「大内宿」と言ったらこれでしょう! | 馬の会長日記

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「馬の会」の会長“のみ”の気まぐれ日記。
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その時思ったことを気ままに更新してま~す。

11/23(月)の勤労感謝の日にぶらり出かけた、南会津の「大内宿」ついて書いた昨日の記事に追加です。


それにしても皆さん、さすがよくご存知ですねぇ~

そうです、大内宿と言えば「ネギそば」ですよねぇ。

ネギ一本を箸代わりにして食べるお蕎麦という斬新なスタイル。
TVや雑誌などで大内宿が紹介されると、そのインパクトからか絶対これが登場しますもんね。

ご存知でもネタばれさせないようにお気を使ってくれた方もありがとうございます。

さらにボクが初゜て行くところで、ご当地グルメに立ち寄ろうとしない訳が無いって
ところも見抜かれちゃいましたねぇ~

さすがです。

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「ネギそば」と言えば一番有名なのが有料駐車場から歩いて右側の4軒目の右このお店「三澤屋」ですね。

こちらも茅葺屋根のたたずまいで、外観から味も期待させてくれる趣があります。

さっそく中に入るともう14時を過ぎているのにたくさんの人が囲炉裏を囲んで順番待ちをしていますよ。

でも、これだけの人数なら待てない人数でもないと、名前を言いに行ったら
番号札を渡されて『あと、1時間位になりますが・・・』と言われちゃいました。

どう竄轣Aここで待っている人はもうすぐ順番のくる人で、
皆さん番号札を受け取ったあと、村の中を散策したりして時間をつぶしているみたいですね。



入り口をあがったところでは囲炉裏でイワナを焼いていたので、
待っている間に外で食べている人もいましたよ。

でも、ボクがもっと気になったのはこの写真の左上の緑の文字です。

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『ピザ始めました』

・・・この雰囲気にあまりにもミスマッチなメニューを目にし、なんだか笑ってしまったのですが、
あとで席についた時にこれについてちょっと書いたものがありました。

『私の自慢のお嫁さんが考案したメニューです・・・女将』

と、メッセージが各テーブルにあって、
何だかその嫁&姑の微妙な関係が感じられ、気になってしかたありませんでしたよボクは・・・。

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そういうことでボクらは、大内宿に来てわりとすぐ「三澤屋」に寄ったのが幸いで、
あと一時間のんびりと散策することにしました。

でもよく見ると「ネギそば」ってこの「三澤屋」だけの独自スタイルかと思っていたのですが、
立ち並ぶお店の店頭にはいたるところに「ネギそば」の文字が・・・

結構どのお店でもこのスタイルで食べられるみたいですねぇ。


その看板の多くは何やら上から修正して「ネギそば」と書き足した跡があったりします。

これはあまりにも観光客に『「ネギそば」ってやってますか?』と聞かれ過ぎて
ついに「ネギそば」をやることになってしまったのでしょうかねぇ?

それともこのお蕎麦のホントの名前は「高遠そば」と言うのですが、
そう書いていたらわかりにくいので変えたとか・・・?

真意はわかりませんが、「三澤屋」以外のお店では『すぐ食べられます』とか書いてあるところもあるので、
お店にこだわらない方や、急いでいる人は別のお店でも「ネギそば」が食べられますよ。

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・・・そして、1時間ちょっとブラブラしたら、いよいよボクの番になりました。

中に靴を脱いで入ると、そこは古き良き民家の空間が、まず目についたのは奥にある多く飾られた蕎麦猪口。

そして並んだ囲炉裏のテーブルにはみんなが必死になって食べにくそうに
ネギで蕎麦をすくっている姿がありました。

こりゃ、「三澤屋」が人気店だからっていうのもあるけれど、
食べるのにも結構時間がかかっているのかもね。

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相席でやっと席につくと、店員の方がやってきて粋に扇子を「パッ!」と開きました。

それはメニューになっていて、『おすすめは冷たいお蕎麦の「高遠そば」、
温かいお蕎麦は「けんちんそば」でネギは刻んであります』と店員さん。

この時初めてボクは「ネギそば」は冷たいお蕎麦だと知りました。

ここまで待ったのに刻んであるネギを食べてどうする?

そりゃ、もちろん「高遠そば」でしょ!!

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お蕎麦が来るまでの間、出してくれた白菜の浅漬けと、蕎麦猪口に入ったほうじ茶をすすって待ちます。

よく、蕎麦茶を出すお蕎麦屋さんもありますが、
食べる前に蕎麦茶の香りを楽しんじゃもったいないですもんね。


ところでそもそも、「高遠そば」と言えば長野県の中心にある、
今は伊那市になってしまった高遠町のイメージがありますよねぇ。

実はその通りで、江戸時代初期のごろ高遠の城主だった保科正之が
後に会津藩主となった時に、遠野のお蕎麦の種と職人を連れて行って、

会津に広めたそのお蕎麦を「高遠そば」と呼ぶようになったそうなんです。

さ~て、やってきましたよ!

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これが「遠野そば」(1050円)です!

って、ちょっと高めですよねぇ・・・イベントみたいなものだからこんなもんかなぁ?

でも、インパクトは充分です!
量はわりと大き目の会津塗りの椀にお蕎麦もたくさん入ってましたよ。

そのコシの強いお蕎麦に、辛味の強いアザギ大根をおろし、そのしぼり汁に醤油をあわせ、
かつお節をかけた食べ方をするのが「遠野そば」。

さっそく一口汁をすすると、「・・・か、辛っ!!」。

いや、「ツーン」する大根おろしの辛味と、かつお節の香ばしさがうまくマッチしていていい感じですよ♪

そして、いよいよお蕎麦をネギで引っ掛けていただきましょう!


・・・・・・・・・ポチャン・・・・失敗、もう一度。

・・・・・・・パチャン・・・落ちちゃう?

・・・・ペチャン・・・難しい!?

なかなか、食べられない・・・

落ちる前に顔を近づけて力技ですすると・・・

ん、んまい!

お蕎麦は地元産の新蕎麦で、コシがあり風味があり美味しいですよ!

これなら、奇想天外な食べ方しなくても充分やっていける味だと思いますよぉ。


そもそも特にこの「遠野そば」がネギを使って食べるという慣わしは無かったそうなのです。

『ネギのように細く長く、白髪の生えるまで白く生きる』
という縁起担ぎからこの地方の昔から祝い事などの席行われたのが始まりらしいですよ。

って事は、やっぱりお祝い事イベントが由来だった訳ですねぇ。

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だって、この食べ方食べにくいですもん。

箸で挟むというのじゃなくて、ネギに引っ掛ける・・・

なかなかこれにはコツいりますよ、蕎麦が口に運ばれる前に「ツルン♪」と落ちて、
大根おろしの汁が「ペチャン!」と跳ねる。

そして、ネギを薬味としてカジりながら食べ進めるのですが、ネギ好きな方は気をつけてくださいね!

あまりネギをカジり過ぎるとお蕎麦を引っ掛けるネギ、無くなっちゃいますからぁ!

そうなったらもう手づかみですかぁ?

でも、そうなっても慌てないでください。
よ~く、思い返してみてください、アナタの前の彼の存在を・・・

白菜の浅漬けは何で食べましたかぁ?

そうです!

あるじゃないですか箸が!

もう、ネギで食べているのは最初だけ、ほとんどの人はもう途中から箸ですよ。

ボクも根性でなるべくネギで食べましたが、
最後の細かいお蕎麦まで食べるにはやっぱり箸の助けを借りてしまいました。

いや~、ネギの辛さと大根おろしの辛さで汗と鼻水を出しながらでしたが、
汁もお蕎麦も美味しくて完食でしたぁ~♪

口の中はやっぱりネギ臭くなっちゃいましたが・・・


最後には割りと「ドロリ」としたそば湯が出てきたのですが、
これってどうやって飲むんだい?

お椀に残った汁に入れるには、お椀がデカ過ぎるし・・・

ほうじ茶の入った蕎麦猪口を飲み干し、そば湯だけを飲んでも味気ないし・・・

お椀の残り汁を蕎麦猪口に入れようとしたらこぼれたし・・・

結局、このそば湯はどうしたらいいのか謎のままでした。



ネギで食べるというインパクトはある意味、遊びの部分での話題作り。

ただ、それだけではなかった「三澤屋」の「ネギそば」は
そのビジュアルを越えるほどの味がありましたよ。

懐かしの風景の中で、話題と味わいが同居する大内宿「三澤屋」の「高遠そば」を
ぜひネギですくって食べてみてくださいね。


ごちそうさまでしたぁ~♪

大内宿「三澤屋」

福島県南会津郡下郷町大字大内字山本26-1
電話:0241-68-2927
営業:10時~16時
駐車場:有料共同駐車場200円