ビッグアイシャイナーを釣った後、仕掛けをタナゴ用に替え、浅場の小物を狙ったが、シャイナー類ではそれ以上新しい魚種はいないようなので、板オモリを付けてさっきから足元でよく見かけていた未同定のダーターに狙いを定めた。

それは体側にパーマークのようなくっきりとした黒斑が並び、うっすら緑がかっているダーターで、メスをめぐってオス同士が盛んに縄張り争いを繰り広げていた。

ところが縄張り争いに忙しいあまり、ミミズには全く興味を示さず、しかもメスでさえもオスの行動以外には興味はないようで、二日間釣り上げようと試みたが失敗に終わった。

そんな中、ある岩の脇でエサを踊らせていたところ、中から黒いダーターが飛び出て来て食い付いた!

このダーター、カナダに帰って来て図鑑を使って同定するまでは、てっきり事前にリストアップしていたストライプテールダーターで、婚姻色で暗色になったオスだと思い込んでいた。

ところが、ストライプテールダーターにあるべき第一背びれの上端近くの褐色の帯がなく、また第二背びれの上端がささくれ立っている点も違う。

そしてまさにこのささくれ立ちが決め手となって、とてもローカルなダーティーダーターだと判明した。

うまっこのブログ
初めて釣ったダーティーダーター



初ダーティーダーターの俯瞰



初ダーティーダーター別影


スズキ目ペルカ科 Etheostoma 属。ファンテールダーターと同属である。薄汚れた体色からこの名がついた。河川上流部やクリークの岩底のプールやその近くの早瀬の浅場を好む。最大全長8センチ。テネシー州中部のケイニーフォーク水系と呼ばれるカンバーランドリバーの支流とその周辺のみに分布するが、分布域内ではありふれた魚種。無脊椎動物食性。岩の裏側に一層に産卵された卵をオスが守る。