■国家の優先順位 | ◎ 浮輪浮遊録 ◎

◎ 浮輪浮遊録 ◎

★「では、どうするか」が、視点のブログです。/ ★ 更新:【 第2 水曜 】、他・随時更新。(2010年9月15日 開設)

 

本日は、国家の優先順位について述べたいと思います。

◆台湾は半導体に賭けた

前世紀後半に、半導体で我が国は世界的に躍進しました。
米国は、これを自国の安全を脅かすと捉え、日本を削りに来ました。

具体的には、日本に自国製半導体の購入を強要するとともに、台湾や韓国へ生産を割り当てるために技術と資本の提供を強要することでした。

台韓両国はこの機会を活かして、現在に至ります。
特に台湾は、人口規模から当然とはいえ、半導体に国家資源を集中させました。

これが、韓国の総花的な選択と大きく違うところです。

台湾のファウンドリー分野での世界占有率は、一定分野での競争力が国家に貢献することの大切さを痛感させます。

◆日本はよく持ちこたえた

前世紀後半から近年まで、米国は我が国を本気で削りにきました。
先の大戦では、潰しにきたことと比せば極めて穏当ではあったものの、我が国は苦渋の日々を甘受させられました。

我が国は、少なからずの半導体各分野で競争力を失いました。
その中で、製造装置の一部は米蘭等に後れをとったものの、その他の半導体製造装置や素材分野では、他国を圧倒しているものが少なくありません。
また、パワー半導体でも強い競争力を維持しております。

我が国の強電や弱電及び総合電機メーカーの過去の不思議な選択は、トップの能力の他に、国内国外の諸機関からの強い圧力があったのでしょう。

◆米国の優先順位

米国の優先順位は、密接に繋がった『軍事力』、『情報力』、『技術力』、『筆頭基軸通貨保有』です。

このいずれかでも脅かされた場合、米国は対応を躊躇しません。
同盟国の場合は削り、敵対国の場合は潰しに掛かります。

なお、米国の面白いところは、現下の敵に現実的な対応をするところです。

米国独立に際しては、敵の敵のフランスを利用したように、先の大戦では敵の敵のソ連を利用するために莫大な援助をしました。

戦後はソ連の敵の共産中国を肩入れするとともに、軍拡競争にソ連を引きずり込みソビエト共産帝国を消滅させました。

一方、同盟国は潰しはしないものの、厳しく削ります。
プラザ合意や半導体の台韓中優遇は、紛れもなく対日牽制策です。

◆中韓の末路と日本の選択

共産中国(チャイニーズベイジン)は、米国の逆鱗に触れました。
米国に明らかに敵対した以上、現政権は滅びます。

一方、韓国(南コリア)は、米国にどう見なされるかにより未来が変わります。
同盟国と認識された場合は削られるだけで済みますが、共産中国側(レッドチーム)と認定された場合は厳しい末路をむかえることでしょう。

さて、我が国は戦後、全面講和に優先して西側との多数講和を優先しました。
このことが、戦後の躍進の基礎になりました。

現在、共産中国が地球上を跋扈していますが、我が国はこれに与せず、対抗することが何より優先されます。