自然災害への備え

 

 

この続きになるけれど・・。

販売業やサービス業は、固有の設備が少なければ、

その分だけ復興のための金額は少なくて済む・・。

中小企業・個人店1社あたり、250万円~300万円ほど。

 

しかし、製造業の中でも異質な「大量生産」は、

その枠組みから外れて桁違いになる。

使ってる設備は、生きていれば運用は可能だが、

使用設備の新設や修繕などで、

ピンキリだとしても1000万円~5億円まで・・

幅が広く、内部留保やクラファン、保険でも難しいと思う。

 

事業復興なんとかのサプライチェーン向けの

リース設備をすでに持ってるなら、なおさら金額は難しいだろうね。

 

繊維業やその関連の産業のように、

リレー式、野球型・・

工場内の分業型の仕事だと、設備が一か所生きていても意味がない。

紡績・織機はもとより・・

「晒」「詰込み」「返し器」「乾燥」「水洗」「脱水」「ろ過設備」は、

必須設備で、加えて「染色の設備」も必要だから、

簡単に作ってそうで、実は「総合的に高価な設備」に囲まれてる。

フェイスタオルとバスタオルは、乾かす設備は別物だよ。

乾かす方法にも、

ノンタッチやシリンダー、ブラシなし、タンブラーなど色々あるから、

細かく部品が掛かる。

(そんな場所が低賃金とはどういうことか、って話は別。)

薬剤・薬品もそれなりに必要で、ソーダ灰は5日間で

カラーバリエーションが多すぎて、400kg以上は使う。

苛性ソーダもそれなり、石鹸水もそれなり、

吸水剤や柔軟剤もそれなり・・。

使うものや高価な設備が多い、そういう場所の復興優先度はどうなるか。

雇える余裕のない中で、設備だけあってもね・・。

 

やはり

経済的優先度として考えるなら、個人工房などは道具が揃いやすく、

日ごろから研鑽してモノづくりをしてる人たちなら、

そういう状況をちゃんと分かってくれる。

道具と場所と材料を渡せば、すぐに取り掛かり製品を生む。

陶芸やガラス系、癖のある材料を使う「モノづくり」以外は、

最悪でも入門セットの道具を改造してでもやるだろうから・・。

流れを作りやすい。

 

設備がお釈迦になった大量生産は時間が掛かり、

瞬発力が生まれにくい。

作り手は、しばらく暇になり失業・無給状態になる。

設備的には「チャージ攻撃タイプの仕事」ではあるが、

作り手は

また地獄のような量産をしないといけないという

メンタルや情熱が、その時あるかどうかが問題。

熱が冷めきっていたらしたいと思わないだろうから。

 

伝統工芸や手仕事をナメてはいけないと感じるだろうね。

災害時は「現金が良い」と同等以上の考え。

 

今でもワークショップなり、

入門セットなりで、知識を「なまじ」でもいいから、

身に着けておくと災害復興時に流れが作りやすいと思う。

強いて言えば「伝統産業」や「少量生産の手仕事」に

弟子入りでもいいぐらいのレベルの話。

 

 

 

 

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