悲しい別れ(自殺)を防ぐには~一番危険なのは誰か?うつ病・認知行動療法のポイント その1 | 笑いと健康(^▽^)v理事長ブログ

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笑い療法士の理事長が笑いと健康について語ります。

子どもの頃、家族の自殺に遭い、家族の悲嘆にくれた想いが心の中に澱のように残っています。最近考えさせる出来事に遭い、同じような悲惨な体験を一つでも減らせたらと思います。

 

日本中で一年間に

 自殺者は・・・交通事故の約6倍         万人

 未遂者は・・・既遂者の約10     つまり30万人

 その影響は1件あたり、強い絆のあった人の最低5は深刻な心理的影響を受けるとされ

 死にゆく3万人だけの問題でなく、毎年150万人もの人を巻き込む深刻な問題です。

 様々な病に自殺の危機があります。

 

そのなかで、

一番危険なのは(最大の自殺の危機)は・・・

 「自殺未遂歴」です!・・・ 未遂に及んだ人が自殺に至る可能性は、未遂のない人の数十倍から数百倍高い。 自傷行為も同様です。

一度「死」を選んだ人にとって、死」は既に「寝る」や「食べる」のと同じ「現実」です。

心理的抵抗や恐ろしさが少なくなっており、ストレスにさらされた際に「死」は現実的な選択肢の一つになっています。

 

そんな身近な人に何ができるのでしょう?

 

 

未遂者に対する具体的な支援方法

1 心理状態を確認する。

 心理的視野狭窄(「自殺するしかない」と考えている

 焦燥感(そわそわして落ち着かない。イライラしやすい

 動揺する又は強い自殺念慮(死にたい気持ちと生きたい気持ちの間で揺れ動いている)

 2 危険因子の確認する。  SAD ERSONSスケール

 

 

3積極的にブレーキをかける。

 (1) 自殺の手段を遠ざける

 

(2)心理状態を安定させる  医療機関受診による投薬治療を含む

(3)危険因子を減らす   SAD PERSONSスケールを参考に

 

危険が高い人への対応姿勢

TALK(Tell  Ask  Listen Keep safe)の原則

 T ✖「命は大切だ!」・・ではなく・・〇「貴方が大切だ!」

A 告白され動揺から死から注意をそらす。

     ・・・「死について話す事が自殺を引き起こすことはない」

L 言葉を挟む必要はない。沈黙も必要。逃げ出さず一緒にいる。

 本人の安全確保・危険因子の確認・分析・周囲に協力を得る事

 (治療者支援者にとっても) 相談や援助が得られる体制システム作りが大切ですよね。

 

「死にたい」と言われたら・・・

・・・・誰にでもいうわけではありません。この人ならば真剣に聞いてくれる

「貴方」だから・・・意識的無意識に貴方を選び出しています。

こちらから自殺を話題にしても結構です。 聞いてあげて下さい。受け止めてあげて下さい。                                                                                                                                           話を逸らしたり、助言は必要ありません。

 

未遂に対する具体的行動

厳重な警戒 ・・・必ず精神科へ

 ・ 手段と危険性は無関係 

        飛び降り・電車への飛び込み ・・・重症

        リストカット・睡眠薬少量・・・軽症 ・・・ だから安心とは言えない!

   軽症を繰り返すうちに、適切な対応を受けないと、命を失う!

  ・ 未遂直後の表面上に現れた感情に惑わされない

        絶望感に打ちひしがれている不安感が強い・・・重症

        救命されたことに対してあからさまな敵意・・・重症

   は理解しやすいと思います。ところが・・・

       自殺の意図を否定し、他人事のように語っていたり、妙に高揚している 

         これも大変危険な状態です。

      抑圧された感情が自殺行為によって、一時的に感情が解放され快感がもたらされ、

      不安や抑うつが軽快する。これを「カタルシス」といいます。

  さらに家族や知人は自責感を晴らすために、本人の死の意図を頑なに打ち消そうとする。

         危険性が過小評価されやすいのです。

 未遂直後は精神的に問題がないように見えても、未遂によって環境が改善する例は少なく、現状のままかむしろ悪化する例も多い。

自殺は、それまでの環境や、問題を抱えやすい性格、精神症状を改善しないと、

      ・・・自殺の危険は繰り返す。

何故か?

振り子モデル

 

いつも振り子のように生きたい気持ちと死にたい気持ちが揺れ動いているからです。

 

  自殺企図の際、助かるような行動をしている時

    大量服薬後、誰かに電話する。

    練炭自殺の車内のドアを開けている。

    未遂の治療が終わるとすぐ「大丈夫」と言って退院したがる。

    これらは、決して軽症ではありません。

  生きたい気持ちから死にたい気持ちに振れて、再度行動する危険が高いのです!

            参考文献 「自殺予防マニュアル第3版」日本医師会

                           福岡県自殺未遂支援マニュアル

                    //www.pref.fukuoka.lg.jp/uploaded/life/535403_60347664_misc.pdf        

続きは その2うつ病・認知行動療法に続きます。