物がない時代に育った私達は
結婚して家を新築し・・・
 

物や家具を増やしていくのが
楽しみだった・・
 
 
そしてだんだん
部屋が物や家具に占領され・・・
 

物であふれ返った狭い空間ながらも
必要な物が全て揃っている
満足感に酔いしれていた・・・
 
 
それがこの年になると
心は 原点に戻りたくなるのかしら・・・・?
 

そばに物を置かない広々とした空間に
ボケ~っと住みたくなった・・・
 

物がない時代に育った私達が・・・
 

有り余る物を惜しげも無く処分して・・
何もない時代の広々とした空間が
恋しくなるなんて・・・
 
 
当時はこんなことは
想像もしたことがなかった・・・
 

人の心はどんどん
逆流するのかも知れない・・・
 
 
物が自分の回りから
少しずつ消えて行き・・・
空間が増えていく喜びの中で・・・
 
 
そっと寿命が尽きる・・・
 
 
それが人の世の定め・・・