ジェームスはもともとロンドンの人ではないが、ロンドンに来てからはもう10年以上にもなる。有名な会社に就職が決まってロンドンに来た。かなり良い給料も貰っていた。でも、自分のしたい事ではなく、方向転換を試みた。私に出会ったのはその頃。一緒に過ごした期間―3年近くの間、ずっと彼は新しいキャリアで苦戦していたのはわかった。でも彼は気持ちを私とシェアをしようとはあまりしなかった。
ミコラスに出会う、3か月ほど前にクラシックのコンサートに一緒に行った時、その後バーで話をしたときに初めて、彼は自分のキャリアで悩んでいる事を私にほとんど初めて正直に打ち明けた。そして、両親が、彼らが住む地方に近い街で仕事を探しては、と勧めていると言う事も言った。
別れて、半年以上経っていたが、この時にはまだ、心のどこかで私は、よりを戻したい言う希望はあった。でも、この時はとても大切な決断を下そうとしている彼に、前から言いたかったことを伝えた。この時は不思議と、自分の中の自我がなくなり、素直に言葉が出てきた。
「3年近く、ジェームスの事を知ってて、ずっと思っていたことがあるの。ジェームスはとても知的だし、理論的で、それは凄く私も尊敬してる。何事も、冷静に分析して決断している様に思うのよね。でも、時には自分の気持ちを聞いてあげる事って大切じゃないかな?両親の気持ちじゃなくて、ジェームスの気持ちは?今、何を感じてる?そこへ、行きたいって感じてる?」
この時、何かジェームスがハッとしているのは感じた。そして彼はこう答えた。
「僕はもともと、ロンドンで人生を設計したいと思って来た。」
この日の彼の言動からは、やはりロンドンで居たい、もう少し、頑張ってみよう、と言う気持ちが見受けられた。
でも、最終的には彼は反対の決断を下すことになった。
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