今回は、「鳴き」について説明します。
13枚の手牌を持ち、1枚引いて、不要な1枚を捨てるのが、麻雀の基本ですが、他家(相手)が捨てた牌をもらってくることもできます。
この、他家が捨てた牌をもらってくる動作を総称して「鳴き」といいます。
鳴くことで、必要な牌を手に入れることができますから、上がるための協力な手段として、麻雀に欠かすことができないのが「鳴き」です。
それでは、「鳴き」について説明します。
「鳴き」には、4種類あります。
ポン 対子(トイツ)を刻子(コーツ)にする鳴き方です
チー 塔子(ターツ)を順子にする鳴き方です
カン 刻子を槓子(カンツ)にする鳴き方です
ロン 聴牌(テンパイ)している時に、他家の捨て牌で上がります
ターツとは数牌の二連続または一つ飛ばしの形、
即ちあと1つで順子ができる形のことです。
テンパイとは、あと1つで上がれる状態のことです。
「ロン」は、通常「鳴き」の一種とはしないかもしれませんが、ここでは鳴きと一緒に説明することにします。
「鳴き」全般について
鳴くことができるのは、牌が捨てられた直後です。
鳴きたい牌が捨てられても、次の人がツモってしまったら(山から1枚引いてしまったら)時効となり、鳴くことはできません。
鳴きによって完成した、面子(刻子、順子、槓子)は卓上に公開します。
これを「晒す」といいます。
晒した面子は、もう触ることができません。
晒した面子の一部を捨てたり、手牌と入れ替えるといったことはできません。
「鳴き」は義務ではなく権利です。
つまり、プレイヤーが「鳴きたい」と思った時だけ鳴けばよいのです。
鳴くことによって、手作りは進みますが、点数が低くなったり、場合によっては上がりの条件を満たさなくなってしまうことがあります。
★詳しくは「役」と一緒に説明します
4種類の「鳴き」それぞれについて
ポン
手牌に対子がある時、対子と同じ牌が捨てられたら、「ポン」と発声して、完成した刻子を晒し、不要牌を1枚捨てます。
誰が捨てた牌でも、ポンすることができます。
チー
手牌に塔子がある時、順子を完成させられる牌が捨てられたら、「チー」と発声して、完成した順子を晒し、不要牌を1枚捨てます。
チーできるのは、上家(自分の前の順番の人。左隣の人。)の捨てた牌だけです。
カン
手牌に晒していない刻子がある時、同じ牌が捨てられたら、「カン」と発声して、「カンの手順」を行います。
「カンの手順」については、別途説明します。
誰が捨てた牌でも、カンすることができます。
ロン
聴牌(テンパイ)している時、上がれる牌が捨てられたら、「ロン」と発声して、手牌を全て公開します。
晒し方
麻雀においては、誰がどの牌を捨てたかが、とても重要な意味を持ちます。
「鳴き」によって捨て牌が移動してしまいますが、その場合でも誰が捨てた牌が鳴かれたのかを分かるようにします。
晒す場合、誰からどの牌を鳴いたかが分かるように牌の置き方が決められているのでよく覚えてください。
難しいことではありません。
鳴いた人の位置(上家、下家、対面)と対応した牌を横に曲げるだけです。
チーの場合は、鳴いた牌を横に曲げます。
ポンの例
チーの例
ペン3ワンをチー
カンの場合の晒し方については、「カンの手順」で説明します。
1つの捨て牌を同時に2人以上が鳴きたいと思う場面があります。
チーしたい人、ポン(カン)したい人、ロンしたい人が同時に出現する場合があるのです。
このような場合は、「発声優先」といって、先に発声した人が優先されます。
発声が、(ほぼ)同時の場合は、次の順に優先されます。
1.ロン
2.ポン、カン
3.チー
チーしたい場合は、次の順番は自分ですから慌てる必要はありません。
ポンが無いことを確認するために一呼吸置いてから「チー」と発声します。
そうすれば、「ポン」と競合してしまった場合でも、自分が必要としている牌が他家にバレてしまうことがありません。
2人以上が同時に「ロン」した場合にどうなるかは、例によってその場の取決めに従います。
頭はね
上がり牌を捨てた人から一番順番が近い人だけが上がることができる。
ダブロンあり
2人が同時に上がることができる
トリロンあり
3人が同時であっても上がることができる
三家和(サンチャホー)で流れ
3人が同時に「ロン」した場合は流局(ノーカウント)になる
1.頭はねかダブロンありか?
2.三家和は流局か?
麻雀を始める前に、この2点が確認できていれば良いでしょう。
次回は、「カンの手順」について説明します。




