【エロゲ体験版】紫影のソナーニル体験版感想:Part1/6 | つれづれマカロン

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46歳ひきこもりの
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 えっちなシーンの感想は(まだ)ありません。体験版を終わらせるのに21時間20分かかりました。ゆっくりプレイが身上ですから気にしないけれど……いえ、気にしてしまいますけど……恐るべき遅さ。ふつうの人なら全体をクリアしていてもおかしくない時間です。でも面白かったー タダでこんな楽しい時間が21時間も持てたのだから、ライアーソフトさんもふとっ腹です
 
 『エロゲー批評空間』さんでの感想はおおむね「少女漫画っぽい」というところに落ち着くと思います。それで興味を持って体験版をプレイしてみたのですが、あまりにも綺麗に体験版がまとまっていた上に、想像以上に長く遊べたので、いまのところおなかいっぱいで、「買う……」というところまで食指が動かないのです。これでは体験版が逆効果にっ? 
 
 でも、絵柄は可愛らしくて上品だし、演出は丁寧だし、音楽は素晴らしいし、体験版だけでこのボリュームだし、買って損をすることはないソフトだと思いました。とにかく品の良いゲーム。可愛いゲームとか、華やかなゲームは数あるけれど、上品なゲーム……エロゲって、なかなか貴重なのです。
 
 体験版の内容は、本編から第3章+αだけを切り取ってプレイできるようになっています。第3章までに出てきた人物のこともちらほら話題にはのぼりますが、話が分からなくなるほどではないのです。むしろ、SFに元ネタをとった用語とか、クトゥルー神話に元ネタをとった用語が説明抜きで使われていて(解説コーナーはあるけれど、元ネタ解説ではない)真に楽しむにはある程度のアメリカSF・ファンタジーの教養が要るかも知れない、とおもいました。もちろんわたしも詳しくないので、元ネタわからないところ、いっぱいありました。
 
 ではでは、さくっと体験版の内容の感想と、つっこみなどしていきたいと思います。以降には、体験版ですけれど、本編第3章のネタばれがばっちり載っていますので気をつけてくださいね
 
1902年、12月25日。0時57分。アラン・エイクリィという青年が、テープに音声記録を残している。ニューヨークは地獄と化した。実験は失敗した、自分たちは皆、エジソン卿に利用されていたのだ、と。ともに研究していたアーネストもイマンももう死んでしまった、恋人のエリシアがここにいないことだけが救い……そう言い残して、彼もまた。
 
 なんとなくプレイしながら「アーネスト」「イマン」という名前を書き留めておいたのですが、なんと両方とも話に深く関わってくる名前みたいです。「アーネスト」は第2章のメインゲスト……? 「イマン」は今回プレイできた第3章のキーとなる人物でした。というか、アメリカ人でアーネストで有名人といえばヘミングウェイで間違いないですよね? イマンには元ネタがあるのか分かりませんでしたけれど……。エジソン卿は…ラスボスでしょうか。
 
エリシアは雨の廃墟・ニューヨークを、マンハッタンを目指して歩いている。5年前の12月、300万人の人がここから消えた。エリシアには他足式歩行カバン・ジョンがついてきてくれる。イェール大学でエリシアが研究を実らせたもの。カダスの人工筋肉理論を元に組み上げた。
 
 ジョン、妙に可愛いです。前世紀風の箱型かばんに4本脚がついている、仔犬みたい。エリシアいわく関節が軋んでいるだけ、なのですがキイキイ鳴いたりもして。何の説明もなく「カダス」という地名が出てきていますが、クトゥルー用語ですよね。未知なる荒野のカダス。いえ、わたしも良くは知らないです。ラブクラフト全集は積ん読しています……。そもそも「ソナーニル」がクトゥルー地名だから、このゲームを買う人はそれくらいの知識はあるのかな……。
 
もうひとつの世界。少女の旅人、リリィ・ザ・ストレンジャーは、一輌だけの地下鉄に乗って、車掌のAと旅をしている。マンハッタンに向かって。動力もなく自動的に動く地下鉄だが、ある朝急停車してしまう。
 
 もうひとりの……そして、どちらかと言うとこちらが本編かな。ヒロインのリリィの登場です。ロリータな感じの女の子に、声のかわしまりのさんは合うのかな?と思っていましたが、意外とぴったりでした。媚びない感じで、思慮深そうな少女の声です。まるで洋画の吹き替えみたいです。車掌さんのAは、いつもリリィを見つめているストーカー気質。(ほんとうは役目上そうしているんだけど)ハンサムで無表情で、どこまでもリリィを守ってくれる、ある意味理想の男の人です。
 
列車を止めたのはひとりの小さな女の子だった。オルゴールを抱えて、転んでしまっても必死で笑顔を作っている。その笑顔に、リリィは眩しさを感じる。女の子はカトリーンと名乗り、この車輌に中年男性は乗っていないか尋ねる。
 
 ゲストヒロインらしいカトリーン。目のでっかい、可愛い女の子。絵本的な絵柄だからありえる、目が大きいのに上品な顔立ちです。でも、転んで痛そうなのに「世の中ほんとにしあわせばっかり!」と自分に言い聞かせているところに、痛々しさを感じます。
 
カトリーンに連れられて、ニューヨーク地下世界のクイーンズブリッジ団地に連れてこられるリリィとA。鮮やかな茸が生えている。団地なのに人気は無く静かで、モールたちだけがうろうろしている。5年前の事故の日、人々は地上のニューヨークからこの地下世界へ移ってきた。
 
 事故の日に移ってきた、といっても、それは避難とかではなく……ここは半分架空世界のようなものなのでしょうか? 地下世界では人々は身体が次第に鉄に変わって、最後には「モール(もぐら?)」と呼ばれる変異体になってしまうのです。ところで、鮮やかなキノコをリリィは「きれい」だと思っていますが、わたしは怖い! キノコ、食べるのは好きだけど鮮やかな色のキノコは苦手です。怖いよう!
 
カトリーンは、母のユリアナをふたりに紹介してくれる。美しく、優しい人。たとえその顔が、精巧に出来た造り物を鉄の上に貼り付けただけのものだとしても。
 
 ユリアナの顔は留め金付きで、かなり怖いです。ここで、リリィが今まで通りすぎてきた街のことがちらりと言及されるのですが、ブロンクス王であるという「ヘミングウェイ」は、「地上世界」が崩壊したときにアランの側にいた「アーネスト」のことなのでしょうか? いえ、本編を買ってプレイすれば分かることなのですけど……
 
カトリーンの案内でクイーンズブリッジ団地を歩いていると、ルチアーノとマオのふたり組に出会う。ルチアーノは片腕が鉄に変わっている帽子男。マオは猫みたいな女の子。ブルックリンでもブロンクスでも会ったふたり。地下鉄にいつの間にか追いついている。
 
 このふたり……ルチアーノとマオが、なぜ移動手段もなくリリィたちに追いつけるのかの説明は、体験版のなかにはたぶん無かった……と思います。マオは猫耳少女ですが、本体もかなり猫化しているというか……ミュージカルの『キャッツ』に近い感じ。このくだりでカトリーンが「クイーンズブリッジ団地はなぜそのような名前なのか?」とリリィにクイズを出します。「正解は地下鉄の駅名! クイーンズ地区の橋の下だから。」……そういう豆知識大好き
 

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