趣味とか習い事とか 何かを始めるときが
グッドタイミングで
遅すぎると言うことはない・・・


とよく耳にする言葉ですが・・・
終焉間近の人間は

どのように感じているのでしょうか・・・?




吐血して3月3日から入院していた姉が
連休明けには退院すると義兄から
聞いておりましたので・・・


もうそろそろじゃないかと言う気がして
姉の携帯へ電話しても出ず・・・
家電話しても出ず・・・


私達3人の妹たちの間では

姉の所へ電話する時には
動作が遅い姉のために体勢が整うまで・・・


呼び鈴を15回以上は鳴らすと言う
取り決めになっています・・・?


その取り決めをちゃんと守っているのに・・・
お昼時には用事が無い限り

昼食を食べに帰る義兄が居るはずなのに・・・


反応無し・・・?


カラスが鳴くのは
カラスの勝手でしょと言うように・・・


病人が電話に出ないのは

病人の勝手でしょ・・
という項目を追加しとかなきゃぁ・・・?


気持ちを取り直してコーヒーでも一杯と
台所へ立ったとたんに・・・
義兄からわたしのスマホに着信あり・・・?


慌てて出ますと
「羽ちゃん悪い悪い~!なんべんも
電話もろてすまなんだ・・・
いまなぁ~長男と一緒にM(姉)が退院したので
病院まで迎えに行ってたんや~・・
Mに電話代わるから話して・・・!」


と姉にスマホのバトンタッチ!



わたし 「姉ちゃん大丈夫・・?」


 「それが大丈夫やないんやわ・・
手術したときには眠ってる間に終った感じで
傷跡以外の痛みはなかったのに・・


今はよく熱も出るし

胸の辺りに痛みが出てきて・・・

 


気分が悪くて食事もろくに取れてないのに
顔が浮腫み体重が増えてるんだって・・?


手術したばかりだからそういう
徴候もあるのかも知れないと我慢してたの・・


入院した日は多量の吐血をしたんだって・・?
わたしは意識不明だったからその辺のことは

記憶にないんだけど・・・

 


気が付いたら病院のベッドにいた・・・
お父さんが救急車で病院へ運んでくれてたそう・・


肝臓のガンぐらいは手術さえすれば良くなると
最初は簡単にそう思ってたけど・・

 

 

日増しに後がだんだん辛くなってくるし・・・

そうでもないみたい・・・

 

 

わたしは午年で今年はもう80歳になるし・・・
そろそろかもしれないわ・・・」


と言うので
「姉ちゃん 栁に雪折れ無し って言うじゃない!
病持ちで弱そうな者ほど長生きするって・・!


悪いところは取ったんだから
今後は根気よく病院通いをして
先生の指示に従ってね・・

 


きっと良くなると私達は信じて
祈っているわ・・・


離れていても私達の心はいつでも

姉ちゃんとつながって居るから
一人じゃないからいっしょに頑張ろうね!」

 

 

と言いますと・・・

 


姉 「わたしは 肝臓ガンが発覚してから 

反省ばかりしている・・

 

 

今まで6歳も年上のお父さんに

当たり前のように何でもやってもらっていて

 

 

申し訳なく思えることばかりが

次々と思い出され・・

 

 

手術が済んだら死んだつもりで

今度は少しでもお父さんに

恩返しがしたいと・・・

 

 

手術前に白内障の手術も受けて・・

歯の治療も済ませて・・体調を整え・・

 

 

張り切って生まれ変わった人間になるために

手術に臨んだわ・・・

 

 

この手術が終ったら

やさしいお父さんにきっと恩返ししょうと

そう決心していたのに・・・

 

 

それなのに・・吐血して・・・

ますます迷惑を掛けている・・・

お父さんに申し訳ないわ・・・」

と嘆く姉・・・

 

 

 

義兄は姉が初恋の人だと言うだけあって・・・

昔から姉ちゃんのためなら

どんな苦労もいとわず・・・

 

 

不平不満を言ったこともなく・・・

姉ちゃんの喜ぶ姿だけを楽しみに

生きてきたような人だった・・・・

 

 

姉ちゃんが何も恩返しが出来なくても

義兄は決して姉ちゃんを

恨んだりしないと思うよ・・・

 

 

何年経っても優しくて

人格の変わらない真面目一筋の義兄は

私達姉妹にとってもとても信頼の置ける

最高の誇りでもありました・・・

 



わたしが年子の妹に

姉が今日退院したことを
連絡しましたので・・・

二人の妹達も順に姉に電話してることと思います・・・

 


吐血後の入院期間は

3月2日から3月24日までの23日間で約3週間です・・

ガン手術入院より長かった・・・?


いまはこんな小さな事でも姉のために

灯り続ける命のありがたさに

 

 

感謝しています・・・