大事な大事な花のこと | うるちびのブログ

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うるとらちびすけ。うるうるちびすけ。うるさいちびすけ。うるおいちびすけ。
・・・よくわからないけど、そんな感じです。
好き勝手なこと書いてます。

セキセイインコ黄、今日もいい子だったね。

お利口ちゃんだったね。

元気だったね。

今日もかわいいね。

どうしてそんなにかわいいの?

花だからだね。


明日もご飯いっぱい食べようね。

お水も飲んで、喉つまりしないようにね。

粟の穂も豆苗もたくさん食べるんだよ。

お砂もちゃんと食べてしっかり消化して。

また明日もいいうんちいっぱいしようね。


今日も地震が来ませんように。

花の怖いことはなんにも起きませんように。

だぁれも花に怖いことしないよ。

みんな花が大事だよ。大好きだよ。


花の怖いことは全部無くなりますように。

楽しいことはいーっぱい増えますように。

なんにも心配ないよ。

花のことはお姉ちゃんがちゃんと守るよ。

だから心配しないで安心して、これからも元気いっぱい楽しく一緒に暮らしていこうね。


花、今日も元気でありがとう。

明日もまた元気で一緒に遊ぼうね。約束だよ。

明日の朝も元気いっぱい起きてきてね。約束。

花はお姉ちゃんの大事だよ。

宝物だよ。大好きだよ。


セキセイインコ青も、おやすみ。

今日も花といてくれてありがとう。

明日も花のこと頼むね。

絶対絶対、花のこと守っててね。


花も、今日も空といてくれてありがとう。

明日も空のこと頼むよ。


お姉ちゃんは今日も花のことが大好きだよ。

明日も花のことが大好きだよ。

明後日も明々後日もその次もずーーーっと永遠に、花のことが大好きだからね。

だからこれからもずっと一緒にいてね。

お願いだよ。


じゃあ、そろそろねんねしようね。

花、おやすみなさい。また明日。

ゆっくりねんねしてね。

また明日、遊ぼうね。おやすみ。


だーい好き。大好き大好き。

おやすみ、また明日ね。


これは、花を寝せる前にいつも私が話して聞かせる言葉たち。歌なのか呪文なのかというくらい、毎日同じ言葉をもう何年もずっと。


いつもは夜、花が寝るお部屋で。

3月8日は早朝、私の手のひらの中で。


花はいつも通りにじっと聞いて、それから間も無く、空と父さんがいるお空へと旅立った。


ここ数ヶ月、花のあんよはめっきり弱くなり、右目はあまり見えなくなっていた。歩くと言うよりはくちばしを使って移動するという感じで、転んで仰向けになるとなかなか起き上がれなくなってしまった。なので花を1人にしないよう、私は2月後半から仕事を連日リモートに切り替えた。


仕事が終わった後やお休みの日は、花のお部屋のバリアフリー化を進め、見守りカメラを設置し、とにかく花が危なくないように、不便がないように、ご飯が食べやすいように、お水が飲みやすいように、遊べるように、穏やかに過ごせるように…と、 四六時中、本当の本当に四六時中、花のことばかりを考えていた。


でも私って奴は、嫌になるくらいに不器用でセンスがなく、花が快適に過ごせるお部屋にはなかなかしてあげられなくて。チョロチョロ変わるお部屋は、逆に花にストレスを与えている気がして、毎日ごめんねごめんねの日々。


だけど花はそんなお部屋の中でも、毎日一生懸命活動し、ご飯を食べ、お水を飲み、小さな体で懸命に生きることを頑張ってくれていた。


羽繕いとかカキカキとか、今まで当たり前にできていたことが少しずつ苦手になっていく花は、どんな気持ちだったんだろう。人間と違って弱音を吐くことも、泣いたり喚いたりすることもない、健気に生きる花の姿を見ているのは心が痛くて苦しくてどうしようもなかった。でも花を1人で頑張らせるわけにはいかないので、わたしも毎日笑顔で何度も何度も花の名前を呼び、たくさんたくさん、本当にたくさん話しかけて過ごした。



3月8日になった夜中1時半頃。

花の寝ている姿を確認して布団に入った。

30分くらい経った頃、ふと花の気配を感じた。

そっと見守りカメラの映像を見たら、花が横になっていた。転んだ?と思ったけど、起きあがろうとしていない気がして動揺した。花をそっと抱き上げて手のひらで包み、しばらく様子を見た。静かに落ち着いていたので1度はお部屋の中に戻してみたけれど、やっぱりまた横になってしまうから、もう1度抱き上げた。


そこから数時間の間に3、4回、私の手の中で羽ばたいた花。苦しかったのか辛かったのか。その後もじっとしていても、目を瞑って眠ることはなかなかしない。そんな花を、私はただ温めて撫でて、話しかけることしかできなかった。


そして朝、7時半が過ぎた頃。

花はそっと静かに目を閉じて、呼吸を止めた。



8歳と8ヶ月。

花と暮らした日々は幸せしかなかった。



ふわふわ綿毛を付けて我が家にやって来たときは、花と空と確信して命名したんだよ。


空の近くにいなければ不安だった花は、いつだって空の後を追っかけて歩いてたよね。


水浴びは空と一緒でもできなかったね。

興味よりもビビリが勝っちゃったもんね。

たまには1人で冒険もしたよね。

それでもやっぱり隠れたいキャラだったね。

まぁるくてポテッとした足短ちゃんフォルムと、くりくりお目々がチャームポイント。

お鼻の色が変わり、花くんと空ちゃんであることが判明したときは大爆笑しちゃったよ。

2歳半で大好きな空が旅立ったときは花のことがなにより心配だったけど、少しずつ少しずつ、花なりに色々なことに挑戦したよね。

花は父さんのことが大好きだったね。安心できる場所だったよね。花が自分のお部屋から出てくるときは、父さんのところからじゃなきゃならない決まりがいつの間にかあったよね。

そんな父さんも去年突然いなくなって、花はどれだけ寂しい思いをしていたのだろうね。

私も母さんも弱ってて家の中がどんよりしていたり、いつもバタバタしててごめんね。


花が家族になってくれたおかげで、私の人生は何億万倍も楽しく幸せなものになった。


いつまでも泣いていたら花が心配するよ。

花にはありがとうって伝えるんだよ。

花はぴぐ家に来て幸せだったよ。

花は手のひらの中で安心して旅立ったよ。


みんな、そう言ってくれる。

私も頭の中ではそう思ってるし思いたい。


だけど、花がもっと自由に家の中を飛び回れる環境を作ってあげられたんじゃないかと言う後悔、日中誰もいなくて真っ暗になった部屋で1人待たせておかなければならない日がたくさんあった後悔、花のお部屋のレイアウト変更を全然上手にしてあげられなかった後悔…、あれもこれもが後悔につながる。


そしてなによりもあの日、私が自分の手の中にずっと花を抱いていたことは、本当に花のために良かったのだろうか。花が1番安心できる場所は自分のお部屋だったから、花はもしかしたらお部屋の中に戻りたかったんじゃないだろうか。そうしてあげたら花はもっと長く生きていられたのではないか。私は心のどこかでもうダメだと諦めてしまっていたのではないか。


鳥は、突然死が多い。具合が悪いことを隠す習性があるから、もしかしたら突然じゃないのかもしれないけど、ネットを開けば「仕事から帰って来たら…」「朝起きてタオルを外したら…」「洗濯物を干して戻って来たら…」なんて情報が毎日のように流れてくる。


だから私は、花を1人で行かせてしまうことが怖くて怖くて、とにかく怖くて怖くて怖くて、花を一時も離せなかった。勝手にお別れが来ると決めつけたていたのは私で、最後は自分の手の中でと必死だった。…だけどそれは、私のエゴでしかなかったんじゃないのかな。


その思いがずっと拭えない。


花の旅立ちから1ヶ月。

ありがとうよりごめんねが多い毎日。

悲しいとか寂しいとか辛いとか苦しいとか、そんな言葉では到底言い表せない痛みがある。


ただ1つだけ。

きっと父さんは1番いいタイミングで花を迎えに来てくれたのだろうということ。今は花が大好きだった空と父さんと仲良く楽しく大空を飛びまわっているんじゃないかということ。それだけは信じられることが、今の自分の救いになっている。



花は手からご飯は食べるのに、ただ触られることはとても苦手な子だった。だけど最後の10日間くらいは、自分から撫でて撫でてって頭を擦り寄せてくるようになった。私の指にも躊躇なく乗ってくれるようになった。



そして最後の最後には、手のひらの中にいてくれた。そのときの花のぬくもりを、私は一生…、死んでも忘れることはない。

朝、6時半頃に撮った花の最後の写真。

たった1枚の、私の手の中にいる花の写真。

私がお空に引っ越しするときにはこの写真を入れてねと、どこかに書いておかなくちゃ。



セキセイインコ黄


花は幸せだったのかな。

最後は私の手の中で良かったのかな。

夢の中に出て来て正解を教えてほしいよ。


ごめんねを数えたら尽きないけれど、でも花のことを全身全霊全力で愛したことだけは自信があるからね。それだけは忘れないでね。


花が旅立ってから、仕事の定時に気付かなくなったよ。花が寝てから遅い時間に24時間営業のスーパーに行くこともガソリンを入れに行くこともなくなったよ。今年は大ちゃんと聖子ちゃんに会いに行く飛行機も取ってあるんだよ。

でもね、自分の時間がなくても、どこにも行けなくても、誰にも会えなくてもいいから、私は花ともっとずっと一緒にいたかったよ。


私がいつかお空に引っ越しするときは、父さんの肩に乗って一緒に迎えに来てね。

また一緒に遊ぼうね。いっぱい遊ぼうね。


うちの子になってくれてありがとう。

花、ありがとう。



最後に。

会ったこともないのに、花のことを可愛がってくれた皆さま。いつも花に心を寄せてくれて、本当にありがとうございました。

花に変わって心よりお礼申し上げますꕤ*.゚



そして最後の最後に。

私は花のお母さんではなく、お姉ちゃんでした。多分、自分に子供がいないからなのかな。自分をお母さんと言うには抵抗があって、歴代の子にもずっとお姉ちゃんでした泣き笑い