お兄ちゃんの視線の先にあったもの。
それは四則演算のゲームでした。
(やっぱりね・・・・)
お兄ちゃんを立ち止まらせるほどの魅力のあるおもちゃとなるとそうしたものに限定されてしまいます。
そこには+、-、×、÷などの記号と共に数字がたくさん。
まあ数字好きなら当然引っかかるおもちゃなのは間違いありません。

しかし本人はそれが単なる数字の羅列ではなく計算のお勉強のようなものだということは当然全く分かっていません。
果たしてこれを面白いと感じるのかどうか・・・・
「ひょっとしてこれが欲しいの?」
「・・・うん・・・・。」
「これは数字押して遊ぶだけじゃなくて計算のゲームだからまだ難しいよ。出来なくても怒ったりゲームに当たったりしない?」
「うん。」

お父さんは仕方なくお母さんを呼びました。
「これがいいんだって」
お父さんはそう言ってお母さんにそのおもちゃを指で示しました。
「これ?これって九九とか入ってるんじゃないの?」
「そうそう、九九とか割り算まで入ってるみたいね。」
やや呆れながら、おもちゃを凝視するお兄ちゃんの姿を見つめるお母さん。
「まあ本人の誕生日だから本人がいいんだったらいいんだけどねえ・・・・」

こうしておにいちゃんの3歳の誕生日プレゼントは計算ゲームとなったのです。