村野のお膝元、宝塚市庁舎~その②内部編 | ウルブリヒトのメモ帳

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さて、内部に入ってみる。ほ~涼しい!しかも広い!

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L字型庁舎の交点あたる部分に、2階分の吹き抜けホールがる。

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右写真は、珍しいシャンデリア。これも村野作品だろう。
尼崎本会議場でもこのようなガラス彫刻のような照明があった。
そして、このホールの特徴は、やはり階段かな?

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円形の穴に螺旋階段を取り付けただけなら普通の建築家。
しかし、よく見てね・・・床に開けられた穴は真ん丸じゃない。
蝸牛の様な螺旋を描く様な形で開けられている。これは施工上、結構、難しいと思われる。
階段を得意とする村野師のこだわりかもしれない。


しかしこのホールで変なものを発見。何だこれ!?↓
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ただの市販のガーデン鉄椅子に見える。
背もたれを残して座面をぶった切った状態でホールの至るところに取り付けられている。
バロック風の模様を流用しているのか?それにしても手抜きとしか思えない。

竣工後、村野の意図とは別に付けられたのか?
しかし、横の手すりを改造した痕跡も無いし、結構な年月を経ているようだ。
説明がないと全く理解できないし、このままでは蛇足以外のなにものでもないぞ。
名だたる建築家がこんなことするだろうか?疑問を抱きつつ退出。

●内部の使用状況は

1階・地階に、市民との接受機能を集中。受付カウンター付きの開放式オフィス。
2階以上は、公共事業部局で、廊下とオフィスの分離方式。
3階に、首長・管理部局と議会機能を集中。実に機能的に振り分けされている。
専門性の高い、水道と消防局は近隣に単独庁舎を持つ。
まるでお手本の様に用途別で分けられた使用例だ。

イメージ 6G階(グランドフロア)と呼ばれている地階の様子。ガラスが床まで伸び、沢山の外光が入り明るい。内部と外部に光による連続性があり開放的だ。


●最後に食堂のメニューを覗く。
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これは安い!
最近の庁舎内食堂も「安かろう、まずかろう」を脱却するためか、
一人前の値をつけているところが多い。今でもこんな良心的な価格とは嬉しいね。
ちょと早いが、正午を過ぎると混雑するから今がチャンス。

“オムライス”これで350円也。得した気分。イメージ 9
昔、予備校時代、ランチタイムに地元の市役所の食堂によく行き、290円のハヤシライスを職員に混じって食べたものだ。
吊り下げられたTV(なぜかどこでもNHKなのね)を見ながらペロリと平らげる。市食の基本だ。

イメージ 10購買でビン牛乳を発見。今や少なくなった紙キャップがついている。懐かし~い。ビン付きで120円也。
「たからづか牛乳・限定品」とある。限定品とはなんだ?
紙キャップ牛乳に目が無い私は、飲まずに、ビンを大事に下げつつ市役所を後にしたのだった

★『村野の住む“イタリア”宝塚市庁舎~その①外観』も見てね

2009年7月現在 390730