本日は盆の送り火。京都では五山の送り火がありますね。大阪に転勤していた頃はテレビ京都での生中継を見ていましたが、他の地域では見ることができず残念。でもYouTubeとかでなら見られるんでしょうかね。画像は出雲大社の境外摂社・命主社(いのちぬしのやしろ)の裏手にある真名井遺跡。江戸時代に出雲大社造営の際にここにあった大石を石材として切り出しところ、下から銅戈と勾玉が見つかり、後に重要文化財に指定されました。私もパワースポットと言われる場所を各地で訪れましたが、霊感がないのか鈍感なのか、全くそういう気配を感じることができなかったのですが、ここだけはパワーか何かは知りませんが、妙な気配を感じました。



 

 ちなみに発見された銅戈と勾玉は、レプリカですが島根県立古代出雲歴史博物館で見ることができます。紀元前2世紀-紀元1世紀の弥生時代のものと推定され、出雲大社周辺が弥生時代から聖地とされていたことがうかがわれます。


 
 

 さて水戸紀行の2回目です。47都道府県庁巡りと平行して行っている特別名勝・特別史跡に行こうという超個人的企画(あと、現存12天守に昇ろうというのもあります)に適合する特別史跡・弘道館を訪れました。水戸城跡とは道を隔てて向かい側になります。画像は正門。



 

 入館料は420円。茨城県の特別史跡は3箇所あるのですが、石岡市にある常陸国国分寺跡と同国分尼寺跡は既に訪れているので、弘道館を訪問したことでコンプリート。3箇所って少ないと思われるかも知れませんが、奈良県の10箇所、福岡県の5箇所に次ぎ全国第3位です。もっとも3位の都府県は8つありますけど、一つもない県も結構あるのでまあまあ多い方なのでは。画像は弘道館の正庁(学校御殿)。正門と共に重要文化財に指定されています。弘道館の敷地面積は約10万5千平方メートルあって、藩校としては全国最大の規模でした。しかし完成は江戸末期と言っても良い天保12(1841)年なので、藩校としてはかなり後発ですね。



 

 来館者控えの間の床の間にある、水戸学の精神を象徴するという「尊攘」の大きな掛け軸。弘道館を設立した9代藩主斉昭(烈公)の命により、藩医で能書家だった松延年が揮毫しました。当時はともかく、令和の時代に観光に訪れた外国人に見せてドヤっていいものなんでしょうか(別にドヤってるわけではないでしょうが)。尊攘って尊皇攘夷のことですが、尊皇はさておき排外思想の攘夷はいかがなものかと。



 

 正席の間。ここは藩主が臨席して、ここと続く二の間で行われた学問試験や、外にある対試場で行われた武術の試験を観覧したそうです。床の間にあるのは、弘道館の建学精神が示された弘道館記碑の拓本です。



 

 正庁の奥にある至善堂の御座の間。至善堂は四室あり、藩主の控室であり、藩主子弟の学習の場としても使用されたそうです。斉昭の七男で最後の将軍となった徳川慶喜も幼少期にここで学んだとか。なお慶喜は水戸徳川家出身ではありますが、御三卿の一橋家を相続したことで将軍になれたのだと思われます。将軍家宗家と御三家は時代を経るにつれ血縁関係が薄くなっており、“暴れん坊将軍”吉宗(8代目)以降は改めて宗家と血縁の近い親族として御三卿を設置しました。他家から養子を迎えることもしばしばだったので、遺伝子的な近さは厳密に言えば?ですが、「家」としては御三家より御三卿の方が宗家に近いと認識されていたんじゃないかと。じゃあなんで家茂は慶喜を差し置いて14代将軍になったんだというツッコミがありそうですが、そこはやはり紀伊徳川家は吉宗の実家なので。



 

 最後の将軍・慶喜の長持。大政奉還後の慶応4(明治元(1868))年4月に慶喜は水戸へ下り、幼少時代を過ごした至善堂で謹慎生活を送ったそうです。その当時使用していた長持だそうです。



 

 弘道館の敷地内にある鹿島神社。安政4(1857)年建立で、常陸一の宮である鹿島神宮から祭神である武甕槌命(たけみかづちのみこと)の分霊を勧請して祀っています。



 

 鹿島神社社殿。昭和20(1945)年に戦災で焼失しましたが、昭和49(1974)年の第60回伊勢神宮式年遷宮の際に伊勢神宮別宮「風日折宮」の旧殿一式が特別譲与され、昭和50(1975)年5月に伊勢神宮独特の「唯一神明造り」の社殿として再建されたそうです。



 

 境内にある八卦堂。建学の精神の象徴である弘道館記碑を納めています。当時は弘道館の敷地中央にあったそうです。やはり戦災で焼失し、昭和28(1953)年に復元されました。中の弘道館記碑は通常非公開ですが、大理石製だったので戦災では無事でしたが、平成23(2011)年3月の東日本大震災で碑身の一部が崩落してしまったそうです(平成25(2013)年11月に修復)。



 

 弘道館内に時刻を知らせるものとして利用されていた学生警鐘。斉昭自鋳の鐘が吊り下げられ、鐘には斉昭自筆の「物学ぶ 人の為にと さやかにも 暁告ぐる 鐘のこえかな」という和歌が万葉仮名で浮彫されています。戦火を免れましたが、鐘は複製に替えられており、実物は弘道館内で展示されています。



 

 要石歌碑。私にはとても読めませんが、斉昭の自詠自筆で「行末(いくすえ)も ふみなたがへそ 蜻島(あきつしま) 大和の道ぞ 要なりける」と記されているそうです。歌の意味は“日本古来の道徳は永久に変わらないものであるから、日本人である者はこの道を踏み違えることがあってはならない”だそうです。至善堂御座の間の床の間に拓本が飾られていました。斉昭って多芸だし、Wikipediaでは“藩政改革に成功した幕末期の名君の一人”と評されていますが、幕末の四賢侯には入っていないのですよね。将軍継嗣問題で敗れ、安政の大獄で処罰され、蟄居のまま没したせいなのでしょうか。次回は斉昭が造園した三名園の一つ、偕楽園を訪ねます。

 

 この一週間は台風やら雨やら雷やらで天候が不安定でした。その分気温が控えめだったのには助かりましたが、千葉では集中豪雨で大変なことになっていました。チバラキとか言って千葉と茨城は何かと一体的に扱われがちですが、茨城では幸い雨は大したことありませんでした。画像は倉敷美観地区(2021年7月)。岡山県は47都道府県で一番最後に泊った場所でした。今は県庁所在地に泊ろうという超個人的妙な企画を始めたので、岡山市に泊っていない岡山県もターゲットの一つです。



 

 その妙な企画第一段として群馬県前橋市に泊りに行ったわけですが、熱中症アラートが出る39度の猛暑で散々な目に遭いました。それでも懲りずに第二弾として今回は茨城県水戸市に赴いて見ました。茨城県の住民になって30年以上。転勤などで半分近くは他道府県(他国含む)に住んでいた訳ですが、なんと水戸市は初訪問。東京に行くのと大した距離の差はないのですが、その近さ故に泊る必然性がなかったのと、市役所と違って県庁って小市民的に特に用がないんですよね(笑)。



 

 在来線で水戸駅に到着。旅費が安いのは助かるのですが、旅情を感じられないのが残念なところ。北口広場で出迎えてくれたのはご老公一行の銅像。水戸黄門こと徳川光圀は諸国漫遊なんかしていないのに。いっそ時間になると風車を投げてくる弥七像とか、時間になるとお湯をかけてくる入浴中のお銀像なんかも作ったらどうでしょう。ちなみに光圀の「圀」の字、なぜか「国」じゃないのですが、これは中国史上唯一の女帝である則天武后が作った則天文字です。「国」の旧字体は「國」で、これだと「惑」に通じて不吉だと理由で「八方」という字が入れられたそうです。則天文字はほとんど消滅しましたが、「圀」の字だけはかろうじて残りました。が、使用例は徳川光圀ぐらいしかないという。



 

 そんな蘊蓄はどうでもいいのですが、まずは水戸城址に向かいます。この日は曇りがちでしたが、最高気温が30度に届かないという、観光にはもってこいの気候。前橋の時より10度以上低いので足も軽快です。水戸も太平洋戦争中に空襲に遭っていますが、それ以前に水戸藩では改革派と保守派の対立が激しく、幕末には両派の戦闘により城内の多くの建物が焼失してしまったとか。この大手門は2020(令和2)年に復元されたものです。6年前のものにしてちょっと古びた感があったりしますが。



 

 大手門脇にある昭和天皇御製碑。終戦後間もない1946(昭和21)年11月に水戸を訪れた際に詠んだ「たのもしく よはあけそめぬ 水戸の町 うつつちのおとも たかくきこえて」の和歌が彫られています。



 

 旧水戸彰考館跡に建つ「彰考館跡」碑と「大日本史編纂の地」の碑。水戸城内にあった彰考館で大日本史の編纂事業が行われていた訳ですね。光圀が始めたことで有名な大日本史ですが、1657(明暦3)年に開始して完成したのは1906(明治39)年。なんと250年近く経っています。ただし本紀・列伝は光圀存命中にはほぼ完成しており、幕末以後何度か刊行されて幕末の尊皇思想に大きな影響を与えたそうです。じゃあそれ以後は細かい部分をちまちま修正とかしていたんでしょうかね。編纂に関わってメシを食っていた人もいたりして。



 

 水戸城址を貫く「水戸学の道」。道の両側、つまり旧水戸城跡の敷地には今では小中高校がたくさん建っていて、一大文教地区となっています。



 

 「水戸学の道」から茨城大学附属小学校と水戸第三高校の間の細道をかなり長いこと歩いてたどり着く水戸城二の丸角櫓。江戸初期に建てられて江戸中期に焼失して再建。さらに明治になって解体されてしまいましたが2021(令和3)年に再建されました。中にも無料で入れますが、絵面的にはあまり面白い物はありませんでした。



 

 杉山門。三の丸と二の丸を繋ぐ重要な通路に建っています。2015(平成27)年の復元。この門から杉山坂という下り坂があります。



 

 杉山門のそばの細道を行くと「二中見晴らし台」が。二中というのは水戸第二中学校の脇だからでしょう。「艦これ」では“艦隊のアイドル”で有名な那珂ちゃん(軽巡那珂)の名前の由来である那珂川が見えます。本来はその名のとおり見晴らしが良かったのでしょうが、今は大木が視界を遮っています。



 

 「水戸学の道」は水戸三高の西側を下って行くので道なりに進むと「柵町坂下門」が。杉山門は二の丸北口の門でしたが、こちらは南口の門。2020(令和2)年に復元されましたが、実際に建っていた場所よりかなり北に移動しています。この道、水戸第三高校と水戸第一高校の間にある坂道なのですが、通称“ロマンス坂”。今では両校とも共学ですが、かつては一高が男子校、三校が女子校だったんですね。あったなあ、仙台にも。男子高だった仙台二高と女子校だった尚絅学院、ドミニコ学院などを結ぶ“ロマンス街道”というのが。やはり今では共学化していますが。



 

 ロマンス坂を下りて西に向かうと、こちらに背を向けた小さな神社があります。立て看板はこちらを向いていて「水戸黄門神社」と大書されています。義公というのは光圀の諡(おくりな)です。ここは家臣の屋敷があった場所で、パパンの頼房には隠して密かに生まれたのだそうです。というのは、妊娠を知ったパパンが「堕ろせ」と命じたから。ママンが正室どころら正式な側室でさえなかったからとか、パパンの兄達(尾張の義直、紀伊の頼宣)にまだ子がないので遠慮したとか諸説ありますが、光圀の同母兄である頼重懐妊の際にも「堕ろせ」と言われて江戸で密かに産んでいたとか。産ませたくないなら手を出すなよと言いたいところですが、主君の命を全然聞かない家臣達(笑)。この別の場所で生まれ育ったことにより、兄より先に光圀がパパンに拝謁することとなり、世子になってしまったそうな。



 

 これに憤慨した頼重は「兄より優れた弟など存在しねえ!!」と叫んだとか(叫んでません)。頼重は後に高松藩主となりますが、光圀は兄を差し置いて水戸藩主となったことを苦にしていたらしく、兄の子と自分の子を交換してそれぞれ世子としています。つまり兄の子が水戸藩主となり、自分の子が高松藩主となったのですが、これで本来嫡男であった兄への義理を果たしたということでしょうか。



 

 神社の背後だけ見るのは無作法というもの、ということで道路をぐるっと回って神社の正面へ。創建は1972(昭和47)年と実は意外に新しい神社でした。テレビで「水戸黄門」を放映して人気が出たことにあやかったのでしょうかね。



 

 水戸黄門神社が見たかっただけなので、再びロマンス坂を登って水戸城跡へ戻ります。これもあんまり暑くないからできるんですよね。水戸第一高校の敷地内にある薬医門へ。高校の敷地に部外者が立ち入るのは気が引けるのですが、この門を見学するために立ち入ることは許可されています。太平洋戦争中に移設されていたこともあって戦禍を免れたそうです。水戸徳川家以前の領主であった佐竹氏が安土桃山時代末期に建てたものと考えられているそうです。これは実に立派な門です。いっそ水戸一高の校門にしたらいいのに。



 

 水戸学の道を戻っていきますが、途中にあるのが水戸城跡の大シイ(スダジイ)。戦国時代から自生していると伝えられる樹齢約400年の大木で、天然記念物に指定されています。この後水戸藩の藩校であった弘道館に向かったのですが、これは特別史跡でもあるので明日改めて紹介したいと思います。

 

 明後日の11日が祝日(山の日)ということで、“真夏の民族大移動”とも称されるお盆の帰省ラッシュが昨日から始まっているそうです。私はお盆に出勤するのが結構好きでした。電車は空いているし、仕事もあんまりなくてのんびりできたので。仕事を休んでいるとはいえ、上りも下りもラッシュの真っ只中だった場合、仕事するより疲れることになりそう。それでも帰省するのが日本人の性なのか。画像は全く無関係に足立美術館の庭園(2021年7月)。とっても綺麗なんですが基本立ち入り禁止の“見るだけ庭園”です。こういう庭園を自由に歩き回りたいのですが、残念。


 
 

 それでは夏季アニメ序盤の感想のラストです。まずは「対ありでした。〜お嬢さまは格闘ゲームなんてしない〜」。4話まで視聴しました。校則でゲームが禁止されているお嬢様学校に入学しながら対戦型格闘ゲーム(格ゲー)に熱中する女子生徒たちを描いています。



 

 ネットでは2025年春季アニメだった「ロックは淑女の嗜みでして」との類似性が指摘されていました。お嬢様学校にそぐわないという意味ではそうかも知れませんが、こちらは視聴していないので私からはなんとも。ただ、遙か昔の話ながら、お嬢様学校で有名な某白〇合学園の学園祭にロックバンド(もちろんメンバーは生徒)が登場したという話があったので、ロックを嗜むお嬢様はそれほど異端ではないのかも。格ゲーは知らんけど(笑)。


 

 主人公の綾は小学生時代に格ゲーにどハマリして同級生の男子達とバトルをしまくる日々を送っていましたが、やがて彼らはゲームから離れていき、自分も情熱を失ったことから心機一転、格ゲーとは縁のなさそうなお嬢様学校に進学しました。


 

 しかし、周囲から「白百合さま」と呼ばれるほどの容姿と気品を兼ね備える美緒がとんでもない格ゲーマニアであることを知ったことで、かつての格ゲーへの情熱が再燃。そして上級生にも隠れ格ゲーオタクがいることを知って、連日連夜の格ゲー大会が密かに開催されることに。



 

 設定が無茶苦茶という批判もあって、一話切りしたという声もネットではちらほら。でも私は好きです。まず「マリア様がみてる」以来、お嬢様学校が好き(笑)。「マリみて」は女性作家原作なのでリアリティが高い気がしますが、オノコ共の妄想炸裂な「Strawberry Panic!」(略称ストパニ)もいいぞ(笑)。



 

 あとキャラ設定もいいと思います。一見おとなしそうな綾の格ゲーマニぶりや、お嬢様オブお嬢様(に見える)美緒の子供そのものの格ゲーマージャンキーぶり。テスト嫌さにガチ泣きしているシーンは最高でした。あとなぜそんなにゲーム好きなのにお嬢様学校に来たのかというエピソードも。

 



 

 個人的には上級生で寮務委員なのに、この人達に巻き込まれる形で深夜の格ゲー仲間になった一ノ瀬珠樹が良い味だしていて好きですね。お嬢様学校にそんなに格ゲーマニアがいるか、と言われればまあファンタジーなんでしょうけど。「メロンライスにガムライス。あなたはどちらがお好きですか?」「もちろんガムライスですよ」の合言葉でジャックポット教の信者が続々登場してくるようなものです(星新一「おのぞみの結末」)。どっちもおいしくなさそうだけど、強いて選べと言われればメロンライスでは。ガムライスはダメでしょう(あ、私はジャックポット教に入れない)。



 

 作中では「ストリートファイター6」とコラボしており、実際のゲーム画面が登場しています。綾が小学生時代に熱中していたのは「ストリートファイターⅣ」。私が若い頃スーパーファミコンでプレイしたのは「ストリートファイターⅡ」でしたが、CPU相手でもバルログになかなか勝てなくてね。やっと勝ってもラスボスのベガがなあ…(遠い目)。まあようやく波動昇竜拳が出せる程度のザコプレイヤーでしたが…それにしてもまだ「6」なのね。ドラクエ以上にシリーズが進んでないんじゃ(笑)。



 

 ちなみにタイトルの「対ありでした」は、「対戦ありがとうございました」の略語で、オンラインゲームや対戦ゲームの終了時に使うネットスラングだそうです。「対あり」だけでもいいようです。対戦を始める際には「対戦よろしくお願いします」の意味で「対よろ」と言うらしいです。



 

 最後に「幼女戦記Ⅱ」。5話まで視聴しました。第1期が2017年冬季アニメで9年以上前であることで記憶があやふやになっている上、2019年に公開された劇場版を未視聴であることで、最初はなにがなにやらという感じでしたが、段々思い出してきました。そうだ、こういう作品だった。

 



 

 第一次と第二次が合わさったような世界大戦の渦中、「帝国」(モデルはドイツ帝国で、色々ヤバいのでナチス色はなし)は共和国(モデルはフランス)、連合王国(モデルはUK)、連邦(モデルはソ連)、合州国(モデルはUSA)などを向こうに回して戦っています。合理主義者のエリートサラリーマンだった主人公は、リストラの腹いせで線路に突き飛ばされて死亡し、“存在X(ようするに神)”によって幼女になって異世界転生させられるはめに。前世の頭脳と経験、そして魔導の才能を生かして幼少の身で軍に入隊し、安全な後方勤務で順風満帆な人生を送ろうと目論みますが、なにしろ世界を敵に回しているような状態の帝国、才能を発揮すればするほど危険な戦場、危険な作戦に投入されることとなっていきます。



 

 安寧と安逸を求めて打った手がことごとく裏目に出て、最前線でさらなる活躍を求められていく主人公ターニャ。見た目は幼女、中身(メンタル)はおっさんという某名探偵以上のギャップの持ち主ですが、ローティーンにして中佐にしてサラマンダー戦闘団の指揮官で、部下からは舐められるどころか恐怖におののかせる辣腕ぶりを見せています。ちなみに戦闘団というのはドイツ語ではカンプグルッペ。歩兵連隊を基幹に、工兵中隊や砲兵大隊などを組み合わせた、師団よりも小規模な諸兵科連合部隊のことです。米国にも類似の連隊戦闘団というのがありました。本作の場合は中核は歩兵ではなくいかにも異世界風の航空魔導師ということになりますが。

 

 第二次大戦は言うに及ばず、第一次大戦だって敗北している「帝国」にあって、どうやって戦争に勝利して順風満帆な人生を送れるようにするかがターニャの最大の懸案ですが、敗北はヤバいのは当然として、大勝利しすぎても最後方の最高統帥会議(「帝国」の最高意思決定機関)が欲をかいて過剰な講話条件を求めてしまって和平工作が破綻するというジレンマ。



 

 戦争を巡る諸情勢だけでもややこしいのに、ターニャをさらにややこしい立場に置くのが、異世界転生の張本人たる“存在X”。ずばり神そのものなんですが、ターニャは無神論者なのでその言葉を絶対使おうとしません。アブラハム一神教の唯一神を想起させますが、キリスト教やイスラム教における唯一神ではなく、「旧約聖書」に登場する“妬む神”、信仰心を試したり街を滅ぼしたり大洪水を起したりといった、人間臭いともいえる短絡的な行動を取るあの神に近いように感じます。



 

 ターニャのCV悠木碧は実に芸達者で、単に出演するというだけではどんな役か見当もつかない、言い換えれば純真無垢なヒロインからド外道悪役まで幅広くこなせる稀有な声優だと思います。鹿目まどか(「魔法少女まどか☆マギカ」)からクレマンティーヌ(「オーバーロード」)まで。副官で実質的な相棒役のヴィーシャのCVが同い年のはやみんで、このコンビは実に強いなあと思います。はやみんは中学生から声優をやっていますが、悠木碧は4歳から子役で声優は小学五年生で始めたという超ベテランです。



 

 原作を読んでいないのでオチというか結末を知らないのですが、「帝国」とターニャの行く末はどうなるんでしょうか。独裁者的存在はいないようなので、首都まで攻め込まれて降伏ということはないでしょうが、既に「帝国」では最高指導層以下多くの人が「コンコルド効果(投資や努力を続けても損失が出ると分かっていても、それまで費やした費用や時間を惜しむあまり、やめられなくなる心理現象)」に陥っているので、望むような条件での和平というのは難しいと思いますが。

 

 

 日本でも日露戦争において連戦連勝の報道がなされていたにも関わらず、講和条約(ポーツマス条約)で賠償金が得られないと知った民衆が日比谷焼き討ち事件を起こしていますが、「帝国」でもターニャらの活躍によってようやく平和が訪れたのに、本国に戻ったら守ったはずの国民から罵倒されたりして。いや、罵倒とか冷遇程度で済めばいいのですが…
 

 

 昨日が立秋ということで暦の上ではもう秋。しかし立春も立夏も立冬もそうですが、季節を先取りし過ぎている感があって、体感とは全くマッチしませんね。昼夜の長さを基準に季節を区分しているからなんでしょうが、これからの暑さを残暑と呼ぶにはあまりにも期間が長すぎるような。東北地方なんて今年は4日に梅雨明け宣言がありましたが、立秋を過ぎても梅雨明けしないと“梅雨明けなし”の扱いになって、そのまま秋雨の時期に移行するとか。画像は観音寺市の有明浜(2021年4月撮影)。夏は海水浴場になり、西向きなので夕日がとても美しいそうです。



 

 不作と呼ばれた春季に対し、夏季は豊作だそうですが、チョイスが悪いのか3本も視聴打ち切りにしてしまったので、あと4本しかありません。今日だけで全部終わらせられそうな気もしますが、ここは引き延ばしのため2本ずつということでどうかひとつ(笑)。なお来週からはリゼロ4期(奪還編)が始まり、もちろん視聴予定なのですが、全8話らしいのでこれについては終了後の感想のみになるかと思います。では、うかつにも今季に第2クールが開始すると気づかなかった「北斗の拳 拳王軍ザコたちの挽歌」から。4話(通算16話)まで視聴しました。



 

 1話5分程度のショートアニメで、しかも作画もかなり省エネ化されていますが、スピンオフ作品だしギャグアニメなので気楽に視聴できて悪くないと思います。時折ケンシロウの影がちらつき、そうとは知らないまま絡んだらしいザコが秘孔を衝かれてて“あべし”(“ひでぶ”でも“たわば”でもいいのですが)されていますが、基本拳王とかマジの強者は画面に登場せず、拳王軍のザコと村人とか弱者の絡みが基本。マミヤらしき美女は登場しましたが、マミヤにも歯が立たない程度の本当のザコばかりなので、きっとリンやバットにも手こずることでしょう。



 

 むしろ仮にも拳王軍なんだからもっと精鋭がいるだろうと思うのですが、どんなに強い勢力であっても末端なんかこんなもんなんでしょうかね。ある程度数が必要ということもあるでしょうし。本編でも色物キャラだったジャギとかアミバも拳王の配下だったという設定があり、第1クールにジャギは登場していたので、ぜひアミバにも登場願いたいものです。

 

 

 CVを務めた土師孝也さんが亡くなられてしまったのは非常に惜しまれますが、トキ役も務めていたにもかかわらず、ファンレターはアミバ宛てばかりで来るというエピソード(杉田智和が自身の番組内で語っていた)には大笑いしました。アミバはとにかくキャラが濃くて面白いですからね。仕方ないですね。



 

 続いて「透明な夜に駆ける君と、目に見えない恋をした。」。5話まで視聴しました。幼少期に親戚の家をたらい回しにされたという経歴から消極的な性格になった空野かけるが、上京して東京の大学に入学してヒロインである冬月小春と出会う物語です。



 

 実は2話ぐらいまでは視聴打ち切り候補でした。それまでの育ちによるとはいえ、とにかくかけるが消極的で鬱陶しかったので。小春が盲目と判ってからも、杖を拾ってあげるという“些事”についてもあれこれ悩む姿は情けなくてちょっと見てられませんでした。一週間ぐらい拳王軍ザコ部隊に体験入隊してこいと。でも回を追う毎にまともになってきたようです。



 

 小春は生来の盲目ではなく、昔は健常者だったようですが、失明してからそれなりの期間が経過しているようです。瞳は常に開いていて、明らかに他者と異なる水色なのがネットで批判されたりしていましたが、まあ個人的には許容範囲じゃないかと。CV早見沙織ですが、「聲の形」でもそうですが、障害者役をこなすことが多いですねはやみんは。年齢は違いますが日笠陽子と同期だそうで、二人して今季も出まくっていますな。新人声優達はこの二人にオーディションで勝たないと大きな役を得られないのだから大変なことです。



 

 なんとなく小春の方がかけるを押すような形で始まった二人の恋愛模様ですが、ここに来て小春が障害者であることを気にするようになってきたので、今後の進展にはかけるが奮起する必要があるだろうと思いますが、どうなるのでしょうか。タイトルの「透明な夜に駆ける君」とは、かける視点なら小春のことを指していると思えますが、“駆ける君”を“かける君”と読むならば小春視点なのかなという感じもあります。



 

 二人が通う大学のモデルは東京海洋大学のようですが、学部は海洋資源環境学部、海洋生命科学部、海洋工学部の三つ。二人はどの学部で、なぜこの大学を志望したのかここまで全く語られていません。海が好きとか海とか船舶に関わる仕事がしたいとかありそうなものですが…。なんとなく大学に通いたい、で選ぶ大学じゃないような。国立だから学費は安いでしょうけどNE!
 

 

 昨日までに比べるとやや暑さが和らいだような気がします。明日はさらに気温が下がるらしいのでありがたいかぎり。地震で停電・断水に見舞われている熊本の惨状を思えば猛暑ぐらいで文句を言ってはいけないのでしょうが、やはりアツゥイ!ものはアツゥイ!のです。昨夜はこの夏初めてタイマーかけてエアコンつけたまま寝ましたが、案の定エアコンが切れたら暑くて目が覚めてしまいました。画像は夏の栗林公園(2021年7月撮影)。栗林公園は三名園(兼六園・後楽園・偕楽園)に勝るとも劣らない名園だと思います。当時は社宅が近かったので、年パスを購入して足繁く通ったものでした。



 

 本日はちょっと遅くなりましたが、7月から始まった2026年夏季アニメの序盤の感想を綴っていこうと思います。まずは恒例(?)の視聴打ち切りから。「乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です2」は3話で視聴打ち切り。作画が1期より酷くなりました。もともとあまり作画は良くなかったけど、自称モブとは言え主人公があまりにもモブ顔に。あと女性キャラも可愛くなくなってしまいました。制作会社も主要スタッフも変わっていないはずなのにどうしたことでしょう。4年の月日のせいなのでしょうか。いずれにせよ見るに堪えないのでここでお別れです。



 

 続いて「骸骨騎士様、只今異世界へお出掛け中Ⅱ」も3話で視聴打ち切り。こちらも4年の歳月のせいなのか(便利な言い訳ですね)、内容が水戸黄門的勧善懲悪世直し旅の様相になってしまいました。こういうのが見たかった訳ではないのですが…。悪人が女の子を掠って売り飛ばそうとする展開、一回二回ならばともかく、この世界の悪人共は皆必ずこれをやるという不思議。他にも悪事はあるだろうに。皆口裕子演じるグレニス(アリアンのママン)が登場してくれたら許したのですが、出てこなかったのでここでサヨナラ。



 

 さらに新作の「転校先の清楚可憐な美少女が、昔男子と思って一緒に遊んだ幼馴染だった件」も4話途中で視聴打ち切り。同性だと思って遊んでいた幼馴染が実は…という展開、その「昔の話」が小学校に上がる前ならかろうじてセーフかなと思いましたが、小学校に上がって9歳か10歳の頃まで遊んでいて異性だと気づかなかったはさすがにないわ(笑)。ボーイッシュで他の男友達と同じように接していた、ぐらいならまあわからんではないですが。また、表向き容姿端麗な美少女だけど内面はボーイッシュなあの子のまま、という路線でいくのかと思いきや、ヒロインは結構性格的にも女性を前面に出してきていたので、結局のところどういう話を展開したいのかもよく分かりませんでした。まあ「なろう」系だしなあ。



 

 それでは視聴継続作品の感想ですが、まずは当初視聴計画に入っていなかった「これ描いて死ね」から。4話まで視聴しました。とよ田みのるが小学館の月刊少年漫画雑誌「ゲッサン」で2021年から連載している漫画が原作です。伊豆王島(明らかにモデルは伊豆大島)のJK達が漫画研究会を立ち上げるという話ですが、顧問となる先生の過去(大学生時代に漫画家を志し、プロとして活動していた)のエピソードも折々挿入されています。「これ描いて死ね」は実は先生の若き日の思いだったという。

 



 

 主人公の安海相は引っ込み思案でコミュ障気味な少女でしたが、漫画「ロボ太とポコ太」を読んだことで激しく感銘を受け、同作のキャラ「ポコ太」がイマジナリーフレンドとしていつもそばにいる状態に。イマジナリーフレンドというと、鬱アダルト漫画「コロちゃん」のコロちゃんを思い出します(「やったねたえちゃん!」おいやめろ)。他には“中世版「ときメモ」”の異名をとったゲーム「みつめてナイト」のピコとか。とりま、ポコ太は(漫画の中での彼がそうだったからでしょうが)イマジナリーフレンドとして非常に優秀で、相をポジティブに後押しして彼女の人生を明るいものにしていきました。



 

 高校の見た目にも堅物な教師・手島零は漫画に非常にネガティブな発言をしていましたが、実は彼女こそが「ロボ太とポコ太」の作者である「☆野0(ほしのれい)」その人であることが発覚。趣味の範囲でという条件付きで漫画研究会の立ち上げを許可し、顧問に就任することに。



 

 漫研には3人必要ということで、漫画は読むだけ派の相の友人・赤福と内気な美術部員藤森を加えて4ページを漫画を書き上げたところで、東京から人気同人漫画家の石龍が転校してきた…というところまでで4話が終了。ここまでのところ、原作安海相・作画藤森心、読者兼編集赤福という感じでしたが、石龍が来てどうなることか。



 

 しかし現代の漫研もさることながら、手島先生の若き日(「ロストワールド」名の前日譚)のエピソードが面白くて。就職するか死ぬかとまで思い詰めて書き上げた渾身の作品が漫画賞では佳作止まりだったり、なかなかにハードな青春を送っていました。だから純粋に漫画を愛して漫画が描きたいという相たちに表面上は厳しい態度を取りつつも否定できないという。



 

 相は島の貸本屋で「ロボ太とポコ太」を借り続けていて、買うなら一万円と言われて買えずにいますが、10年近く借り続けているトータルの借り賃はとっくに一万円を超えているはず。これがリボ払いの恐ろしさか(違う)。



 

 次は「正反対な君と僕 第2期」。4話(通算16話)まで視聴しました。嫌なキャラが全く出てこない学園ラブコメもので、1話で交際が成立したのでその先はどうなるんだと思いきや、ゲームの「ラブプラス」のようにラブラブバカップル展開が続いています。とは言っても付き合いたてなのでそれなりに初々しくて微笑ましいですが。



 

 主人公の鈴木と谷は初々しいバカップル路線を突っ走っていていいのですが、他のキャラの恋愛模様も大変面白くて。山田×西とか。でも一番共感できる屈折したツッコミキャラ・平とダメンズウォーカーの東の接近振りもいいんですよね。同じ中学校ということでお互い過去を知っているところがためらいの要因になっているところもありますが、You、付き合っちゃいなYO!と某ジャニーさんなら言っているぞ、きっと。平は一歩間違えるとウザキャラになってしまうところ、良い具合に男から共感が得られるキャラになっていますね。東は女性から見てどうなんでしょうか。1期も今年の冬季アニメだっただけに、記憶は完全に残っているので、2期というよりちょっとお休みした後そのまま続いている印象で、とても面白いけどそれ以上言うことはありません。



 

 続いて「無職転生Ⅲ」。5話まで視聴しました。2期第2クールが2024年春季だったので、およそ2年ぶりの3期となります。1期、2期ともに分割2クールだったので、3期もそうなるのでしょうか。



 

 序盤2話は1期終盤でルディと結ばれた直後に姿を消したエリスの物語。これでルディはエリスに捨てられたと思い込んでEDになってしまうのですが、エリスとしては今のままではルディの足手まといでしかないとして、剣技に磨きを掛けてルディと共に戦えるようになりたいとして去っていたのでした。子供の頃ヘレン・ケラーの伝記を読みましたが、エリスがヘレンだとすればルディはサリバン先生ですね。なにしろ異名が「狂犬」だから。加隈さんにそんな凶暴な役をやらせるなよと言いたいところですが、これがまたフィットしまくってるんですよね(笑)。



 

 2期後半での「転移の迷宮」での死闘を経て日常に戻ったルディ。ママンのゼニスは救出したもののパパンのパウロは死亡。ルディ自身も左手を失う大きな痛手を受けます。しかし揺籃の師匠・ロキシーを救出し二人目の妻として迎えることに。この異世界では一夫一婦制の宗教もある反面、複数の配偶者を持つことを認める宗教もあるらしいので、必ずしもアウトではないのですが、本作が一部の人達に激しく叩かれるのはこういうところなんでしょう。またルディもルックスに似合わず下卑たところがあるし。これはまあ、前世がヒキニートでその記憶を持ったままだから仕方ないのですが。



 

 一応二人の妻を持つことを周囲が容認するところとなったルディですが、来るんでしょうね、三人目の妻(エリス)が。イスラム教では最大4人まで妻を持てるそうですが、すべての妻に同じだけの愛情、時間、金を分けなければならないとか。複数の妻を持つムスリムが全員実行できているのか知りませんが、不公平があるならばそりゃあ家庭不和の原因でしょう。



 

 左手を失って日常生活にも支障を来しそうなルディでしたが、ザノバとクリフが開発した義手を贈られたことで、手袋をはめた状態ながら感覚もあり、ほぼ回復したような状態に。これを大々的に研究・開発すれば感覚のある義手・義足などは世間に大受けしそうですが、ルディを噛ませたらヤバイ方向(性的な意味で)に暴走してしまいそう。また叩かれるのでこれは止めた方が(笑)。