ぽつぽつと観劇感想を書かねばとf^_^;

まずは「ヘンリー五世」から。
「ヘンリー六世」「リチャード三世」「ヘンリー四世」からのシリーズです。
プランタジネット朝に関連するもの、とにかくいろいろ(主に舞台だけど)観てましてf^_^;
つい気持ちが入ってしまうのですが(イギリスでお墓参りしましたし)、ようやくここまできた!な気分になります。



そして、この作品が上演するにあたり。
しゅうさんと…そのあと加入された大家さんも亡くなられて。それから大滝さん、ヘンリー六世にも出演されてた鈴木瑞穂さんが降板になり。浅野さんが加入されて。
瑞穂さん「ニュルンベルク裁判」にも出演されてたので…なんだか切なくて(´; ω ;`)

ヘンリー四世のセットが基本ですが、砂地が六世を思い出させる池(クリフォードが薔薇を落としたり落とさなかったりした場面が印象的で)になったり、ヘンリー六世の時に使われた音楽や旗の演出・台詞の数々に涙が溢れました…。
四世のとき、終幕でハルを見上げる四世が心配そうで。しゅうさんに言ったら「ちゃんとやれんのかな、ってつい見ちゃうんだよ」って言ってたな…とか。その場所、あそこだったなあ、って。

あ、音楽ですが…こちらがメインで使われてるものです。
the armed manのほうで大体揃います。
TVでも時折使用されてるので、聞いたことある方も多いんじゃないかな。

王がエクセター公を「叔父上」って呼ぶたびに、六世の「グロスターの叔父上」っていう言葉が重なったり。随所に六世と五世、五世と四世をつなぐ糸が見えます(その先も)。
木下さんは六世と同役のシャルルですし、立川さんもキャサリンの父で王様だったり(六世ではマーガレットの父レニエ)。

「ヘンリー五世」でケンブリッジ伯たちが処刑されるところも。フランスに加担したから…が表立った感じですが。
あの人たちの計画(サウサンプトンの陰謀事件)は、そりゃあハリーが激昂するよね…って。
あれもまた六世1部で死の床にいたモーティマーと、そして徹ちゃんのリチャードに繋がるわけで。

ヘンリー・ボリングブルック(4世)が抱え…苦しんでいた簒奪という「罪」。
王位とともにそれも継承したハルだからこそ、愛してる父王のために「強い王」「英雄」として…戦いに勝って平和をもたらすことで「これは正しい継承なんだ」と示そうとしたのかなとも思いました。
四世の時に「心変わりしやすい連中は外征に従事させろ」ってあったけど…フランスの王位とか、領土拡大とか、教会の献金とか。今回の鵜山さんの「ヘンリー五世」については、そういう理由じゃないんじゃないかって。ハリー自身「金に興味ない」ってあるし。←名誉について話してる
四世の「自分は簒奪だが、これは正しい継承だ」っていうのが、ワタシは耳に残ってて…どうしても、そう考えてしまいます。

ヘンリー五世の治世はフランスでの領土が最大になった頃で、今もとても人気が高いそうです。わずか30数年の人生(死因は赤痢だそう)。
衛生環境も悪い時代で、四世も40代だし一概には言えませんが(といいつつ六世は意外と長生き)…舞台の疾走感が、そのまま五世が「生き急いだ」姿のようにも思えました。

あ、あと王が兵士のふりした独白をするとこの、はじめの方に流れてる音楽。六世の「時間」と同じ音だなあ…とか。
鵜山さんにつっこんだら「音楽って便利だよね」って笑ってましたけどw

六世は「冠を返す」ことで。リッチモンドは「ほつれた糸を結び直す」ことで。それぞれがそれぞれのやり方で四世の「罪」の救済と「平和」を求めたんだなって。
歴代のヘンリーたちの足跡をこうして見つづけて、改めて彼らの血脈を感じたりします。

あと、ヘンリー五世の衣装に二都物語を思い出していて(同じく前田文子さん)。
二都の時、1幕から2幕に行くにつれてチャールズの衣装が濃くなるのを、鵜山さん「人間のキレイさや汚さを知ってく」みたいに(確かそんな雰囲気の)話されてたと思うんですが。今回、ハリーの衣装が赤くなるのもそう?って←トークで納得できた

ヘンリー六世から五世までの「8年」という歳月の重さがそのまま台詞に込められていて…つらくもありますが、ずしんときました。
エクセター公が王にヨークの死を語るとこ(「陛下によろしく」っていう)は、もう、浅野さんが凄すぎてツラくて…。
戦死者を読み上げる時にも、今までの出演者さんたちのことが思い出されたりして。

言葉にできない、ここでは書けない想いもいっぱいありますが…ほんとにありがとうございました!
今回はウーマンや文学座、石橋さんの外部…と4演目重なったせいで、5回しか観られないのですが(泣きたい)

とりあえず


鍛治さんとか亀田くんとか陽丈くんとか、まだ全然書けてないので…続く。