Dharma Studioからリリースされているプラグインの一つにKHSMR Reverbという製品があります。KSHMR(カシミアと読みます)というのは世界的に有名なEDMのトッププロデューサーの一人で、音楽制作だけでなくプラグインの開発、サンプルライブラリーの提供、Youtubeでワークショップ的な動画を投稿するなど、さまざまな活躍をなさっている方です。このプラグインはそのKSHMRさんが制作したリバーブプラグインということです。
なんでこの製品をとりあげたかというと、EQを内蔵したリバーブを探していた時に意外とその手の製品が少ないことに気づき、さらにその中でも極めて安価で入手でき、かつ高機能だったからです。
リバーブ音に対してハイカットできるものは数多くありますが、マルチバンドでEQ処理ができるものとなると、あまり見つけられませんでした。大抵はセンドでリバーブ・トラックへ送って、そこで処理をしますから、まあ無くてもなんとかなるし、無いのが普通ではあります。
EQのあるリバーブでぱっと思いつくのは
sonnox Reverb
SSL FlexVerb
...くらい?どれも定価は3万円以上する製品です。
KSHMR ReverbはEQ処理できるだけではなく、それ以外の面白い機能がたくさん詰め込まれており、かつサウンドも悪くありません。それでいて定価が約50ドルと極めて安く、セールであれば更に安く買うことができます。
気になっていたCPU負荷はValhalla Roomなどと比較すると同じか、複数の機能を使いまくっても最大で1.5倍ほど。
面白い機能はいくつもありますが、ひとつは「Soft Transient」という機能。これはアタック部分を除外してリバーブをかけるというもの。アタック成分が強い楽器(例えば木琴とか)にかけた時にリバーブがキンキンするのを防ぐ効果があります。
あとはダッキングやゲートがノブひとつでできるのが面白いですね。
またApple Siliconに対応しているのも評価が高いです。というか、OSの仕様変更があった時に使えなくなるプラグインというのが結構ありまして、今後もきちんとサポートしてくれるだろうという安心感があります。どんなに優れていても今後のサポートが見込めない製品はちょっと買えないですから。