそうです。

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お風呂は内風呂2つ、露天風呂2つの全部で4つの貸切風呂があり、
いつでも予約無しに入ることが出来るんです。

他人と一緒に入ることもないので、ゆっくりとお湯を堪能できると言うわけです。

浴室の前には行灯があり、鍵をかけると点灯する仕組みになっていて、
その行灯が消えていれば誰も入っていないということになります。

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でもそんな時困るのが、浴室まで行ったのに入りたい所が空いていなぁ~い!

ってなりますよねぇ。

そんな時に便利なのが、浴室前の行灯と同じものが、廊下のいたるところに設置されているのです。

ラッキーなことにボクらの泊まった部屋「駿河」の目の前にもそれがあったので、
部屋のドアから顔を出して確認してからお風呂に向かいましたよ。

目標は4つ全制覇です!

はたして1泊で全部入ることは出来るのかなぁ?

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まず、ボクらが入ったのはその時唯一空いていた内風呂「庵の湯」(いおりのゆ)です。

ここの4つのお風呂は新鮮でキレイなお湯を保つため、
管理しやすい小さめなお風呂になっているそうなのですが、
「庵の湯」は中でも一番広く、大家族で一緒に入ってものんびりできるのがウリです。

さらに壁には温泉が霧状に噴出されるところがあって、
この泉質の特徴であるラドンを直接口から吸引できるようになっています。

ラドンは抗酸化機能が高まると言われているのですが、皮膚を通過しにくいために
入浴よりも肺から取り込んだ方が効果が高いそうなんですよ。

温泉を直接吸引する方法は海外の医療では当たり前になっていますが、
こんな趣のある宿にも2009年にリニューアルした際に最新のシステムを取り入れたんですね。


はい、全国の奥さん、おまっとさんでした!

恒例のボクの入浴シーンです!

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って、待ってないか。

これは相方が撮ってくれた写真なのですが、
なるべく妊婦さんは貧血を起こしやすかったり、足を滑らせたりと
もしものことがあったらいけないので、宿からは家族と一緒に入ることをお願いされてます。

また、もしものために緊急患者を24時間体制で受け入れられる、
「新潟県立新発田病院」まで車で約25分だとも書いてありました。

結婚して4年・・・ほぼ一緒に入ることが無かったので、なんだか照れくさいッスねぇ。

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さらにさらに、優しいのは妊婦さんだけにではなく、備え付けのシャンプーやリンスは
合成化学成分が全く含まれてなく、天然素材100%で肌にも環境にも配慮したものを使用していますよ。

これは「五頭エコ計画」として「五頭温泉郷」全体で活動しているようです。


まだまだ、妊婦さんにやさしい心遣いがここ「角屋旅館」にはあるのですが、
たくさんありすぎて書ききれないのでそれはまた後日にしまして、
身体もさっぱりしたことですし、日が暮れる前にここ小さな「村杉温泉街」をのんびり散策しましょうかねぇ。


・・・つづく。