ひとの人生において
輝きを保っているのは・・・
 

ほんのわずかな期間だけのような
気がする・・・
 
 
人生の最盛期を迎えた後には
必ず老いと言う避けて通れない
衰退期が訪れもする・・
 

自分の子ども達と
離れ離れに暮しながら・・・
 

老いていく身の親は
ただひたすら
子ども達の幸せだけを願いつつ・・
 

そっと蝉の抜け殻のように
この世を旅だって逝く・・・
 

毎日がつらく寂しい・・
子ども達に会いたい・・
 

せめてあの世へ旅立つ間の
わずかな期間だけは・・・
 
 
なつかしい我が子と共に
過ごしたい・・・とも言えず・・・
 

ぐっと最後まで
その言葉を我慢して・・・
 

消えるように・・・
この世を後にする・・・
 

子どもを思う親心は
かくも悲しく・・・
慈愛に満ちたものである・・・
 
 
子ども達は
亡くして始めて気づく親心・・・
 
 
親は子ども達にみじんも
哀しいそぶりを見せないまま・・・
 
 
静かに旅だって逝く・・・