過去の話・・・
 

適齢期の娘にあちこちから
縁談があったとき・・
 
 
家庭があんまり楽すぎて
嫁ぎたくない娘は・・
 

どんないい縁談があっても
釣書どころか相手の写真を
見ようともしなかった・・・
 

ある日どうしても義理ある人で
お断りできない相手を紹介され・・
 

最初からお断りすると
相手に申しわけなくて
 

「会うだけ会ってよ
気に入らなかったら後で
丁寧にお断りしてあげるから」と・・
 

無理に迎えに来た相手の車に
押し込んだことがあった・・・
 

相手の男の方は礼儀が正しくて
身長も高く学歴もルックスもよく・・
 

高収入で市内でも有名な企業に
勤めていて見た感じでは
清潔感あふれ・・・
 

申し分ない方だと
私達は思っていた・・・
 
 
ところが帰ってきた娘は
「イヤだから断って!」
 

とあっさり言う・・・
 

「何か理由があるんでしょ・・
その理由だけでも教えて・・・!」
 

と言うと・・
 

「全然”ときめき”を感じない!
まるで学校の先生みたい・・」
 
 
とだけ言ってそれから後は
一切お見合い話に
乗ってこなかった・・・
 

娘さんを片付けた
その道の先輩に相談すると・・・
 

「大空さんところは厳しすぎる!

今どき、門限が7時などと言ってると
仕事が終わってからの出会いのチャンスが
巡ってこないわよ・・・
 

もう少し門限を延ばして
子どもを自由に解き放してやらないと
いけないわ・・・
 

まず親の頑固さを治していかないと
子どもをいつまでも
 

籠の鳥にしておいたらアカンわ・・
時代が変わってきてるんだから・・」
 
 
と教えられ・・
二人の子ども達に・・
 

「もうあんたらの結婚は
私達には相手を見つけられない・・・
自分で好きな人を連れてきて・・!
 

その代わり何があろうと
自分達の責任やで!
絶対に親のせいにしないでね!」
 

と言って・・
 

門限という名の首輪を
解き放しましたわ・・・
 

首輪を外したとたん・・・
 

娘も息子もあれよあれよという間に
それぞれが、好きな相手を見つけ
 
 
想う相手と結婚し
親は一気に楽になりました・・・
 
 
”ときめき”・・と言う言葉を放った
娘の言葉に胸が熱くなりました・・・
 
 
やはり結婚には”ときめき”がないと
義理や人情での板挟み婚は虚しい・・・・
 

親は釣書ばかりに目を取られ
その人の性格や優しさや
思いやりがあるかどうかまでは
 

見据えることが
出来なかっただろうと思います・・
 
 
子ども達の人を見る目を
信じて良かった・・・
 
 
詫びながら・・・
迷いながら・・・

夫婦共働きで
義母の手を借りながら・・
 

満足な子育てが
出来なかった私達にとって
 

子ども達の現在の幸せが
何よりありがたく
心から感謝しております・・・