「こ 今度 と 友達”と遊ぶ約束してるんだけどぉ~

おこづかいちょーだい♪エヘッ




電波系少女が普通のアラサーになるまでにあったできごと




「誰と?どこに?いいよ。(*^▽^*)待ち合わせの場所まで、お母さん車で乗せてってあげるからドキドキ





電波系少女が普通のアラサーになるまでにあったできごと






え゙っ。 いや、遊びに行くのに送り迎えなんていいよぉ~。」

「乗せてってあげるってぇ~ドキドキ イヤって言ってもお母さん、ついてくも~ん。」




電波系少女が普通のアラサーになるまでにあったできごと




「いや、悪いからいいってぇ。子どもじゃないんだから、自分で行けるよぉ~」
電波系少女が普通のアラサーになるまでにあったできごと




「乗りなさい。子どもじゃないから乗せてくのドキドキ




電波系少女が普通のアラサーになるまでにあったできごと








ま・・・負けた・・・。orz


春休みに入った。




月野君とデートしたいのは山々だったけれど、



うっくんのお父さん、お母さんのことは、何も解決していないわけで・・・

お父さんもお母さんも、目をギラギラさせて見張っている。


(お母さんが加わっただけに、もっとバリア強烈になったよねダウン







どうにかして、二人で会う約束をしたいのだけれど、

このバリアがかなり強固なもので、突破できずにいた。



うちの親は、子どもの素行を知るために、

お小遣い制ではなく、必要な時に、必要な分だけお金をあげるという方法をとっていた。



親の納得のいく説明ができれば、どんな金額でももらえたが、

「怪しい」と踏んだ時には、絶対にお小遣いをもらえなかった。


こんなことならへそくりしときゃーよかったよーーーガーン





カムバック!お年玉!






電波系少女が普通のアラサーになるまでにあったできごと





・・・って、






そのお年玉も、お母さんが管理していたうっくん名義の通帳に入れられて、



自由に遣うことは許されていなかったし・・・ダウン





だから、当然二人で会えることはなく、

吹奏楽部の一部のメンバーで、1、2度遊ぶ程度だった。
(しかも2時間とか・・・ありえんっ)




学校の校則も厳しく、保護者同伴でないと、

喫茶店などの飲食店に入ることを許されず、

カラオケやゲーセンなんてありえない話だった。




地域の大人の目も厳しいところだったので、


校則違反的な行動を目撃したら、すぐ学校にチクられるような町だった。




当然、遊ぶ場所もなく、



学校や、吹奏楽のメンバーの家に少しおじゃましてお話をする程度。



さらに、部活が今まで以上に忙しくなって、


月野君と遊ぶ時間がなくなってしまった。



考えてみると、親にびびって、電話をしたことは一度もなかった。



ヘタレうっくんには、何をすることもできず、

あっという間に春休みが終わって、

新学期がスタート。




基本的に小学、中学から同じような顔ぶれになる学校のため、

月野姉、うっくん姉と月野君は同じ高校。



新学期がスタートしてすぐ、お姉ちゃんがうっくんにこっそり話しかけてきた。




「ねえ、光とはどうなってんの?」


「え・・・全然連絡取ってない。」


「電話、無理なら手紙書いてみれば?私、なっちん(月野姉)に預けるよ?」


「やだよ。なんか恥ずかしいし。」


「いいじゃん、付き合ってるんでしょ?」


「いやだよ」


「なんで!書きなよ」






以下、同じやりとりを何度か繰り返し・・・。





「んーーーーーー・・・じゃ、書いてみようかなぁ」






なんでもないようなコトだったけれど、


部活や、勉強の近況報告を手紙に書いて、お姉ちゃんに預けた。





1週間経っても返事はなかった。






「うっくん、光から連絡あった?」




「なんもないっ(半ギレ)




「あー・・・たぶん、めっちゃきついんじゃないかな?」




「そうだよね、新しい環境だもんねっ。当然じゃん?」



「いや、そうでなくって・・・

アレ?知らないの? 今陸上部なんだよ?光。」




「はぁ~~~~~!?じゃあお姉ちゃんとおんなじ部活ってこと!?」




「う・・・ん。」




「なんで?なんで吹奏楽じゃないの?そんなの聞いてない!」




「う~~ん・・・光ね、陸上部の顧問に見込まれて、どうしても陸上部に入れってゴリ押しされてたみたいよ?


もともとスポーツ好きみたいだし・・・。才能あるって言われたら、試したくなるもんじゃない?」





お姉ちゃんの所属する陸上部は、朝練習が6時からで、


5時には送迎車が迎えに来るというハードな部活だった。






そして、県内ではけっこう強い。



「うっくんはさぁ、吹奏楽に入ってほしかっただろうけど・・・

うちの陸上部強いじゃん?あの監督にスカウトされたら、


やっぱ入りたいと思うと思うし・・・。

光は中学で陸上どころかスポーツやってないってだけで、


みんなの練習についていくの、必死なんだよ。


すごい頑張ってるみたいだし・・・。だから余裕ないんだと思うよ?」



「ふーーーん、そうなんだ。」



「ま、いいじゃん!返事なくても手紙で励ましてやんなよ。」






それからうっくんは、1週間に1・2回は手紙を書いた。





返事の来ない、一方通行な手紙。







しつこいって思ってるかな?




どうしてるかな?












会いたいよ・・・。




声ききたい・・・。




あの、きれいな手に触りたい・・・。




何もできないまま、時間だけが過ぎて行った。





高校が期末テスト準備期間に入った。






「やったーー!明日から朝練、やーすーみぃーーーー♪


ゆっくり学校に行けるよぉ~~~」










お姉ちゃん、めっちゃうれしそう。






ほよ?




朝練、ないですってーーーーー!?






「ねぇねぇ!朝補習もないの?」




「うん、たぶん、どの学年もないと思うよ。光に会うチャンスなんじゃない!?」




「だね!」






うっくんは、手紙を書いた。






「朝、何時頃、うっくんちの近く通りますか?」




返事は、次の日お姉ちゃんへの伝言で返ってきた。





よっしゃぁ~~~~!!



学校に登校する途中、何分間かだけでも話ができる!!





やっと・・・やっと会えるよ。


やっと・・・声が聞ける。






ありがとぉ~~お花たちっ


ありがとぉ~~鳥さんっ






電波系少女が普通のアラサーになるまでにあったできごと












そしてその日がやってきた。








うっくんは、その時間に、待ち合わせ場所で待っていた。





「よっパー





久しぶりに会った月野君は、


日に焼けて、さらに引きしまって、


なんだか、すごく大人っぽくなっていて、ドキッとした。








くぁっこいぃぃぃぃラブラブ!ドキドキドキドキドキドキ





でへ、でへ、でへへへへ。。




「お、 おはよっ」








「・・・・・・・・・・・・」




「・・・・・・・・・・・・」










「手紙、返事しなくてゴメン。」







「いいよぉ。だって忙しいんでしょ?


お姉ちゃんも言っていたよ?光はすごい頑張ってるって!」








「・・・まぁね、俺、中学3年間のブランクあるし。」







「ちょっとは慣れた?」







「ん~~・・・でも、勉強する余裕ないんだよね」




「そっか。でも月野君なら大丈夫だよっ。だって、モトが頭イイんだからさ。」




「いや、それはないパー。やっぱ高校はついていくのだけで精一杯だよ。

授業中、ねてるし。もう、すでに落ちこぼれあせる




「ふ~~ん、そんなもんなんだぁ・・・」






うっくんのお姉ちゃんは、高校でもずっと首席だったので、

中学で優秀だった月野君が勉強についていけないっていうのは意外だった。






そんなに高校って厳しいとこなんだ・・・。





うっくんの知らない世界がそこにはあるんだ・・・。






なんかすっごく寂しくなった。


ただいる場所が変わっただけだと思いたかったけど、その事実は ”それだけのこと” ではやっぱりない。






「あ、今からテスト勉強しなきゃいけないんでしょ?

先行っていいよ!頑張ってね。


うっくんは早く出すぎちゃったから、ゆっくり学校行くよ。」






「おう。・・・じゃあな」







月野君はやっぱり遠い。




うっくんの知らないことばかりになっちゃった。



走ってる月野君、見たことないし、


授業中居眠りしてる月野君も想像できない。




約3カ月ぶりに月野君に会って、



やっとわかった。








うっくんの知ってる月野君は、


やっぱり中学までの月野君でしかないんだってこと。






うっくんは、手紙を書くのを止めてしまった。


だってまるで浦島太郎のようなんだもんっ。





きっと、手紙が来ないことも気にも留めてないだろう。





なんとなくそう思った。




不安で押しつぶされそうになっていた。












それからまた、1カ月くらいした時、




お姉ちゃんが、気まずそうに、うっくんに聞いてきた。











「うっくん、光とはどうなってんの?」



「ん?一度会ったっきりだよ。」




「なんで手紙書かないの?もしかして、あのこと、知ってんの?」



「あのことって?」




「あっ汗。知らないならいいよあせる(あ~っ、しまった)



「何?」



「いや、知らない方がいいよ」




「だから何?」







以下、数回同じやりとりの繰り返し・・・。







「んーーーーーー・・・


実はさぁ・・・私の同級生にユキっていうめちゃめちゃ美人な子がいるんだけどね。





その子のファンクラブをね、陸上部の1年男子が作ってるって・・・。


陸上部の1年の男子みんなだから、


誰が本当にユキちゃんを好きで騒いでるのかは知らないんだけど・・・。





部活が終わった後、その子に会いに


みんなで体育館に行ったりしてるのは事実だよ。





私も体育館の前にいる光見たし。


同じ部活だし、ちょうど陸上部の部室の前でたむろってるから。





なっちんとユキちゃん、同じ部活だから、なっちんも気づいてるみたい。


光たちがやけに体育館に来てるって心配してたよ?」


















色んな不安の中に、その不安もあった。




新しい環境になって、好きな人ができてもおかしくない。











何も変化のないうっくんと違って、




今までとはまるっきり違う生活をしていて、




他中から来た人とも知り合うだろうし・・・











なんとなく、こういう日がくるんじゃないかって思っていた。




だから、驚かなかった。







だけどやっぱりショックだった・・・。






確かめなきゃ。



「お姉ちゃん、明日、部活何時から!?」


うっくんが初めて、能動的になった瞬間だった。




夏休みに入っていたので、部活の登校時間は遅かった。



次の日の朝、うっくんは月野君を待ち伏せした。






うっくんの存在に気付いた月野君は、とっても驚いていた。






「よぉパー。おはよ。・・・もしかして、俺待ってた?」




「・・・・・・」

「・・・??」



「あのさぁ、ユキって人のこと、好きなの?ファンクラブなんか作ってんだってね。」



一瞬、表情が固まった。






「いやっ、それは違・・・」


もういい!!!
違ってても、違ってなくても、
その答えがどうかなんて、もうどうでもいい!!!」


「聞けって!違うって!!!」


聞 か な い!!
聞きたくない!!

もう、自分ばっか背中追うの疲れたよ。

手紙、一度だって返事してくれなかったじゃん!!」



「手紙は!!・・・手紙はなちに預けたら、あいつ絶対読むから・・・!
母さんにもすぐ話すし!


「もういいってば!ユキさんを好きな人が本当は誰かなんて、関係ないよ。

うっくんばっか必死で!何も連絡くれなかった!それが月野君の答えだよ!!!」



「・・・・・・・・・」


「無理!!もう無理だよっ。今日はそれを言いに来たの。

最後だと思って待ち伏せしてたの!!」





「・・・ごめん・・・」

月野君はうつむいて立ち止まっていた。




「さよならっ!!!」



「・・・ごめん・・・」




月野君は、立ち去った。







”ごめん”なんて言葉が欲しかったわけじゃない。

前向きなこれからの言葉が欲しかっただけなのに・・・!!




小さくなっていく背中。


一度も振り向いてくれない背中。






くやしい。


”別れるなんて言うな”ってどうして引きとめてくれないの?


”努力するから”ってどうして言ってくれないの?




違うって言ったじゃん!


ユキさんのことは違うって!






「ごめんっていうな!
バカヤローーーー!!!!」



一度も振り向かず、どんどん、見えなくなる背中に叫んでいた。

(うん、なんだか中学生日記だね☆青春(うぅぅ。今なら恥ずかしさで死ねるっ))





うっくんは全部矛盾してる。

ユキさんのことは関係なく、もう無理だって言ったのは自分。

だけど、ユキさんのこと、最後までずっと否定して欲しかった。

勘違いだから、別れたくないって言ってほしかった。



一番恐れていた別れを、
選んでしまったのは自分。


本当は

徐々に、徐々にダメになっていくのが嫌だった。


それだけだ。


彼は、否定していたけど、
その言い訳も聞きたくなかった。


いや

聞くのが怖かった。



月野君から ”別れよう” って言われるのが怖かった。





今、その場をしのいでも、

この先もつらい恋がずっと続くんだと思った。

それがつらくて仕方がなかった。





うっくんが高校に入るまで、半年以上ある。

この不安に、とても耐えられそうになかった。




あこがれの人と、完全に消滅した状態で恋が終わることが何よりも怖かった。

完全に「どうでもいい人」になり下がってしまう前に別れたかった。





でも



別れた瞬間から後悔が押し寄せた。



ばかだ。



ばかなことをした。



彼がどんなに大きな存在か、自分が一番知っていたのに。


ちっぽけな自分のプライドのために、
必死になれなかった幼い恋。



あんなに、うっくんの支えになってくれて、
あんなに守ってくれた人なのに、
うっくんは彼を信じることができなかった。




”好きすぎた”なんて勝手な言い訳。

単純に、うっくんが幼稚だった。





そして、その幼稚さゆえに、彼を傷つけたんだ。



そして、彼の傷は、いつか消えてなくなるかもしれないけれど、
うっくんのこの傷は、ずっとずっと、癒えることはないだろう。



なんとなく、そう思った。






人生最大の失敗!


15歳寸前 夏の出来事。