過ぎ去りし過去の話ですが

 

 

アレは確か中学1年生の時の

国語の教科書に載っていた・・・

芥川龍之介の「蜘蛛の糸」の話です・・

 

 

 

ある日お釈迦様が地獄を覗くと

カンダタという極悪人が苦しんでいた。

 

 

カンダタは悪いことばかりをしてきたが

一度だけ足下を這っている蜘蛛を踏まずに

助けてやったことがある。

 

 

お釈迦様は1本の細い蜘蛛の糸を垂らして

カンダタを助けようとしたが・・

 

 

カンダタのつかまっている細い蜘蛛の糸に

救われたい罪人が次々と上ってくるので・・

 

 

カンダタが「俺だけのものだ」と叫んだら

糸が切れてカンダタも地獄に戻ってしまった。

 

 

 

 

あのときはわたしもよく分からなかった・・・

 

 

カンダタを助けようと思ったお釈迦様が

どういう意図で細い蜘蛛の糸を1本だけ

カンダタに垂らしたのかと・・・

 

 

1本の蜘蛛の糸に助かりたいと

たくさんの罪人が

次々とつかまって上ってきたら

 

 

カンダタが叫ばなくても蜘蛛の糸は

簡単に切れるだろうに・・・と

 

 

 

浄土真宗のご住職から

頂いたカレンダーの

今月(8月)の仏教の言葉に・・・

 

 

「我も助かり人も助かるのが

仏教の教え」と書いてありました・・

 

 

あのときカンダタが

自分も助かりたいのなら

人も助かりたい気持は同じはず・・・・

 

 

と理解して・・

「この蜘蛛の糸は俺だけのものだ」

と叫ばなかったら・・・

 

 

蜘蛛の糸は切れずに・・・

(お釈迦様が切ったりされずに)

大勢の仲間を同時に

助けられたかも知れない・・・

 

 

中学1年生の時から駆け足のように時は流れ・・・

かなり年を取ってからの見極めですが・・・おねがい

 

 

芥川文学の真髄に

少しでも近づけたかしら・・・ラブ