イタリア旅行記XIX「ヴェネツィアに死す」 | 馬の会長日記

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「馬の会」の会長“のみ”の気まぐれ日記。
競馬はもちろん、前に住んでいた新潟のこと、
今住んでいる埼玉のこと、趣味の旅行に、
アルビレックス新潟、グルメなどなど
その時思ったことを気ままに更新してま~す。

ボナセーラァ~♪

イタリア旅行の5日目、4/18(土)も間もなく日が暮れようとしています。

そしてこの美しい街、「ヴェネツィア」とは今夜の宴を最後にお別れとなってしまいます。

今日は午後から「ヴァポレット」(水上バス)で、水路「カナル・グランデ」の端っこまで一気に移動し、

ホテルの方面にフラフラと寄り道しながら帰っています。

見えてきたのは「リアルト橋」です。

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橋の真ん中が通路で、その両脇にはお店、
さらにその外側にはヨーロッパでも珍しい運河を見晴らせる欄干があるつくりをしている橋なのですが、

残念なことに橋の上のお店は時間も遅かったせいかシャッターが閉まっていました。

ヴェネツィアの橋は大きくても小さくてもほとんどが、
運河の船を通すためにこの様な大きな1つのアーチでつくられています。


なので、のぼって、おりての高低差が結構あり、

さらには、真っ直ぐの道はほとんどなく水路と同じく陸路も迷路のように
網目状にはりめぐらされているといった感じで、
たくさんの小さな橋を渡ってここまで歩いてきました。

ご老人や、車椅子の方にはかなり優しくない街かもしれませんね。

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そういうボクもおお荷物を持っているのでさすがにクタクタです。
この「リアルト橋」を越えれば間もなくホテルです。



ホテルに一度荷物を置きにいったら、すっかりあたりは真っ暗。
再びディナーを食べに「リアルト橋」方面へ。

この橋の周りには他にも市場やたくさんのお店があり、活気付いてます。

ちなみに「サン・マルコ広場」にもたくさんのお店はあるのですが、
その辺りは庶民にはちょっとキビしい高級店ばかりですのでご注意を・・・

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そしてボクら「ヴェネツィアの最後の晩餐」は、
この「リアルト橋」が見える「カナル・グランデ」沿いの、
ロケーションが良すぎるほどのお店で過ごすことにしました。



まずは、シーフードを食べる気満々で白ワインを・・・。


そして、これまでイタリアに来て以来野菜不足な気がしていたので、
どうしても野菜が食べたくて・・・

でもとうぜん日本語は伝わりませんが、英語もよくわからなそうだったので、
イタリアの単語と英語とごちゃ混ぜで注文にチャレンジ。


「シーフード・サラダ」

「サ・ラ・ダ ペルファボーレ!」

って言っても「サラダ」がわからなかったみたいでぜんぜん通じません。


「シーフード・ベジタブル、フレッシュ・ベジタブル、ベ・ジ・タ・ブ・ルゥ」って
言ってみたらわかくれたみたいなので、

その後お店の人は何か言っていましたが、ちゃんと注文できたみたいです。

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きたぁ♪ これ、これ、生野菜に、エビ、あさり、ムール貝。

これぞ待って増したぁ「シーフードサラダ」です。

うれしぃ~ 美味しぃ~ 楽しぃ~ そしてフレッシュ!

何だかちょっと生き返りました。



つづきまして、美味しいピッツァにまだ巡り合えていない気がしていたので、
「シーフード・ピッツァ ペルファボーレ!」(魚介類のピザくださいな)といいました。

しかし、『シーフードって言っても「ツナ」しかありませんが・・・』と言われ、
せっかく「シーフードの地なのになんでぇ?」と思いつつもたのんじゃいましたぁ。

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ん~でも、やっぱり焼きたては(例えシーチキンでも)美味しいッス♪
結局、これがイタリアでボクが食べた「ベスト オブ ピッツァ」だったかもしれません・・・



・・・って、あれれれ?

つづいて出てきたのは、また野菜!?

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「焼いた野菜など、たのんでないよぉ~」って思ったのですが、

ん? 待てよ・・・もしかして・・・

さっき「ベ・ジ・タ・ブ・ルゥ」って言って注文したあと、
お店の人が、そういえば何か言っていたのを思い出しました。


どうやら『野菜なら、シーフードの生野菜サラダと、焼いた野菜がありますが・・・』
と言っていたのかもしれません・・・

ボクの耳には『シーフード』、『ベジタブル』、『グリル』、って単語だけが入り、

『シーフードと野菜を焼いたものがあります』と言われているのと勘違いして、

「シー、シー、ペルファボーレ♪」(そうそう、それくださぁい♪)って言っちゃたんですよねぇ。

『グリル』って言ったのに、さっき生野菜が出てきたので「おかしいなぁ」と思ったんですが、

まさか2品、しかもこんな「大盛り焼き野菜」がくるとは思っていませんでした・・・

確かに野菜は食べたいって言ったよぉ・・・でもこんなにぃ・・・

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実は、もう一品この店唯一のシーフードパスタの「ボンゴレビアンコ」も注文していたんですよ。

最初にいっぺんに注文しちゃったのですが、

その時お店の人に『けっこう量があるけど、そんなに食べられるのぉ?』って忠告されたんですよねぇ・・・

それをボクは「コンニャロ! 日本人がチビだからってバカにすんなよなぁ!」
みたいな感情で、「大丈夫、大丈夫! 食べれるよから持ってきてよ!」って言っちゃったんですよ。


くそ~! 日本人のプライドにかけて完食してやるぅ!

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こんな美しい風景の中、閉店時間がきたっぽいお店で
ボクはひたすら焼き野菜の大皿とにらめっこしながら格闘していました。

何の戦いかわかりませんが・・・

そして、何とか完食!!

苦しぃ~ 食べすぎたぁ・・・でも店員の驚いた顔もこの目でしっかり見たよ。

勝ちましたぁ!

・・・ってなんの勝負だ?

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戦いのあと、グッチ、フェンディ、D&G、ボッリーニ、カルティエ、フェラーリ、
マックス・マーラ、ペルラ、フルラ、バリー、スウォッチ、パル・ジレリ、などなど、
こんなボクとはまったく関係ない有名高級ブランドショップストリートを
フラフラになりながら通り、ホテルに着くなりダウン!

まさにこれぞ「ベニスに死す」です。

やられましたぁ・・・おやすみなさ~い・・・


こうして、ヴェネツィアの静かな熱い夜は過ぎていきました。



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そして、イタリア旅行の6日目、4/19(日)の朝を迎えたら不思議なことにお腹は減り、
いつもと同じ様な朝食をとって第3の都市「ヴェネツィア」とお別れします。


「水の都」と呼ばれる「ヴェネツィア」はまさに観光で訪れる人を
夢の世界に連れて行ってくれる大きなアミューズメントパークでした。


夜の「サン・マルコ広場」では優雅に演奏会が繰り広げられ、

昼間は「ゴンドラ」がカンツォーネを歌いながらのんびりと運河を通りすぎていく。

車や電車は一切走らず、この島一番の生活の大動脈、「カナル・グランデ」以外は
騒音も、排気ガスもほとんどありません。

オペラ好きの中には、『オペラを楽しむのには「パリ」や「ミラノ」ではなく、
「ヴェネツィア」が最も適した土地である。』

と、言う方がいるそうです。

それは、どんなに素晴らしいオペラを聴いても、都会だと一歩街に出てしまえば、
車などの騒音で余韻が消されてしまうからなんだそうです。

確かに、静かで安心して歩ける「ヴェネツィア」は、色々な余韻を楽しめる街なのかもしれませんね。

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・・・そんな、優雅な街の表情とは逆に、冬におこる海面が上昇してしまい
街が水浸しになってしまう「アクア・アルタ」という水害に悩まされ、

地球温暖化の影響でさらにその被害が大きくなっていて、
「いずれヴェネツィアはアドリア海に沈む」と言われています。

そして今、その海面上昇を防ぐために「アクア・アルタ」の時季には、
「ヴェネツィア」に海水の浸入を防ぐために、巨大な壁をたててしまうという計画がたっています。

かなり大掛かりで力技な計画に、環境問題はうまれないのかと懸念されるところもあるようですが、
このような人間の文化遺産を海の底に沈めてはいけないとボクは思います。


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実はこの「ヴェネツィア」という街を知ったとき、

観光盛んな美しい「水の都」、舞踏会の「怪しげな仮面」、「アクア・アルタ」という季節災害、
「地盤沈下」による水没、ここを越えたら2度と戻れない「ため息の橋」・・・


それはボクの好きな、週刊少年ジャンプで連載中の「ワンピース」ってマンガがあるのですが、
そこに出てきた「ウォーターセブン」という街にそっくりなのです。

実は作者の尾田栄一郎自身も「ヴェネツィア」をモデルとしたと認めているのですが、
それを聞いただけで行く前からワクワクしていましたよ。

その他、ディズニーシーにもアトラクションのモデルにもなっていますし、
映画や小説、アニメなど様々な舞台にもなっています。


そんな夢の舞台になり、そして決してその期待を裏切らなかった
「ヴェネツィア」はまさに「夢の街」でした。



グラッツェ、ヴェネツィア。(ありがとう、ヴェネツィア)



アリベデルチ、ヴェネツィア。(さようなら、ヴェネツィア)







・・・イタリア旅行記「ヴェネツィア 篇」おわり




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さてさて名残惜しいですが、「リベルタ橋」を通って次に向かうのは
イタリア旅行最後地、第4の都市「ミラノ」です♪

「ミラノ」はファッションの街とも呼ばれ、世界的な有名高級ブランドのお店が連なる大都会です。

ボクには縁遠いところかもしれません・・・。

たいして観光スポットもなく、ボクの愛車アルファロメオが生まれた地という以外
あまりワクワクもしていなかったのですが・・・



まさか、まさか、これまで「ローマ」「フィレンツェ」「ヴェネツィア」と長々と
感動の思い出を綴ってきたのにもかかわらず、

それを越えるこの旅行一番の大事件が待っていようとは想像もしていませんでした!


これまで、言いたくて、言いたくてしょうがなかったのですが、
やっとそのサプライズなことをお伝えできます。

ご存知の方はまだ黙っててくださいね。



それではドキドキの次回まで、チャオチャオ~♪