秋晴れの好日。布団干しがはかどります。日中は結構暑いのですが、朝夕はひんやり。まさにザ・秋という気候ですが、小春日和と言うにはまだ早いでしょうかね。画像は昨日に引き続き広隆寺(2018年11月)。



 

 本日は県庁所在地に泊ろうシリーズの第三弾で、先日訪れた宇都宮紀行です。これで北関東三県をクリアしました。関東はまだ千葉・横浜を残しているのですが、近場って日帰りできちゃうのでなかなか泊る機会がないですね。宇都宮まではもちろん東北新幹線で行けますが、あえて在来線を利用しました。私にとっては列車に乗っている時間は旅行の大事な要素なんです。



 

 宇都宮駅に着いたらちょうど昼時。宇都宮といえば餃子。ライバルは浜松かと思いきや、昨年は宮崎が1位で、餃子三国志でも始まるのかという感じです。駅ビルにあった「餃子といえば芭莉龍宇都宮本店」に入りました。芭莉龍はバリロンと読みます。餃子の肉と野菜の比率は9:1で、ステーキ餃子と称しています。



 

 こちら餃子セット。手前のご飯とスープに焦点が合ってしまって、肝心の餃子がピンボケになってしまいました(汗)。



 

 これでは野菜が足りないと、別途オーダーした青菜炒め。おいしいけど餃子と同じ値段でした。これに生ビールも頼んでお会計は2500円近くになってしまいました。ランチとしてはちょっと高すぎましたね。



 

 駅前に建っていた背の高い塔とその上のブロンズ像。「ひびき」というそうです。宇都宮駅前の銅像では餃子像が有名なので、あえてこちらをパチリと。



 

 駅前のバス乗り場で路線バスに乗っておよそ30分で大谷資料館に到着。以前昼のNHKの番組か何かで見て、一度行ってみたいと思っていました。大谷石はこの当たりで採掘される凝灰岩で、柔らかく加工しやすいので古くから外壁や土蔵などの建材として使用されています。宇都宮周辺では縄文時代から使われていたとか。入館料は1000円とちょっとお高めでした。



 

 昔は手彫り、明治以降は機械掘りで採掘されたそうですが、戦争中は地下秘密倉庫になったり、軍需工場になったりもしています。今ではコンサート、映画会、観劇、美術展、各種セミナーなどに使用されるほか、映画、テレビドラマ、テレビCM、プロモーションビデオの撮影も行われているそうです。



 

 ライトアップされて独特の雰囲気があります。エレベーターやエスカレーターはなく、階段で上り下りしなければなりませんが、思ったほど深くはありませんでした。



 

 大谷石で「OHYA」と掘られたモニュメント。



 

 溝が横になっているのは手彫りの跡で、縦になっているのは機械掘りの跡だとか。ここは機械掘りですね。



 

 赤くライトアップされた壁面。ショッカーの秘密基地とかの設定でどうでしょうか。「大谷資料館を我がショッカーの新たな基地にするのだ!」「そうはさせんぞショッカー!」みたいな。昔のショッカーは幼稚園とかスクールバスを大真面目に襲撃していましたなあ(笑)。子供からするとその方が怖いのかもしれませんが。




 なにやら奇妙なモニュメントが並ぶエリア。展示用にわざわざ作ったんでしょうか?それとも昔の職人さんが暇つぶしに作ったとか?



 

 これは明らかに現代アート。手前が水たまりになっていて鏡のように映しだしています。



 

 ここがそれほど深くない証拠。穴の向こうは外界になっています。光がやたら眩しいです。吸血鬼が死にそう。



 

 1000円もしたのに割りとあっさり終わっちゃった印象でした。ここは資料館入口脇にある「愛の泉」。泉と言うより滝ではないでしょうかね。



 

 周辺は当然大谷石がたくさん。こういう奇岩・奇観があちこちに。こちらの方が見応えあったりして(笑)。しかも無料で見られます。



 

 大谷石の巨大な岩の傍らにあった小さな神社。大山阿夫利神社だそうです。鳥居から社までもちろん総大谷石造りです。大山阿夫利神社といえば神奈川の大山にある有名な神社ですが、こんな所にもあったのか。



 

 大谷石の巨岩の麓に建つ大谷寺の山門。拝観料は500円。



 

 観音堂。建物は凝灰岩の洞窟内に入っています。本尊は岩壁に掘られた千手観音(通称「大谷観音」)で、空海作と伝えられているそうですが、実際にはシルクロードを辿って渡来した異国の僧侶の作ではないかと観光案内のアナウンスが言っていました。



 

 これが大谷観音。御本体は撮影不可だったので、ポスターを撮影しました。高さは約4.5メートル。また別に壁面に掘られた三尊像も3つあって、併せて「大谷磨崖仏」として国の特別史跡及び重要文化財に指定されているのですが、こちらも残念ながら撮影不可でした。



 

 境内の庭にある弁天堂と白蛇像。白蛇の頭を撫でるとご利益があるとか。私は不信心者なので触りませんでした。


 
 

 寺の背後にある御止山の入口。皇族など高貴の人しか入れなかったということでこの名前になったとか。頂上まで15分ほどだそうですが、残念ながら入口は閉鎖されていました。



 

 こちらは誰でも無料で訪れることができる平和観音像。総手彫りで1948(昭和23)年から6年をかけて1954(昭和29)年に完成したそうです。全長は約30メートルですが、88尺8寸8分と末広がりを意識したとか。



 

 側の階段を登って近くまで行くことが出来ます。観音像の横側、やたら迫力があります。



 

 大谷寺の観音堂も上から見ることが出来ます。建物が洞窟内にすっぽり入っているのがわかりますね。



 

 平和観音像がある大谷公園。やはり大谷石がいっぱい。



 

 親子がえるの石。あまりカエルっぽく見えませんが、付近の住民を苦しめていた蜂の大群と戦って住民を守ってくれたそうです。



 

 スルス岩。横に亀裂が入って磨り臼のように見えることから名付けられたそうです。



 

 こちらは天狗の投げ石。大谷の南の戸室山に住んでいた天狗が大谷に向かって投げた石が崖の上でバランスを取って止まっているのだとか。よく見ると落ちないようにかワイヤーが張られています。



 

 再び路線バスで宇都宮駅に戻り、駅前のヤオコーで例によって酒と肴を買って今宵のホテルへ。いつものドーミーイン…と行きたかったのですが、宇都宮にはなぜかドーミーインがなく(涙)。ほてる寛楽プレミア宇都宮駅東口というホテルに泊りました。今年の夏にオープンした真新しいホテルです。



 

 建物が新しいのは良いのですが、大浴場がいうほど大浴場じゃなくて…。壁面は大谷石ではないと思いますが、雰囲気が大谷資料館を思い出します。幸い他の客が少なかったのでゆったり入れましたが。スペースのわりに洗い場が多いのは良かったです。



 

 今宵の“豪遊”のラインナップ。今回は手短に。左から一番角ハイボール夕どき。アルコール5%と低めの新商品です。二番焼酎ハイボールゆず。もうちょっとゆず感が欲しかったですね。三番翠ジンソーダ5%。最近私は5%が好きです。四番タコハイ。久々に普通のタコハイを飲みましたがやはりうまいです。五番ジノンライム。例によってジン感低めですが、ライム味が好きなんです。そして締めは六番氷彩。すっきりしていて良いのですが、氷彩も5%シリーズ出しませんか?飲んだくれて一日が終わりましたが、次回に続きます。
 

 

 10月10日といえばかつては「体育の日」。今では移動祝日になった上に「スポーツの日」に改称されています。移動祝日でなかったら土曜日の祝日はほぼ無意味になるのでそれはいいのですが、スポーツという英語が混ざった祝日というのは他にありませんね。「文化の日」もそのうち「カルチャーの日」になったりして。ヤック・デカルチャー!画像は秋の広隆寺(2018年11月)です。京都も久しく行っていないのでまた行きたいですね。



 

 ようやく夏季アニメの感想も最後です。「正反対な君と僕」の最終回が10月に入ってからだったので長引いてしまいましたが、それだけの出来だったのでまあ許しましょう(笑)。まずは「無職転生Ⅲ~異世界行ったら本気だす~」から。今回は3期の第1クールで、第2クールは来年になるようです。



 

 第2期終盤でパパンが戦死、ママンが廃人化という、普通だったらかなりの鬱展開だったのですが、なにしろ主人公ルーデウスの中身は中年引きニートなので周囲が思うほどのダメージは受けておらず。それよりも冒頭、第1期ラストで姿を消したエリスがその後どうしていたのかが描かれていたのですが、完全に野生化していた(笑)。もともと狼に育てられた少女かとツッコミたくなるほど凶暴でしたが、家庭教師となったルーデウスの指導よろしきを得て人間らしさ、女の子らしさを獲得していたのに、彼から離れたら元の木阿弥に。ただ、ルーデウスと添い遂げるには彼に並ぶ強さを持たねばという一心での行動だったので純情といえば純情、可愛いといえば可愛いのですが、不幸にしてそれをちゃんとルーデウスに伝えられなかったので、誤解を生むと共にルーデウスはEDになってしまうという。ルーデウスの中身が色々経験してきた中年だったらまた別だったと思いますが、なにしろ引きニートだったので圧倒的経験値不足でした。馬齢を重ねるとはまさにこのことか。



 

 ともあれいろいろある中でも比較的平穏に暮らしてきたルーデウス一家、しかし「ターニングポイント」という不穏なタイトルが入ってくるとヤバい。ヒトガミという得体の知れない存在の干渉が入っている回のタイトルなのですが、今回は「ターニングポイント4」(11話)でした。



 

 これまでのターニングポイントと決定的に異なっていたのは、ヒトガミに依頼されたのはごくつまらない用事(というほどのことでもない些事)だったにも関わらず、まさにルーデウス(とその一家、周囲の人々)の運命を大きく変えかねないものでした。そして、その失意と絶望しかない未来から、時間を遡って老いたルーデウス(通称“老デウス”)がやって来て、若きルーデウスに警告を発したのでした。



 

 彼の人生は13話「日記」で描かれていましたが、本作でも屈指の鬱回と定評があり、家族や友人達は悉く死んだり離れたりし、最後にはヒトガミからも嘲笑されるという酷いものでした。不幸に際して、人生をやり直しているルーデウスならもうちょっとやりようがあったようにも思えるのですが、なにしろ引きニートで人生経験が圧倒的に足りてなかったのが痛かったか。ただ老ルーデウスが残した日記で間接的に人生経験を得られたので今後は少しは違うのか、それとも本性は引きニートのままなのか。



 

 それにしてもヒトガミって何者なんでしょうかね。夢の中で介入してくる存在、手出しができない存在、未来が見えている存在、口先で破滅に導いて嘲笑する存在。まるで“這い寄る混沌”ニャルラトホテプ(Wikipediaの表記によればナイアーラトテップ)のようですが、人間にはどうすることもできない外なる神であるニャルラトホテプとは違い、ヒトガミには自分の未来に懸念があるようです。その鍵を握るのが龍神オルステッドやルーデウスとロキシーの間の子のようで、ヒトガミは過去にもルーデウスとロキシーを再開させないように仕向けていましたが、運命力の強さのせいかそれらは徒労に終わってロキシーはルーデウスの第二夫人に。ではロキシー本人を亡き者にしようとしたのが今回でしたが、老デウスが命を捨てて時間遡行までしてくることは察知できなかった模様。



 

 それで今期ラストで龍神オルステッドを倒せと直接的な要求をしてきました。そうしないと家族は今後もヒトガミの脅威にさらされ続けるため、止むなく了承するルーデウス。しかし、オルステッドは1期で偶然に遭遇した際には太刀打ちできないほどの強敵でした。経緯は不明ながら彼はヒトガミを激しく憎悪しており、その殺害を目的としているようなので、ヒトガミからすると座視できない存在なのでしょうが、ルーデウスはどうやって戦うつもりなのか。戦い模様はおそらく第2クールで描かれるのでしょうが、老ルーデウスからヒトガミとの決定的対立は避けるようアドバイスされているとはいえ、ヒトガミが脅威とみなしているオルステッドを倒してしまうのもまた悪手のような気がするんですよね。原作を知らないので今後の展開を楽しく見ることとしましょう。


 
 

 続いては「正反対な君と僕 第2期」。1期2期合わせて25話で完結しました。高2の春から始まって卒業までが描かれましたが、最終回では卒業後も少し描かれていました。その先どうなるかなんて全く不明ではありますが、とりあえず登場人物達がみんな楽しそうで良かった良かったという終わり方でした。本作はこれで良いと思います。



 

 主人公鈴木みゆと谷悠介のカップリングは1話で完成してしまったので、以後は「ラブプラス」でのバカップル状態継続なのかと思いきや、それはそれとして他のキャラの恋愛模様も描かれていたので面白く見られました。バカップルのおのろけモードだけだと、嫌ではないものの飽きがくる可能性もあるので、他のカップリングを描くのは良かったと思います。本作は個性的なキャラは多いものの、基本嫌なキャラがいないという稀有な作品なので、本当にこういう高校に行って青春を過ごしたかったなと思います。



 

 山田×西のカップルはぎこちなく進展していったものの、先行した谷×鈴木カップルを超えて行っちゃうのか初体験ゾーン!という展開までありましたが、踏みとどまっちゃいましたね。そういう部分を描く作品ではないので別にいいのですが、西さんみたいに奥手っぽい子の方がいざとなったら積極的になっちゃうと言う感じが「あるある」で、良い描写でした。


 
 

 そして私の本命、平×東の“タイラズマ”コンビ。最後まで付き合っているのかそうでないのかよく分からない曖昧な関係に終始していましたが、これは最終的に交際中という関係でいいのでしょうか。平はやたら斜に構えていましたが、それは彼の過去に色々あったせいで、彼のエピソードは「わかる!」と思う人(元男子高生達)が多数いたんじゃないかと。



 

 ダメンズウォーカーだった東は中学時代からの知り合いということで、過去を知られているという思いが余計平を消極的にさせていたということもありますが、この二人の中学時代の知り合いは、高校時代の友人知人と全く異なって嫌な連中ばかりなので、そこまでいい人ばかりの高校もねーよと思う反面、そこまで嫌な連中ばかりの中学もないだろうとツッコみたくなります。ま、演出の都合かもですが。



 

 平に関して「自分の事しか考えていない」と辛辣だった平妹はもうちょっと活躍させて欲しかった。個人的には彼女の指摘を受けてちょっと考え方を変える平、なんてのも見たかったです。他のキャラの家族も味があって良かったのですが、例えば1期では鈴木の兄がちょくちょく登場して鈴木にうざがられていましたが、2期にはほとんど登場してこなくなりましたね。物語的にいらなくなってしまったのか。



 

 ちょっとひねくれた感じながらツッコミ要員として仲間扱いされていた平、卒業式の日には楽しい高校時代だったの涙ぐんでいましたが、彼をして泣かせる高校時代、なんと素敵なことか。羨ましいです。私なんか卒業式が終わったらとっとと帰っちゃいましたから。浪人が決まって将来が灰色だったということもあるんですが、高校時代にあまり良い思い出もなかったので(泣)。



 

 ラストシーン、旧2年7組メンバーで集まってお花見をしていましたが、そこは8組だった西さんも入れてやれよと思ったり。あと作中一番美人だった本田さんはどうなったんだろうとか。誰とも交際していないし、付き合う気もなかったようですが、大学デビューしてたりして。とにかく、こんないいキャラばかりの高校で過ごしたかったなとひたすらウラヤマな作品でした。異世界転生するよりこの高校に行きたいです。

 

 

 

 雲は多かったけど秋らしい気候の好日でした。秋は大好きですが、夏が過ぎ去るのはなんか寂しいですね。夏が好きなわけではないんですが、秋が寂しさを強調する季節だからでしょうか。画像は長谷寺の仁王門(2018年10月撮影)。1889(明治22)年に再建されたものですが、重要文化財に指定されています。ここから399段の登廊を登っていきます。



 

 昨日に続いて夏季アニメの感想なんですが、その前に一つ。秋季アニメ「FX戦士くるみちゃん」の1話を見たのですが、「タコピーの原罪」以来のインパクトを受けました。ヤバい作品だろうとは思っていましたが、「魔法少女まどか☆マギカ」に例えれば1話からマミったような。



 

 令和のドパガキはタイパ・コスパ重視だから…なのかは判りませんが、CV能登さんのお母さん(福賀梢→福が来ずェ…)のエピソードは心が痛みました。もちろん演技ですが、能登さんの取り乱したような声は胸が苦しくなります。むしろ艶然と人を殺している方(ex:リゼロのエルザ)が楽しく見ていられます。



 

 秋季アニメ序盤の感想で改めて触れるとは思いますが、魔法少女然とした姿で登場するOPも、通貨単位を言っているだけのEDも頭がおかしい(褒め言葉)です。なんとなれば公式HPもちょっと様子がおかしい(笑)。秋季アニメの覇権かも知れません。



 

 話を夏季アニメに戻して、まずは「Re:ゼロから始める異世界生活 第4期 奪還編」。春季アニメだった前半の喪失編は11話で、今季の奪還編は8話。ただし最終話は2話分の分量があったので実質9話でした。都合20話といったところですが、これ全部併せて1クールでやれたら良かったのに、というのが率直な感想です。



 

 まあ喪失編はいいんですよ。主人公スバルがどんどん酷い目に遭う様は見ていて楽しいので。「人の心とかないんか?」とツッコまれそうですが、スバルは意図的にそういうキャラ設定をされているのだと思います。じゃないと、ここまで作者に虐待される主人公を読者は見ていられないから。



 

 ではなぜ嫌いな主人公が登場する作品を見続けられるのかと言えば、敵役がそれ以上にゲスいのばかり出てくるからです(笑)。担当する声優さんたちもいかに嫌らく演じるかに全振りしているようで、新境地開拓にいいんじゃないかなんて。



 

 前半は窮地に次ぐ窮地、後半はそこからの巻き返しというパターンは3期も同じでしたが、古くは平井和正のウルフガイシリーズなんかまさにそんな形でした。ただ、2流の「なろう」系と違って単純に「ざまぁ」的展開で終わらないのが本作で、ラストシーンはまた新たな困難への直面の始まりという感じでした。あまりにこの展開を続けられるとさすがに飽きてくるかも知れませんね。



 

 3期は宿敵である大罪司教達との総力戦という形で、しかも向こうから攻めてきたのを迎え撃つ形だったのですが、今期は問題解決のために賢者に逢うために賢者が住むという塔に向かった訳ですが、結果的には無茶苦茶な苦労をしたのに…



 

 ということですよね。2期以来ずっと眠っていたレムが目を覚ましたのは成果といえば成果なのかも知れませんが、これは塔に来なくても暴食の大罪司教と戦って勝てば同じ結果になったような気がします。



 

 見ていて一番キツいのは、どんな苦労・経験を経てもスバルが人間的に成長しているように見えない点。他者に認められるようになったとか、女に惚れられるとか、そういう点で変わっているじゃないかと言う人もいるでしょうけど、確かに外形的には次々と成果を挙げてきているのですが、今回異世界に来てからの記憶を全て失うというとんでもないハンデを喰らったにもかかわらずなんとかなったのは、まさに成長してないからだったんじゃないかと。スバル本人も自己肯定感は高くないから、異世界に来てからの自分の行動を「死者の書」で読んで絶望していましたが(笑)。もうちょっと性格とか雰囲気とか、キャラ自体が変化してもいいんじゃないかと思うのですが、そうすると「死に戻り」させにくくなってしまうんでしょうかね。


 次は「ふつつかな悪女ではございますが 〜雛宮蝶鼠とりかえ伝〜」。実は視聴予定作ではなく、当然序盤の感想にも入っていませんでしたが、評判を聞きつけてここ数日で一気見した作品です。いわゆる悪役令嬢ものと中華風ファンタジー(あくまで中華“風”。通常のファンタジー作品が欧州“風”なのに対し、ちょっと色合いを変えてみた的な)が融合したような作品です。



 

 原作は堂々たる「なろう」系。「なろう」系で一世を風靡した(今もなお登場していますが)悪役令嬢ものとしては“はめふら”こと「破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…」が傑作(特に1期。2期はさほどではなかったかな。劇場版は…評判は聞いてますが見ていません)で、中華風ファンタジーとしては今季放映されますが「薬屋のひとりごと」が「なろう」系の珠玉として存在しており、二つの作品のいいとこ取りを狙ったかのようなコンセプトです。私はダメなんじゃないかと見切って視聴予定作にしなかったのですが、未熟でした。結構面白かったです。上の画像は二つとももう入れ替わっちゃってますね。


 最初に欠点を言ってしまうと、悪い意味の「なろう」系らしさは随所に出ていました。例えば毒薬を食べたネズミを隠し持っていたら、襲いかかってきたライオンがそれを食べて死んでしまって窮地を脱するとか。また弓を射て呪いを払えという話で、実際に矢をつがえて射ているとか。魔を払うという「鳴弦の儀」は弓弦を弾く(つまり矢を射るふりをする)だけですし、日本のものですよね。もし昔の中国では実際に弓を射て魔を払っていたのだということなら私の不勉強を恥じるしかないのですが、それにしたって武人がやることであって、か弱き姫にやれと命じるのはあまりに非常識ではなかろうか。



 

 そういう「なろう」系らしいツッコミどころは随所にあったものの、なんだかんだ面白く見られたのは、やはり主人公の黄玲琳のキャラが立っていたからでしょう。本作は異世界転生要素はありませんが、代わりに入れ替わりがあって、美貌と聡明さを併せ持ち、皇太子を始め皆から愛されて「殿下の胡蝶」と称される玲琳が、皇太子妃候補(雛女)として玲琳と同じ立場でありながら、「ドブネズミ」と誰からも疎まれ蔑まれている朱慧月と身体が入れ替わってしまいます。



 

 その上慧月になった玲琳は、玲琳殺害を企てたとしてライオンと一緒に檻に閉じ込められるというとんでもない儀式を受けることに。無茶苦茶強引ですが、どれだけ玲琳が好かれ、慧月が嫌われていたかを端的に表わしたエピソードだと思います。先述の強引な展開で窮地を脱しますが、呪術により自身が玲琳であることを語ることができない(他者に「死に戻り」を告げられないスバルみたい)こともあり、不遇な状況は続いていくことになりますが…



 

 実は玲琳、他人には極力見せないようにしていましたが、死にかけと言って良いほどの病弱体質で、伯母の皇后から「根性」を強調されていたこともあって精神力だけでなんとかやってきていた人でした。入れ替わった慧月の身体は健康そのものだったため、むしろ入れ替わりを喜ぶような態度になっており、食べられなかった脂っこいものを食べまくったり、やれなかった農作業をしまくったりして頑健な身体を堪能することに。逆に慧月は玲琳の驚くほど病弱な身体に苦しみまくることに。まさに「隣の芝生は青く見える」というやつですね。



 

 ドブネズミと呼ばれた慧月の身体ですが、中身が玲琳となってみるとそれほど悪くなく、むしろどんどん綺麗になっていきました。多分慧月が持っていたコンプレックスとか劣等感、そして化粧法などをきちん教えられなかったなどのことが余計不美人っぽく見せていたのではないかと。二人の変わりように次第に周囲の人々も気づいていくことになりますが…



 

 慧月ボディになった玲琳は令嬢っぽさがなく、楽観的で無鉄砲なお転婆姫になっていきます。むしろこれが玲琳の本性だったんじゃないかと。「声出していきましょう」とか体育会系で、嫌がらせで浴びせかけられた蜘蛛やムカデなどを、ペットとみなすネズミのエサにしようと壺に入れたりする有様。これが図らずも蠱毒の壺と化して終盤役に立つのですが。



 

 慧月の方も中盤以降は病弱な玲琳がどれほど苦労してきたかを身を以て知ったことなどで反省し、変わっていきます。二人の入れ替わりは慧月が独学で身につけた道術によるもので、玲琳に嫉妬した慧月の成り代わりたいという願望によるものでしたが、実は彼女をしてそうするよう焚き付けていた「黒幕」がいたのでした。黒幕は二人ともに亡き者にしようと考えていたようですが、それとは別に「真の狙い」がありました。それは…ネタバレになるので伏せますが、アガサ・クリスティ風に言えば「過去の罪は長い影を引く」というやつですね。



 

 本作の王朝は、大諸侯とも言うべき五家から皇太子妃を出すしきたりらしく、各家一人ずつ候補者(雛女)を出し、後宮内にある雛宮に置き、そのうち一人を皇太子が選ぶというしきたりになっています。皇太子妃はやがて皇后になり、選ばれなかった他の4人は側室である貴妃になるようですが…このシステムは非常にヤバいと思います。そうでなくても後宮といえば野望・陰謀・策謀が交錯する女の戦場だというのに。正妻は高位の女性が選ばれるのが通例であっても、側室についてはあまり身分にこだわらずに登用するものじゃないですかね。実際この妙なシステムのせいで黒幕の“復讐劇”が生まれたと言っても過言では。



 

 あと皇太子。「なろう」系によく登場するテンプレ的クズい婚約破棄系王子(なんだそりゃ)とは違って頭も性格も悪くないのですが、玲琳にぞっこんラブな反面慧月を毛嫌いしていた結果、二人の入れ替わりに全く気づかず、結果的に玲琳をライオンに喰わせようとしたのを筆頭に冷遇島倉千代子でした。終盤は必死に謝罪していたとはいえ、これは今後の二人の関係に大きく影響しないでしょうかね。私としては終始公平な見方をしていた鷲官長(後宮の風紀を取り締まる、「薬屋」の壬氏みたいなポジションの人)を推したいですが、宦官だったら仕方がない(笑)。



 

 一応これで終わってもという感じで終了しましたが、第2クールが既に予定されていた来年冬季アニメになるらしいので、もちろんそちらも見ます。せっかく雛女が5人いるので、残り3人についても色々やるのかも知れません。主に慧月ボディだった玲琳のCVは石見愛菜香。健気系を演じると非常に良いですね。ちょっとひねくれてる慧月のCVは川井田夏海。「艦これ」では海防艦で一番人気(個人の見解です)の鵜来を演じています。慧月は原作のキャラ人気投票では玲琳を抑えて1位を獲得しているそうなので、第2クールではさらなる活躍が見込まれますね。

 

 

 久々の秋晴れとなった本日。早朝から布団を干しました。10月になったことだし、今後しばらくは秋晴れ続きでいいんじゃないかと個人的には思うのですが。画像は奈良・長谷寺の五重の塔(2018年10月撮影)。1954(昭和29)年に建設され、屋根に檜の皮を用いた稀少な様式から“昭和の名塔”と呼ばれています。



 

 既に秋季アニメも放映開始されているところ、まだ最終回が終わっていない夏季アニメもあったりして、まさに夏と秋の季節の変わり目という状態。視聴終了した作品から次々と感想を綴っていきましょう。まずは「北斗の拳 拳王軍ザコたちの挽歌 第2クール」。公式スピンオフとはいえ、メインキャラはほとんど登場せず、本編では秘孔を突かれて爆発しまくっているザコ達に焦点を当てた作品です。



 

 それでもケンシロウの影がちらついたり(秘孔を突かれたザコが戻ってきて爆発する)、今クールはカサンドラに捕えられたトキも登場していましたが、拳王ラオウだけは登場してきません。拳王軍の話なのに(笑)。主人公のパンピーなのに拳王軍に就職してしまったノブのことなど全く知らないんじゃないでしょうか。



 

 5分のショートアニメだしギャグ作品なので、ぼーっと見ていればいい作品なのですが、本編の“水は稀少なのにガソリンを使うバイクなどはやたらに登場する”怪現象にツッコミを入れていた回(22話)があったのには笑いました。仮に原油を掘り当てたとして、ガソリンに精製するまでには複雑な工程があるのですが…。酒とかサラダ油でも走ったとかいう都市伝説を持つスーパーカブのエンジンでも搭載しているのか。ああ見えて全部50CCだったりして。

 



 

 私、昔「北斗の拳」は実はギャグ漫画だったんじゃないかという怪説をぶち上げたことがあった(その記事はブログごと消滅してしまいましたが…)のですが、週刊連載特有の“疾走感”があったのは確か。その顕著な例は“ゆで理論”で有名な「キン肉マン」ですが、「北斗の拳」も含めて同時期連載作品には大なり小なり似たような側面はあったんじゃないかと。「北斗の拳」で言えば「でかいババア」(おまえのようなババアがいるか!!)とか、どう見てもトキの顔だったし、ケンシロウさえも「この技の切れは、トキ!」と言っていたのに、一週間後には突如やたら胡散臭い顔になってしまったアミバとかはギャグとしかいいようがなかったですね。本作はまた気が向いたときにでも3期を放映して欲しいです。


 
 

 次は「対ありでした。 ~お嬢様は格闘ゲームなんてしない~」。タイトルとは裏腹に格闘ゲームに熱中するお嬢様(というかお嬢様学校の生徒)ばかりが登場しました。中盤以降「EXjp」という格闘ゲーム大会での対戦がメインとなり、プロゲーマー達の登場や、格闘ゲーム(ストリートファイター6)の戦闘画面が多用されたことで、格闘ゲームに造詣のない人にはとっつきにくい作品になってしまったのが残念。



 

 前半の「白百合さま」こと夜絵美緒の美貌と気品を兼ね備えた容姿とは裏腹のメンタル小学生ぶりが非常に面白く、テスト嫌さにガチ泣きしている所とかは非常に面白かったのですが。あとお母さん(CV日笠陽子)からPCを取り上げられ、お嬢様学校に入るかリアルファイトで勝負するかの二択を迫られて即戦闘に入ったあたり。日笠ママは基本常識人だけど武道の達人だった(笑)。そうでなくても娘が中3の受験期に一切勉強せずに格闘ゲームで遊んでたら危機感を覚えないはずがないですが。



 

 そのお嬢様学校「黒美女子学院」、全寮制でスマホやPCでのゲーム禁止の規則があり、寮務委員会が監視の目を厳しく光らせている…はずなのですが、格闘ゲーム中毒の美緒や主人公の深月綾がこっそりプレイをしているのはともかく、寮務委員の一ノ瀬珠樹や犬井夕が隠れゲーマーで、寮務委員という立場を利用してゲームを持ち込んでいたという。もっと言えば珠樹の姉の寮務委員副会長一ノ瀬花なんか「血染めのマカロン」の二つ名を持つ有名ゲーマーだったりします。お嬢様達、実は格闘ゲームが好きなんか?

 



 

 終盤は美緒と小学生ながら「小さい悪魔(レッサーデビル)」の二つ名を持つ藤宮亜里沙(通称“メスガキちゃん”)との死闘が中心となっていました。亜里沙はCV長縄まりあなのに可愛げのない言動が多く、どうしてそうなったかについてはちゃんと描写されていたものの、小学生でそこまで行っちゃうのかなとは思いました。

 

 

 声優だからどんな役でも演じるべきではあるんですが、長縄さんには可愛いロリキャラが似合うので、「人外教室の人間嫌い教師」の右左美彗といい、最近はちょっとイメージと異なるキャラを演じてるなという印象です。キャラより本人の方が可愛い(笑)。



 

 ただ、年上ながらメンタル小学生の美緒と死闘を展開する中で、美緒を自分と同類であると気づいたことで今後は性格が変わっていくかも知れません。ゲーム中は今のままでもいいのですが、ゲームをしていない時は可愛げが出てくるといいのですが。



 

 本作の特徴として流血シーンがやたら多いこと。鼻血を出す程度ならまだしも、ガラス片が頭に刺さったり、台に頭を打ち付けたり。暴走族みたいな身なりの野郎プロゲーマー達なら別にいいのですが、女の子はいかんだろうと思います。まあギャグ描写で疵痕が残るとかはないのでしょうけど。



 

 本作のジャンルはゲーム・コメディ・百合となっていますが、個人的には百合要素はもっと多めが良かったですね。結構面白い作品だったとは思うのですが、スト6での対戦画面が思いのほか多く、格闘ゲームをやらない人には何が何やらという印象になってしまったのが残念だったなと思います。私も若い頃は「スト2」とか「餓狼伝説」とか「DOA」など多少は嗜みましたが、基本CPU戦オンリーだったので対人戦のノウハウはほぼゼロで、観戦するキャラのセリフがよくわかりませんでした。でも「グラップラー刃牙」のパロディ(「オイオイオイ」「死ぬわアイツ」「ほう炭酸抜きのコーラですか。たいしたものですね」など)は判りました。



 

 この後原作では寮規則違反による退学騒動とか格闘ゲーム部設立などがあるそうなので、私としてはぜひ2期を制作して欲しいのですが、傑作が多いとされる秋季アニメの中でその機運が高まるだけの結果を残せたのかとか言えばちょっと微妙だったかも知れません。声優はいい感じで揃えていたんですけどね…



 

 続いて「これ描いて死ね」。タイトルが過激過ぎて誤解を招きそうですが、傑作揃いと噂される秋季アニメの中でも白眉の一作だったと思います。離島(モデルは伊豆大島)で暮らす女子高生達が元漫画家の先生の下で漫画研究会を設立し、漫画制作に挑む物語です。



 

 漫研は趣味レベルの創作に終始しているので「これ描いて死ね」のタイトルはあまりに大げさなのですが、実は元漫画家だった手島先生の“過去”がまさにこのタイトルどおりの展開だったのでした。先生は“学業をおろそかにせず、あくまで趣味の範囲で”と繰り返し強調するのですが、しばしば描写される先生の若き日の姿(ロストワールド)を見れば、まあそう言いたくなるのも分かります。そりゃあ教え子にあんな経験をさせたくないと思いますよね。



 

 主人公安海相が心の支えにし、その後の人生を明るいものにしてくれた座右の書「ロボ太とポコ太」。幼少期から現在まで(おそらく約10年)貸本屋で借り続けているという。買うと一万円と言われたので致し方ない選択らしいのですが、お年玉とか貯めて買っちゃった方が安かったと思います。そういう趣旨の作品ではないのですが、「リボ払い」の怖さを感じるような(笑)。しかし、彼女にとってはイマジナリーフレンド・ポコ太(これがまたいい仕事をするんです)を与えてくれた上、ちょっと大げさですが「人生の岐路」に際しての選択の指針(こんな時、漫画の主人公ならどうするか?)を与えてくれるという。



 

 そんな名作を生み出したのが学校の堅物教師・手島先生だったことが判って驚愕の相。なぜなら日頃から「漫画は嘘」「漫画は無駄」と言い続けていた人だから。しかし、漫画を教えて欲しいと懇願する相に絆されて漫研顧問に就任することに。漫画は読むだけの赤福幸や画力に長ける美術部員の藤森心を加え、さらに同人作家として有名な転校生石龍光も加わります。



 

 石龍光は相達とはレベルの違う領域の人で、ママンは手島先生がかつてアシスタントを務めていた有名漫画家でCVは17歳(おいおい)のへびちか先生ということで、漫研に波乱を巻き起こすのかと思いきや、良くも悪くも全く空気を読まない赤福の発言によって、精神的に“脱・ママン”を果たすという展開は非常に良かったですね。



 

 そして折々描かれる手島先生の“壮絶な過去”。漫画家志望の大学生で、迷走の挙げ句に漫画を捨てて就職するか死ぬかと迷った末に、まさに「これ描いて死ね」という決死の信念で描いた渾身の作品が佳作に入選し、へびちか先生の下でのアシスタント修行を経てデビューすることに。しかし過酷な連載ペースや人気低迷などで心身共に追い詰められ、亡命状態で離島に逃亡することに。手島先生のCVは早見沙織ですが、いつもと全然違う演技ぶりがこれはこれで実に良かった。どんなに声優が頑張っても作品が作品だとどうにもならない(いや、何の作品のことだとは言いませんが…)のですが、作品が良いと声優の演技も冴えるものですね。



 

 漫画家を廃業して既に10年ぐらい経っている手島先生ですが、相達漫研の活動を見てどうやら再び漫画家に復帰する機運が発生した様子。原作では再び漫画家になった手島先生を描いた「ネクストワールド」もあるらしいので、ぜひ2期をやって欲しいですね。ただ、手島先生のストーリーは色んな意味で濃いので、本来の主役である漫研の活動を喰ってしまいかねないかもですね。あんな人がよく高校教師になれたな…(笑)。



 

 あと印象に残ったのは、非常に内気で、旅館の女将をしている勝ち気なママンに自分の本心を明かすことができずにいた藤森心が、自分の本心を漫画として描くことでようやく伝えることができたエピソードです。ママン女将はCV大原さやかなので悪い人ではないだろうとは思っていましたが、ママン視点では心は何を考えているのか判らない娘だったんでしょうね。



 

 心のCV仁見彩綾はまだ若手声優と思われますが、今季「対ありでした。」にも出演しており、今後の活躍が期待されます。 

 

 昨日に引き続き夏季アニメの感想を綴ろうと思ったのですが、私の見ている動画サイトではまだ公開されていませんでした。次回に回すしかないのですが、となるとブログネタがない(笑)。窮余の策として、現存天守の個人的ランキングをやりたいと思います。画像は特に関係なく奈良・長谷寺からの秋景色(2018年10月)。京都・奈良も5年ぐらいご無沙汰なのでこの秋は訪れたいですね。



 

 まず現存天守とはなんぞやという話ですが、“日本の城の天守のうち、江戸時代またはそれ以前に建設され、現代まで保存されている天守のこと(Wikipedia)”です。現在12の天守が残っていて、現存12天守なんて呼ばれたりもします。なんか「聖闘士星矢」の黄金聖闘士みたいです。私は全ての現存天守に昇ろうと思っていて、これまでに10天守を訪れ、9天守に昇りました。今年中に2天守をクリアする予定でおり、来年中には全天守を制覇したいと思っているところです。個人的にせよ全制覇してからランク付けしろよとツッコまれればまさしくそのとおりなのですが、まあ今回はご容赦を。




 今までに訪れた天守は、訪れた順番に高知城、姫路城、丸亀城、宇和島城、弘前城、犬山城、彦根城、松本城、松山城の9天守です。これから行く予定なのが丸岡城と松江城。来年回しが備中松山城となります。松江城は訪れたことはあるのですが、当時は足が悪い親が一緒だったので天守は断念したのでした。現存天守は基本梯子みたいな急階段なので、上り下りはかなりハードなんですよね。



 

 それでは下位から発表。第9位。つまりドベは香川・丸亀城。高さは15メートルあり、現存天守の中で最も小規模とされています。江戸時代初期に讃岐国一国を治めていたのは生駒氏で、江戸幕府の発布した一国一城令によって、本来なら破却される運命にありましたが、生駒氏は樹木で覆い隠して立ち入りを厳しく制限するなどして隠匿したという。後に讃岐国は高松藩と丸亀藩に別れましたが、おかげで丸亀藩は城主大名の格式を守れたという。



 

 高さ66メートルの亀山の上にあって、4重の石垣は計60メートルもの高さがあります。天守への坂道はかなりの急勾配で、ぜいぜい言いながら登った記憶があります。苦労して登った末にあったのがこの三階櫓で、がっかり感が大きかったですね。



 

 8位のブービーは愛媛・宇和島城。城造りの名手と言われた藤堂高虎が築いた城です。現存する天守は宇和島伊達家によるものです。宇和島伊達家の初代は伊達政宗の長男秀宗で、仙台藩は宇和島藩を支藩と主張しましたが、宇和島藩では「同苗別家」だと主張し続けました。確かに藩の規模は仙台藩が隔絶して巨大ですが、宇和島藩も10万石あって決して小藩ではありませんでした。幕末の伊達宗城は四賢侯の一角と称えられ、日本初の蒸気船(黒船)の建造を命じたことが司馬遼太郎の「伊達の黒船」という短編に描かれています。



 

 いろいろ由縁はあるのですが、行ってみるとやはり小さい三階櫓。正直丸亀城と甲乙付けがたいですが、太平洋戦争中に空襲を受けて生き延びているところや、超高級玉子掛けご飯ともいうべき宇和島鯛めしが美味しかったのでこちらをわずかに上としました。私的ランキングなのでこれでいいのだ(笑)。



 

 7位は青森・弘前城。津軽藩は石高5万石もない小藩で、江戸時代後期には10万石となりますが、これは加増とかではなく、蝦夷地(北海道)警護役を引き受けることに対する家格向上に過ぎなかったので、負担ばかりが増えたとか。ただし実高は30万石近くあったそうなので、内実は悪くなかったのでは。天守にもその雰囲気が感じられます。



 

 三階櫓の天守は高さ14.4メートルで丸亀城より低いのですが、初代天守は5重天守だったそうです。東日本に唯一残る現存天守であることや、高さは低くても幅は結構あって恰幅良く見えること、岩木山を望む風景が非常に良いことなどを勘案あしてこの順位にしました。



 

 6位は高知・高知城。高名な土佐藩の藩庁が置かれていた城で、4重6階。江戸中期に焼失して再建しましたが、焼失前の天守を忠実に復元しているそうです。初代藩主山内一豊が、以前居住していた掛川城を偲んで天守を模したものだそうです。



 

 こちら参考までに、今年の1月に訪れた掛川城です。1994(平成6)年に再建された非常に新しい天守ですが、日本初の木造復元天守です。



 

 やはり三階櫓とは高さが違います。実は私が初めて登った現存天守なのですが、梯子のような急勾配の階段とか全然しらずに荷物を持ったまま上り下りした結果、膝をいわせてしまった苦い思い出があります。

 

 

 以後現存天守には手ぶらで行くようにしていますが、「痛くなければ覚えませぬ」ということでしょうか。もう少しこう何というか、手心というか…



 

 5位は愛媛・松山城。四国は現存12天守の1/3にあたる4天守を擁し、愛媛は2天守を有するという恵まれた地です。今年の6月に訪ねたばかりで記憶も新しいですが、初訪問は14年前ですが、足の悪い親がいたのでその際は天守には登りませんでした。天守は江戸時代後期に再建されたもので、現存12天守の中では最も新しいものとなっています。



 

 大天守と小天守・南隅櫓・北隅櫓が渡櫓(廊下)で連結して連立式天守となっていて、非常に大規模な天守を構成していますが、連立式天守群のうち現存しているのは大天守のみで、小天守などは残念ながら木造復元です。その点が非常に惜しいですが、天守の規模は四国随一。天守群が全て現存だったら絶対国宝に指定されただろうと思います。この先は全て国宝とされている天守になります。


 
 

 4位は滋賀・彦根城。多くの大老を輩出した井伊氏の居城です。井伊氏の前は石田三成の領地で、佐和山城がありました。「三成に過ぎたるものが二つあり、島の左近に佐和山の城」と言われるほどの名城でしたが、仇敵とも言うべき三成の居城だったことを嫌い、琵琶湖畔に新たに築城したのが彦根城です。



 

 天守は3層3階地下1階の複合式望楼型で、大津城の天守を移築したものですが、元は4重5階だったものを、5重の江戸城天守をはばかって縮小したそうです。三重櫓ですが各重に千鳥破風、切妻破風、唐破風、入母屋破風を配置し、変化に富んでいて天守らしさを演出しています。たまたま通りがかったひこにゃんと一緒に撮影した…と言いたいところですが、実はパネルです。でもかなり本物っぽいですよね。



 

 3位は岐阜・犬山城。彦根城とどっちが上かは私の中でも喧々諤々でしたが、最も古い現存天守とされているのと、天守からの眺めがかなり凄いので。



 

 こちら、私の撮影ではないのですが、犬山城は木曽川のほとりに建っていて、天守最上階から釣り竿を振るったら釣りが出来そうに思えるほどです。



 

 天守から見た木曽川はこちら。さすが濃尾三川の一角・木曽川。川幅が凄いです。天守は外観3重、内部は4階で、当主がオランダ商館長と親しく、天守の最上階に絨毯を敷いていたと伝えられ、現在もそれが再現されています。



 

 2位は長野・松本城。1位の姫路城とは甲乙付けがたい名城で、アンケート調査ではしばしば姫路城を破って1位にランクインすることもあります。が、以前ある人に「姫路城と松本城、どっちが凄いかな?」と訊いたところ、「姫路城は国宝であるばかりでなく、世界遺産にも登録されています」と返され、なるほど!と思ったので、あくまで個人の感想ですが今回松本城には2位に甘んじて貰いました。


 
 

 層塔型5重6階の大天守を中心に、北面に乾小天守を渡櫓で連結し、東面に辰巳附櫓・月見櫓を複合した複合連結式天守です。松山城と違って全て現存なのが価値が高いところです。松本城は30年ぐらい前に訪れたことがありますが、その時は天守を外から見るだけでした。実際登ったのは一昨年のことですが、松本城はもとより、松本市自体が非常に味わいのある場所でした。個人的に北杜夫が通った旧制松本高校の敷地にある旧制高等学校記念館(松本市立博物館の分館)が特に面白かったです。



 

 既に名前が出ていますが、1位は兵庫・姫路城。天守が国宝であり、姫路城跡は特別史跡でもあり、さらにユネスコの世界遺産に登録されているというトリプルクラウンな名城です。かねてから白鷺城の別名を持っていますが、2009年~2015年の平成の修理で真っ白になりました。「現存天守の鈴木その子や~!」と思ったのは私だけでしょうか。若い人は「美白の女王」鈴木その子自体を知らないかもですが。
 

 
 現存天守の中でも最大規模で、天守丸は連立した天守群によって構成されています。大天守は5重6階。3重の小天守を3基(東・乾・西)持ち、4つの渡櫓で連結しています。戦争中は空襲を受け、大天守に焼夷弾が落ちたそうですが、幸運にも不発で焼失を免れました。天守には長壁姫(刑部姫)という妖怪が隠れ住んでいるとされますが、彼女が頑張って消してくれたのだったりして。



 

 私が4年ほど前までプレイしていたFGOには上画像のように非常に美化された姿で登場していましたが、実物(?)は下の画像のようだったそうですよ。私は姫路城は平成の修理後の7~8年前に訪れたのですが、撮影した画像が全く残っていないのが至極残念です。また行こうかしらん。