おばさんは目覚めた。


何だか昨日から色々引きずっていたせいか

体が重い・・・・


何とか夫をいつものように駅まで送り

帰宅した。


おばさんちの子供たちは

事情があって、学校に行っていない。


昨日は2人とも行かなかった。


おばさんはまた、ため息をつきながら

子供たちを起こした。


昨日のおばさんの様子を見ていた

子供たちは、珍しく素直に起きた。


しかし、おばさんの娘は相変わらず

”行きたくない!”


おばさんの息子は

”何を言ってるんだ!行けよ!”

(お前もな・・・)


しばらくおばさんはまだ体調がすぐれず

横になっていた・・・


おばさんの息子は、

”今日は仕方がないから

行ってやるよ”と言った。


おおそうか。


おばさんは、のっそりと起きて

準備をして、息子を送迎した。


お昼になり、おばさんは

昨日の残りのカレーを温め

今日も、子供たちと一緒に

家でお昼ご飯を食べた。


鏡を見ると、目の下に

クマが出来ている。

ああ、苦労してるんだろう。


・・・だが、今日は、おばさんは

そんな顔でいるわけにはいかなかった!


そうなのだ。


おばさんは、就活があったのだ!!


おばさんは、慌てて、目の下に

念入りにファンデーションを塗り

念入りに粉をはたき、うまく

クマを隠した。


そして、時間になり、おばさんは出掛けた。


今度こそ、きちんと仕事を決めてやる!


おばさんは、約束の場所に行った。


すると、そこには面接官の方が

いらっしゃって、こうおっしゃった。


”あの・・・。実は、英語教室だけだと

そんなにいっぱい、入っていただく事が

出来ないと思うのです”



・・・・おばさんは、ガ~~~ン・・・と

ショックを受けた・・・・


ここもそうなのか・・・・


そうだったのか・・・・


・・・しかし、次に聞こえたのは

おばさんが、耳を疑うような

言葉だった。


”あの~~・・・それで、お願いと言うか・・・

実は、ここは、子供の塾もやってまして

前回の、面接の時に、昔、塾の先生を

経験されたと・・・。

それで、英語教室だけではなく

塾の先生もやっていただく事は

出来ないかと・・・・”


はっ?? 


あまりの事に、おばさんは驚いた。


実は、おばさんは、英語教室だけでなく

塾の先生もやりたくて、もう一つ

これから探そうと思っていたのだ。


それが、あっちから、チャンスが

やって来たとは・・・・


おばさんは、本当に驚いた。


そして、こう言った。


”はい!喜んで!”


そして、おばさんは、実際のレッスンを見学し

帰りに、”あの・・・結局、採用って事ですか?”

と、今度はきちんと確認した。


”はい。これから研修をしていく中で

お互いの方向性が違うって感じなければ。”



や・・・


やった~~~っクラッカー


研修の日程をまた、連絡すると言われ

おばさんは、夢見心地で帰ったとさ。




・・・あるおばさんのお話でした。