プロデューサー第3の試練~真冬の滝行でブルブル震える | 今だから話せるウルトラクイズ裏話

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17年にわたって放送された「アメリカ横断ウルトラクイズ」。構成作家として最初から最後まで関わってきました。放送出来なかったエピソードや裏話を思い出すままに綴っていこうと思います。

メリカ横断ウルトラクイズスピンオフ企画史上最大の敗者復活戦の準決勝は、高尾山で行われました。

↓高尾山

高尾山


尾山は、東京近郊では有名な観光地です。
その昔は修験道の霊場として発展し、今では真言宗智山派の大本山で高尾山薬王院として、信仰の対象になっている霊験新たかな場所です。

こを会場に選んだからには、修験道の霊場として今も現存する滝行を無視するわけにはいきません。
挑戦者はクイズに挑戦する前に、真冬の滝の水に打たれて身を清めるべきだ、という何とも無責任構成案が作家やディレクターから出され、それを実行させる事になってしまったのです。
しかも、ウルトラクイズの敗者担当といえば、徳光和夫さんです。

↓滝行

滝行


組としては、徳光さんにも一緒に滝行を体験してもらおうということで意見がまとってしまったのです。
しかし、当時の徳光さんは日本テレビの『顔』とも言える存在でした。
真冬の滝行などさせて、もし大事な身体が体調不良にでもなったら、誰がどのように責任を取らなければならないのか。
プロデューサーとしては、難しい判断を迫られる事になりました。

の頃、私は個人的に「ズームイン朝!」の構成作家でもありましたから、徳光さんとは毎朝顔を合わせる間柄でしたが、そうとは言え真冬の滝に打たれて欲しいなどと言う無理な注文はしにくいものです。

こで考えました。
我々番組のプロデューサーもディレクターも構成作家もスタッフが全員番組の成功を祈願して、滝に打たれよう。

「だから徳光さんも是非一緒に滝に打たれてください」

と口説いたのです。

の日は丁度で、今にも雪がパラつきそうな寒い空模様でした。
徳光さんはそんな事もあろうと、最初から予想していたようで

「無理する事はないよ。みんながやらなくても自分はやるさ」

と気持ちよく引き受けてくれたのでした。

れで我々スタッフが引っ込んだのでは申し訳ないとばかり、私も生まれて初めて真冬の滝行に挑戦したのでした。
勿論その時のスタッフは全員裸になって、川の中に飛び込んでいきました。
それを見て、徳光さんも一緒に飛び込んでくれたのでした。

でも、真冬の滝行って想像以上にきつい修行ですよ。