十年以上続けたギターをやめてベースに転向して一年が経っているんですが、
どうもやはり人には向き不向きというものがあるらしくて、僕の場合、ギターよりもベースの方が適性があったようです。
同じ量の練習をしたときの吸収率がギターよりもベースの方が高いんですよね。
一番吸収率が低かったのはトランペットだったかな。あれは練習しても練習しても全然うまくならなかった(笑)。
もちろん楽器を始めて間もないということもあるんでしょうけど、今はベースがどんどん上手く弾けるようになってきている実感がありますね。
十年やって感じたことなんですけど、
どんな楽器でも最終的にはリズム、メロディー、ハーモニーのいわゆる音楽の三要素への習熟が求められる訳ですが、
楽器によって、どの要素に特に注力すればいいかが異なってくるんですよね。
ギターの場合、伴奏もこなせるフロント楽器ということもあって、メロディーやハーモニーの要素が占めるウェイトが高いんじゃないかと思います。
もちろんリズムも超大事なんだけど、色んなコードや複雑なスケールを弾いたりするのに忙しくてそこまで中々手が回らない。
というか、1小節あたりの音数が多くて忙しいから、リズムの大切さに気付きにくい楽器。
足下では音を加工するためにエフェクターを踏んだりして、とにかく忙しい。
そういうときにやっぱり最初に求められる資質は「器用さ」なんじゃないかと思うんですよね。
あまりにもできることが多すぎて、器用さがないと中々先に進めない楽器。
不器用な人はどうすればいいかというと、ジャンルを絞ったり、あえて弾く内容をシンプルにして、音も加工せずに、総体としての仕事量を減らすことで対応していくしかない。
不器用なのにあれこれやろうとすると崩壊するから。
でもそれって、ギターの楽器としての可能性をフルに活用しているとは言い難いよなあとも思う訳です。
10得ナイフを持ってるのに栓抜きとしてしか使えてない、みたいな感じ(笑)
その点で、ベースはやることがシンプルなんですよね。できることが少ない、というか。
基本はとにかくリズム。
もちろん、色んなエフェクターを踏んだり、やろうと思えば複雑なパターンを弾いたりすることもできるんですが、本来の仕事は、曲のリズムとコード感をしっかりと表現することだから、そこにとにかく集中していけば、いいベーシストになれる。
やることがシンプルな分、音を出すタイミングや、音を伸ばしたり止めたりするタイミングをしっかりしないと、カッコよくならない。
ギターとは難しさの種類が違うんですよね。
で、そういうタイプの難しさって、僕は好きなんですよ、なんか。
そういう意味で、ベースが自分に合ってるなあと感じる訳です。
あと、ベースをやっていると、「この曲において、自分はどんな形で貢献すればいいか」という全体を見回すような大きな視点が産まれてくる気がします。
ギターやってるときは自分のことでいっぱいいっぱいだったから、そんなこと考える余裕なんてなかったんですけど、ギターより忙しくない分、そういうところに気づきやすくなるんですね。
それって、言ってみれば空気を読んで議事を進行していくようなスキルに近いところがあって、その辺も僕に向いてるなあと思う訳です。
