昔からの信頼関係で結ばれた縁というものは
いくら年月が経っても色あせることなく
いつまでも心の奥底に鮮やかな記憶のまま
残り続けるものなんですね・・・


今日は息子に連れられて
かねてより連絡を取り付けてありました
亡くなられた元上司宅へ
再び訪問させていただきました・・・


待っていてくださいましたようで
到着しますと昼間にもかかわらず


玄関先から家中の電気が赤々と
ともされ元上司の奥様が笑みを浮かべ
暖かくお出迎えくださいました・・・


わたしと致しましては長居はせずに
お仏壇にお参りさせていただきましたら
すぐ帰らせていただくつもりでしたが・・・


わたしの両手を取って肩を抱き

過去のことやら
今までの成り行きを
事細かに話してくださる奥様の話を中断できず・・・


裏話から思い出話・・・等々
相棒には大変お世話になっていましたと
話が逆みたいな話をお聞きしたり・・・?


お話が済むまで口を挟まず
ゆっくり聞き役に回っていました・・・


お仏壇に飾られた遺影の写真は
現役の姿そのままで凜々しい制服姿に
柔和なお顔は当時を思い出され・・・


呼びかければ・・・
そのままこちらの世界へ
飛び出してこられそうな錯覚すら覚え・・・


急に胸がじ~んと熱くなり・・・
涙がほおを伝い始めました・・・・


奥様が遺影に向かって
「お父さん!大空さんの奥さんが見えましたよ!
ほら、お父さんがいつもどこへでも車で
連れて行って貰ってお世話になっていた大空さん」


・・お世話になっていたのはこちらのほうなのに・・・?


奥様はわたしに、とことん胸の内を話せた事で
お気持ちが軽くなったのか・・・


ご自分は転んで右脚の付け根から膝まで
金属を入れているため右脚が曲げられなくて
身体障害者になり・・・

娘さんのお世話になっていること等を話され・・・


ご主人は相棒より16歳年上で・・・
奥様はわたしより16歳年上・・・


結婚してご主人とは丸64年間
一緒に暮されたと言う事でした・・・


お仏壇にご香典とお供えのお菓子を供えて
手を取って名残を惜しんでくださる奥様に
お別れを申し上げ・・・

元上司宅を後にしました・・・


気になっていたことが今日やっと果たせまして
気持ちが楽になりました・・・


帰ってから相棒に一言・・?


「おとうさん!あんたの遺影写真はどうする?
Sさんのようなまともな写真はなんもないわ~!
飲み屋の姉ちゃんと写ったのばっかしや~?」



相棒ビックリして メンタマ泳いでた・・・?


思い当たることがあったのね・・・?