Q. 「 住道 」 の キリシタン関係の場所を 巡検 ( 巡回検証 ) した時に、「 ライオン 」 像がありましたが、“ キリスト教と ライオン ” は、何か関係があるのですか。
A. 【 全国かくれキリシタン研究会 ・ 大阪河内大会 】 に ご参加いただき、ありがとうございます。おかげさまで、すばらしい大会となりました。
まず、「 住道 」 の地名についてですが、これを 「 すみのどう 」 とは
なかなか読めませんよネ。
住 ( すみ ) なら 道 ( みち ) で 「 すみみち 」 でしょうし、
道 ( どう ) なら 住 ( じゅう ) で 「 じゅうどう 」 ということになりそう
です。
確かに、土地の古老たちの多くが、 「 じゅうどう の駅 」 「 じゅうどう
大橋 」 などと よんでいたようです。
● 「 住道 」 という名称は、明治22年 ( 1889年 ) 4月に、三箇村 他
6 ヶ村が合併した時に生まれました。
「 其の域内に 角堂 ( すみのどう ) と呼べる地名あるに因りて、其の
名を取り、文字を改めて、住道村 と名付く。」 ( 「 住道町誌 」 )
もともとは、 “ 角堂 ” だったのです。
「 角堂 」 は、寝屋川が 北から西へ大きく湾曲し、東からの恩智川との合流付近の呼称で、大坂との舟運の拠点として栄えました。
“ 河内キリシタン ” の頃、三箇 ・ 砂 ・ 若江 など、キリスト教会が多く
建てられました。
「 角堂 」 の “ 角 ” ( すみ ) は、寝屋川と恩智川の合流点の辺りで、舟運で栄えた場所のこと。
そこに、りっぱな “ 堂 ” ( どう ) が建てられ、地名としても、
「 角 ノ 堂 」 ( すみのどう ) と呼ばれたのだろうと思われます。
● JR 住道駅の近く、三住町の 旧家の間の道は、キリシタン時代の
繁栄を思わせてくれる 石畳道になっていまして、
キリシタン灯籠を思わせる 3本の石柱や、石柱を隙間なく並べた塀が続いています。
その一角に、400年の時代を感じさせる 「 ライオン 」 が横たわっています。近くのお宅からは、「 ロザリオ 」 も発見されているようですし、
住道地域に 教会堂が建てられていただろう ━ という伝承を、確信させてくれる 貴重な遺物になっています。
● 「 聖書 」 では、いろんな形で ライオンが登場してきますが、
一番のことは、ライオンが、キリスト ( 救い主 ・ メシヤ ) を象徴して
いることです。
・ イエス ・ キリストは、神の選民 イスラエルの 12部族の中の
ユダ族から誕生することが 預言されていました。
「 ユダの地、ベツレヘム。
わたしの民 イスラエルを治める支配者が、あなたから出る。
その 出ることは、昔から、永遠の昔からの定めである。」
( マタイの福音書 2 : 6、ミカ書 5 : 2 )
「 私たちの主が、ユダ族から出られたことは 明らかです。」
( ヘブル 7 : 14 )
・ そして、その ユダ は、族長である 父ヤコブによって、次のように
祝福されています。
「 ユダ は、獅子の子。
王権は ユダを離れず、
統治者の杖は、その足の間を 離れることはない。」
( 創世記 49 : 9 ~ 10 )
・ そして、「 ヨハネの黙示録 」 の中で、“ 最後の審判者 ” となられる
イエス ・ キリストのことを、
「 ユダ族から出た 獅子 」 ━━ と 呼んでいます。 ( 5章5節 )
まさに、 “ ライオン ・ 獅子 ” は、主イエス ・ キリストの象徴である
わけで、
“ 角 ノ 堂 のライオン像 ” も、400年前の キリスト教会堂と、大いに
関係のあるものかもしれませんよ!
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