自社の商品を沢山売ってくれる優良店を特別扱いすることは別段変なことではないと思います。

例えば、頑張って商品を売ってくれるので、値引きをしたり、仕入れを早めたりします。といって、一般店からの信頼を損なうかというと、このことで機嫌を損ねるような一般店なら取引しなければいいと思います。

 

ここでは、誤りやすい重要な注意点がございます。それは売上の優良店が、利益を本当にもたらしてくれているのかということです。また、利益を大きく削ってまで特別扱いすることは避けた方が良いのです。

 

もう一点は、成長期の一般店との比較が正しくできているのかが気になるところです。

良くあることが、これからの伸びしろのあるお店をマークしないで、老舗の優良店にばかり出向いていると、高い水準で現状維持をしている間に、伸びしろのあるお店は他の商品に力を注ぐことが多くあるです。

担当者は自身の業績が高い水準で現状維持しているので、伸びしろのあるお店をマークしておけば自社商品を伸ばしてくれていたことに気が付きません。むしろ、気にもなりません。

この状態を許してしまう担当者はマネージメント能力が低いといえます。もともとマネージメント能力の低い人は「平等に対応しろ。」と指示しても、「利益率を加味しろ。」と指示しても、優先順位は正しくつけられません。マネージメント能力を高めるために勉強しないと、『特別扱い』を効果的には利用できないのです。

 

私の場合、「いい加減なお客にはいい加減な業者を。」「細かいお客には細かい業者を。」「大好きなお客には大好きな業者を。」手配するようにします。これが究極の特別扱いだと思います。

 

同じ定義でいけば、「売上しか考えていない優良店には、売上げで。」「利益でしか見ていない一般店は、利益で。」「リスク回避を優先する一般店は、リスク回避で。」「自慢話を聞いてほしい優良店は、聞いてあげる時間で。」それぞれ特別扱いすることが、多くの担当店が担当者のために動いてくれることとなると思います。

 

全ての店舗を平等管理したいのなら、特別扱いの細かな使い分けができなければなりません。この理屈が分からないのであれば、マネージメント能力を高めるため勉強するしかありません。

 

株式会社の仕組みも理解しましょう。

株主が現実より利益を上げろと注文する。→会社のトップ若しくは中間管理職が利益の上げ方を考える。→営業売上げをのばすのが一番簡単と計算する。→取扱店の売上げアップを担当者に指示する。→売上げアップの方法を担当者が考える→取扱店に方法を伝える→売上しか考えていない取扱店が方法を取り入れる。→担当者が売上しか考えない取扱店に頑張る。→売上しか考えていない取扱店が優良店になる。

この流れが、株式会社が起こす流れなのです。この取扱店を営業マンに置き換えると、利益計算やリスクマネジメントに優れた営業マンより、売上しか見ていない営業マンの方が、だいたい早めに出世している理由にも当てはまるのです。

 

利益が下がる結果も原因も作るのは株主なので、自業自得となる、ある意味うまくいく仕組みなのです。