言い争いや喧嘩、意見の食い違い
政治でもそうですし、国家間でもそうですよね。
毎日どこかで起こっていることでしょう。
今現在も身近な人とそんな状態の人も居ると思います。
言い争いを含めて人の行動をNLPでは、このように定義しています。
全ての行動には『肯定的理由』が存在する。
たとえ、喧嘩や言い争うことになっても、お互いに『肯定的理由』が存在するのです。
言い争いの場合の『肯定的理由』を「言い分」と言うと少し分かり易いでしょうか。
『肯定的理由』があることを知らないと、言い争いになると相手の言い分を分析する余裕がなく、感情をむき出してしまうケースが多いため、エスカレートしてしまいます。
お互いに感情を出すと、頭に血が上ってしまい、冷静になれなくなります。
こうなると、勢いに任せて何でも言ってしまうのです。
映画、「男はつらいよシリーズ」の寅さんとタコ社長の会話がそんな状態です。
こんな場面の後は、殆どの人は「すっきりした」と思う反面、後から後悔する場合が多いです。
つい口から言葉が出てしまうような自分で自分が抑え切れない事は、誰もが1度は経験したことがあると思います。
では、言い争い等を避けるにはどうしたらいいでしょう?
☆ポイント1
自分も相手も口にする全てに『肯定的な理由を持っている』と理解しておく事です。
自分の中の『肯定的理由』として
[対外的な要素]
・相手のためになるだろう
・皆が楽しんでくれるだろう
[内面的要素]
・よい人に見られるだろう
・気を使う人と思われるだろう
等、理由はそれぞれ違うと思いますが、そこには『肯定的な理由が必ず存在する』のです。
この事を深く頭に入れておく事です。
相手の言葉で『こんなことを言うには肯定的理由がある』と思って聞くことです。
すると、相手の『肯定的理由』を探せるようになるのです。
☆ポイント2
客観的に見ること
心理学ではデソシエイトと言います。
簡単に言うと冷静に今の状態を第三者の位置から観察できる事です。
簡単なテストで貴方がデソシエイト出来ているかが解ります。
[デソシエイトのテスト]
目を閉じて、ジェットコースターを思い、頭の中に絵を描いて下さい。
さて、どんな絵が頭に描かれたでしょうか?
↓
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↓
思いつきましたか?
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↓
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↓
そろそろ絵が浮かびましたか?
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↓
デソシエイトしている方の絵は
遠くからジェットコースターのコース全体像を描きます。
単に「ジェットコースター」と言われただけで、
客観的に全体像を頭に描いた方はデソシエイトしてます。
あなたはどうでしたか?
逆にジェットコースターに乗っているような場面が浮かんだ人は
アソシエイトと言って客観視できていません。
アソシエイトしていると、その状態を冷静に判断することはなく
言い争うことになります。
[注意]
アソシエイトは悪いことではありません。
LIVEなどではアソシエイトした方がノリノリで楽しいのです。
逆にLIVEでデソシエイトしていると覚めた奴=ノリの悪い奴となります。
ですから、状況に応じて使い分けることが必要です。
言い争いが起こった時にデソシエイトすれば頭に血が上る事はないでしょう。
冷静に話合えますし、言い争いも最小限で終わるでしょう。
言い争いをしない達人になるには、以上の2つのポイントを押さえる事です。
まとめると、
人の行動には必ず『肯定的理由』が存在し、それをデソシエイトして観察出来ると相手に対して理解が増します。
争いも少しで収まりますし、受け答えを変える事が出来るのです。
では、『肯定的理由』を理解する方法として
☆「相手の肯定的理由はなんだろう?」
☆「相手はなぜその行動を起こすのだろう?」
☆「その行動にはどんな肯定的な理由があるのだろう?」
この質問を自分に問いかけて相手の肯定的理由を探してみて下さい。
*プライドを守る為?
*傷つきたくないから?
*スタイルを崩したくない?
*失いたくないから?
*奪われたくないから?
*楽しいと考えているから?
*利益が大きいと考えているから?
*面倒だから?
等々、何かしらの答えが出てきます。
しかし、殆どの答えの元は同じ性質です。
その奥底にあるもの
深層心理にあるものは
【守ること】に繋がっています。
相手も自分も守っているのです。
ここを理解して相手が何を守っているのか?
守ろうとしているモノは何だろうか?
に焦点を当てると、争いを避けて話が出来るのではないでしょうか。
私はこの事を学んでから、対外的な争いはなくなりました。
とても使える技術です。
ただ、全てにおいて万能かと言うと、越える壁=課題はあります。
それは、対身内に対してです。
超一流のコミュニケーターと言われる人でも、
身内との言い争いは皆さん課題のようです。