アメリカ横断ウルトラクイズでは、あらゆる分野のクイズを作りました。
クイズに強い人に共通しているのは、物事の表面だけでなく、中身を深く理解して知識を増やしている事でしょうね。
度々例に出しますが、小説の作者名と作品名を結びつけるような、学校のテストのような単純な知識だけでは勝てないというのがウルトラクイズの問題の特徴でした。
小説や物語のような問題は、多少中身を知らなければ、答えられない問題を作っていました。
何時の時代のどの様な話?
最低この位の知識がないと正解は出せないのです。
或は登場人物の名前、主役はどの様な人物、そのくらいの知識があって、その作品を知っていると言えるのでしょう。
例えば、地名、県名などもクイズ問題の定番と言えます。
ウルトラクイズでも、この分野で沢山の問題が作られていますが、社会科のテストのように、県庁所在地を単純に当てるような問題はありません。
県名、地名を問題にするならば、少なくとも日本の地理をどのくらい理解しているかが問題点になります。
日本の地図が頭の中に、どのように記憶されているかを試す問題となるでしょう。
良くあるクイズ問題で、川の付く県は? というような問題があります。
こうした問題の場合は、日本地図が頭に入っていれば、北から或は南から順に県名を思い出して答を導くことが出来ます。
テレビを見ている視聴者も、同じように考えてお茶の間で番組に参加出来ます。
そこに会話が生まれ、みんなで楽しめる番組となる訳です。
地名に関して、第3回のグランドキャニオンで出題された問題があります。
問・日本には山梨、岡山など「山」の付く県が幾つかありますが、本州で一番北にある山の付く県は何処?
解説
これは「川」の付く県でも「岡」の付く県でも、同じパターンの問題は幾らでも成立するでしょうね。
でも、同じような問題はクイズ選考会議で、「過去にあった!」と拒否されて、没になってしまいます。その辺がクイズ作家の悩ましいところです。
答・山形県
一番北に位置するのは山形県です。その他、山梨、富山、和歌山、岡山、山口 と山の付く県は6県あり、この地図がしっかり頭に入っている人が正解出来た訳です。
物知りと言われる人の中には、単に知識の上っ面をなでる様な人も含まれますが、クイズに勝つ人は「物知り」というよりは「博学」と言われる人のようですね。
この様な人は周囲から「生き字引」とも呼ばれています。
歴代チャンピオンには、個人的にこの生き字引の称号を与えたいと思います。