今日は午前中に仕事を済ませ、県北へ向かった。狙いはスミウキゴリクロヨシノボリ、そしてミミズハゼだった。

とある小さな川の河口に着き、このところずっと常用している 2.5 メートルのたなご仕掛けに板オモリを増やしたものをホリデー小継の穂先に結んだ。エサは生きたアカムシを使った。

まずは浅い流れの中の小さな石の下を探ったがアタリなし。そこで、流れの淀んだ泥底のプールの石の陰を探ったところ、大きなハゼが飛び出てきたが、いつまで経っても板オモリにしか反応しないので、近くの大きな石の陰に移った。

すると、さっきの個体よりも色の濃いハゼが出てきて、今度はすぐにアカムシの方に喰いついた!

その意外な大きさから、ヨシノボリではないなと思った。するとスミウキゴリか。第一背びれを見ると確かに桜色に味のある模様がありウキゴリに特徴的な黒斑はなく、やはりスミウキゴリだった。


初めて釣ったスミウキゴリ



初スミウキゴリの第一背びれ。ウキゴリと違い後端に黒斑はない。



初スミウキゴリの俯瞰



手の上では決してこのようにひれを拡げてくれなかった


この後クロヨシノボリを狙ってポイントを隣のプールに移したが、出てくるのはスミウキゴリばかりだった。


二尾目のスミウキゴリ


そこで、同じ川の少し上流へ移動した。小さな石の陰からチェックしていくが何も出ない。そこで手前の大きな岩の間を探ると、何かが板オモリにアタックしてきた。だがアカムシには喰いつかなかった。

少し下流へ移り、護岸沿いにできたプールの中に石が重なっている好ポイントを探ると、ヨシノボリのオスとメスと思われる、色の濃い個体と淡い個体が出てきた。

そしてオスの方が板オモリを追いかけているうちにアカムシに気付き、パクッと喰い付いた。すかさずアワセを入れ、魚をぶら下げたまま、入川地点に置いて来たバケツの所まで戻った。

何はさておき胸びれの付け根を見た。黒い筋が弧を描きながらあるべき場所にあった。やった、期待通りクロヨシノボリだ!


初めて釣ったクロヨシノボリ。黒というよりもむしろ赤味がかったヨシノボリという印象を受けた。



胸びれの付け根にある黒い筋が特徴だ



初クロヨシノボリの俯瞰


この後ポイントに戻りメスの方も狙ったが、どこかへ行ってしまっており、他のポイントからもそれ以上は釣れなかった。

結局釣れれば儲け物だと思っていたミミズハゼは釣れなかったので、ここでこの川を切り上げ、遠賀川支流の中流へ移動した。狙いはヤマトシマドジョウだった。

ポイントの堰に着き、さっきまでと同じ仕掛けを持って土手を降りて堰の下流の砂底を凝視した。

すると先日豊前の二級河川で釣りそこなった個体と比べるとずいぶん小さかったが、それらしき魚が砂の上に鎮座していた。

そこでアカムシの尻尾側三分の一ほどをカットして食べやすくすると共に、体液を出させて嗅覚に訴えることにした。

そのアカムシを口のすぐ近くにそーっと置くと、すぐにその個体は気付き、アカムシの近くで匂いをかいだり体を傾けたりしているので、喰い付いたかもと考え思い切ってアワセたが空振り。

これを何回か繰り返しているうちに、ついに喰い込んだらしく、アワセるとプルプルといった感触と共に魚が揚がって来た。

小さい! だがれっきとしたヤマトシマドジョウだった。日本に帰国するようになって以来ずっと狙ってはいたものの、なかなか釣るチャンスがなかったが、ようやく本命の場所で初物を手にできた。


初めて釣ったヤマトシマドジョウ


ウナギのようにグルングルンと動き回って撮影に手こずるんじゃないかと案じていたが、意外におとなしく、またハゼ類と違って手の上で横にしても安定していて、すぐに腹を下に向けることもなかった。


初ヤマトシマドジョウの俯瞰



初ヤマトシマドジョウの胸びれ。根元に丸い骨質板がないのでメスだろう。


この後大きなサイズを探したが見つからず、釣れたのはほぼ同じサイズだった。


二尾目のヤマトシマドジョウ


一日三種の釣り固めができて本望の好日だった。さて次はやはり佐賀かな。


2018年5月に北日本の日本海に注ぐ川の河口近くで釣れたスミウキゴリ


新潟県内の小河川で釣れたスミウキゴリ、2019年秋