わたしの下の二人の妹から
相棒にお見舞いと相棒の口に合いそうな
食品が届いた・・・


いつも絶えずわたしのことを気に掛けてくれて

連絡を絶やさない二人の妹には

心から感謝している・・・

 

 

あっ・・京都の姉もね・・・一番乗りだった・・

わたしが留守中に宅配とお見舞いが届いていた・・

 

 

みんな早いんだから・・・

まだ手術はこれからだからお見舞いは

急がなくて良いと言ってあったのに・・・

 


お礼の電話を年子の妹にしていたときに・・・
急に年子の妹が1オクターブ高い
素っ頓狂な声を発した・・・・?


「キャァ~~!コラ~!こっちへ来ないで~??」
しばし会話が中断・・・・



電話は繋がったまま・・・年子の妹の
ドタバタした音が聞こえる・・・・


まさか・・金を狙った強盗か・・・?
地元の警察に・・年子の妹の2男が勤めている・・・


彼とわたしはライン友達だ・・・
何かあったら2男にすぐスマホで
連絡してやろう・・?


よっしゃぁ~!準備OKね!
だけどわたしはそそっかしいのが玉に瑕だ・・・


状況をしっかり把握してからでないと・・・
甥っ子に恥をかかせたり迷惑を
掛けることになる・・・


怪我をしてないだろうな・・・
死んだりしてないだろうな・・・

 


そんなことばかりが気になって

動悸が止らない・・・


わたしの双子のような気心の知れた妹に
何事も起こっていませんように・・・



と念じながら・・・

もう一度妹に呼びかけた・・・・

 


「もしもしH(妹の名前)! 大丈夫か?
何が起きてるの?教えて!」



と再度呼びかけると年子の妹が
ハァハァ息をしながら・・・・


事の顛末を話し出した・・・


「あっ!羽ちゃん電話中にゴメンね・・
今わたしの目の前を・・・顔は猫の半分ぐらいで体は
豚ぐらいの大きさの、体全体がふさふさした毛で覆われた
動物が横ぎったんや・・・!


襲われたら大変だと思って
ビックリして大声を上げたんやけど・・・


今よく考えたら・・畑の作物を荒らす『テン』
やと分かったわ・・


顔は小さい三角形で・・
体は猫の3倍ぐらいの大きさがあるんや・・?


戸は閉めてあったのにどこから入ってきたかのか謎や?
もしかして網の張ってある縁の下から入って
台所へ飛び出してきたのかもしれないわ・・・


そういえば縁の下に網が張ってあったのが

最近めくれ上がってきていたので・・・

 


長男に頼んで張り替えて貰おうと思っている間に
隙を突かれた・・・!」


「良かった・・無事で・・
もう少しでTちゃん(甥っ子)に電話して
あんたを救出してくれって頼むところだったのよ!
無事で何よりだったわね・・・


あんたの周辺では
お盆には民家へ熊が侵入して・・
年寄りのおばあさんが
クマと一晩過ごした事があったねぇ・・・


家の中では熊を射殺できないから
Tちゃんが囮になって熊を外へおびき出し・・


家から出たところでクマは射殺されて
おばあさんもTちゃんも無事だったと
新聞に載っていたね・・・



食べ物がなくなると・・動きの鈍い
小太りばあさんは餌の対象に
されるかもしれないし・・・


今度から一人家にいるときは
頭からヘルメットをかぶって長靴を履き・・・


首にタオルを巻き付けて金属バットを準備しないと
あかんのやろうか・・・? 物騒やねぇ・・・!」


というと・・・大笑い!


人から見ると本格的なボケが始まったと
誰もが思う・・・!


それにしても電話中の奇声には
おったまげました・・・



山の近くにお住まいの方々は熊やテンの侵入には
くれぐれもご注意くださいませ・・・!