本当に、しみじみと思った出来事。
ちょうど2年前に、一緒にドサ回り営業みたいなことをしていたアーティストが、
とうとうブレイクしました。
なんか、当時はアーティスト引きずり回して、色んなとこで
「全世代が温かい気持ちになるライブします!」
なんて、売り込んで…
半信半疑な相手を無理矢理口説きながら、色んなとこでライブをしてもらいました。
当時は、本当にドサ回りだったので…
車に機材積んで回って、
楽屋なんかもスタッフとアーティストが同室で、
空き時間に楽屋使わせてもらえなかったりしたら「よし、数時間解散!」なんてみんなで買い物に散らばったり、
でも行くとこあんまりないから、バッタリ会って「なんか買いました?」なんて会話したり。
若い人からお年寄りまでを感動させるトークとライブを毎回観ては、
地味で地道だけど、この苦労は報われるよきっと、
なんて思いながら
「今日のトーク感動しましたよ!!」
なんて応援したり。
丁度一年半前位、ドサ回りの成果かライブも、
興味を持ってくれないような世代すら惹きつけるコツが身についていて、
次第にテレビ番組でもライブ機会が増えて…
何時の間にか、楽屋がマトモな場所でライブする案件が増え、
徐々にドサ回り的な仕事もなくなり。
私は、一緒に営業することも無くなりました。
当時は、そのことによって土日休みが確保出来るようになり、
睡眠時間も取れるようになり、
無名アーティストを売り込むために頭を下げることもなくなり…
「やっと落ち着いた」
毎日が戻った感覚だったなと思います。
その後、色々あってそのアーティストはレコード会社を移籍。
私はレコード会社から雇われていたので、仕事は一旦無くなったなと思いきや…
事務所のスタッフから指名をいただいて
所属が変わった後も移籍後の会社から仕事をいただけて。
本当、有難いなと思っていました。
ただ、もうドサ回りみたいな変わったことをしなくても売れて来ていたので、
企画なんか必要なくなり、私の出番など無く。
そのアーティストの宣伝担当になった同僚から話を聞いて
あー、今も頑張ってるんだな、なんて思ったりしていました。
プランナーっていうのは、通りすがりの案外虚しい仕事だな、とか、
いつも仕事依頼は、みんな
「どうやったら売れますかね?」
だし。
私は頭を抱えて、
「こればっかりは、実力プラス運、だよなぁ」
って溜息つきながら必死にアーティストの特徴から企画を考えていたりして。
2年前も、
「ライブでしかCDが売れないんです」
って相談から発展した
ドサ回り営業な企画をパッケージ化して私自ら売り込んで、
色んなところに歌いに行く、なんてことが実現しました。
あの時は、ライブの場所が蓋を開けないとどうなるか分からない、とか、
ぞんざいな扱いを受けていたし、
憤るような体験をしたり、
悲しくなるような出来事もあったり、
まぁ、それなりに苦労もしていたし。
今となっては、懐かしいなぁ、
ですけど。
今日、とある方から
「アーティスト達、いまだにあの時の事をすごく感謝してますよ。
だから、自分たちの仕事の発注先は御社が良いって言ってくれて、
売れてからもずっと御社指名になってるんですよね」
と、聞きました。
…なによなによ?
そういうの
ブレイクしてから私に伝わるの、
なんかズルいよ、
感動しちゃうよ、
私、あの時に苦労して良かったって、思ってしまうよ…!
本当、
毎日は苦しいことに溢れていて、
その割に、やり甲斐って習慣化しちゃうと薄れるけど…
自分が機会を与えられていること、
それがトンデモなく恵まれていることは、
日常で、つい忘れてしまうものだなと思いました。
あの日、
あの場所にいてくれてありがとう。
あの時、一緒に手応えを感じることが出来て嬉しかったな。
そして、今でも思い出して貰えること、
本当に、感謝と感動です。
今度仕事で会う時は、
とびきり面白い企画を作って再会出来るように、
私も毎日をちゃんと過ごさなきゃと思います。
幸せって、簡単だったり、難しかったり、
なんか複雑。
どんな感情に支配されようと、私の時間は刻一刻と過ぎて行きます。
深呼吸。