アメリカ横断ウルトラ・クイズには、毎回行われる伝統的なクイズがありました。
それはご存知の機内ペーパー・クイズです。
このクイズに関しては、何度かこのブログでも書いてきましたが、第3回から400問の3者択一の形式で続けられて来ました。
第1回が800問、第2回が500問、そして第3回から恒例の400問に落ち着いたのでした。
数が少しづつ減っているのは、制作会議で激しいやり取りの結果、減っていったのでした。
数が多い方が良い、と力説する側は、クイズの実力を見るのは、沢山の問題を正解すればハッキリするという意見です。
800問は多すぎると反対した問題担当グループは、制限時間内には全問題まで考える余裕が無い、との理由での反対です。
勿論、問題の数を揃えるのは大変ですが、それ以上に考える時間も無いのに、悪戯に問題を用意する空しさが嫌だったのです。
理由は兎も角、物理的にも、クイズの実施、採点、判定、この流れを短い飛行時間内に、狭い機内で行うのは無理があるのは、第1回で経験済みでした。
そこで、第2回は500問で行われました。
それでも、まだ多すぎる、という事で第3回から400問に落ち着いたのでした。
この3択問題の秘密を1つ明かします。
ここで取り上げられた問題の多くは、最初は○×問題、或いは早押し問題として、クイズ作家が考えたものだったのです。
例えば、同じ問題を3種類に分けてみます。
早押し問題として、問・ノーベル賞の授賞式は何月何日?
○×問題として 問・ノーベル賞の授賞式は毎年ノーベルの誕生日に行われる。
3択問題として 問・ノーベル賞の授賞式が行われるのは?
①ノーベルの誕生日 ②ノーベルの死んだ日 ③ダイナマイトを発明した日
同じテーマでもこのように、3種類のクイズが出来るわけです。
この問題の正解は②ノーベルの死んだ日であり、○×問題は×が正解になります。
また、早押しの正解は12月10日。
つまり、我々は折角クイズ作家が考えた問題を、クイズ会議で没にしてしまうのは忍びないという観点から、本来ならNGになった問題を三択問題として敗者復活させていたのです。
タネを明かせば、機内400問のペーパークイズは,
クイズ問題の敗者復活問題 だったのです。