はれひめ(3) | みかん山 時々 アウトドア

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サラリーマンから、みかん農家へ転身。
うまいみかんを作るため、汗を流しています!

はれひめ(2)の続きです。
大きい果実と小さい果実、どちらが作りやすいか....。
大きい果実を作るためには、たくさんの花が咲いて実がなっても、春~夏の摘果作業で、たくさんの果実を摘み落とさないといけません。
一つ一つの果実に、より多くの養分を必要とするので、養分を競合する果実の量は少ない方が良いからです。
だから、木にたくさんの果実をならせすぎると、果実は大きくなりません。
なので、大きい果実を作るのは大変.....
なのではありません。
確かに摘果作業は大変かもわかりませんが、摘果さえすれば、大きい果実が作れるのです。
小さい果実を作るには、反対に、たくさんの果実を木にならせておかないといけません。
わかります??
たとえば、最低でもこの木くらいの数はならせておく必要があります。 本当はもう少したくさんならせたいところです。
摘果しなければいいから、作業が楽なのでは??と思うでしょ。
ハイ、確かにラクですよ。
そのかわり、その翌年には.... 上の写真のような感じで、超不作な木になってしまいます。
いっぱいなっている果実を摘果作業でたくさん摘み落とすことは時間さえあればできますが、不作でほとんどなっていない果実をくっつけて、たくさんならせることはできないのです。
わかりにくくなってきましたか?
わかりやすく言うと、小さな果実を「毎年」作るのは、とても難しいのです。
小さな果実を作るには、木にたくさんの果実をならせておかないといけない→木にとっては、それがとても大きな負担となって、翌年には少ししか花が咲かない→実がならない(不作)=小さな果実は作れない。
となります。
ということで、毎年美味しい果実を作る技術が難しいため、生産者が少ないのです。
だから、市場に出回る量も少なく、スーパーなどで見かけることはほとんどないでしょう。
今年は梅雨の大雨でボクのはれひめの畑が土砂崩れで木が数十本流されてしまったので、生産量が少なく、すぐに売り切れてしまいそうです。
食べたくなってきました??
食べたくなってきたでしょ。