時々思う・・
 
苦労ばかりして育った人には
残りの半分は楽に暮らせると・・・
 

なんとなくそういう風に感じて
生きて来たけれど・・
 

そうはうまくいかないものかもしれない・・
 

その言葉は己を絶望の淵から
立ち上がらせるための・・・
 
 
希望をもたらせる言葉だったかもしれない・・・
そんな風な矛盾を感じる今日この頃・・・
 

わたしの仲良しの友達に・・
幼い頃に両親を同時に失い
 

父方の祖母に引き取られて
育てられた人がいる・・・
 

祖母の元では食べさせて貰って
中学校まで面倒を見て貰えるのが関の山で・・
 

中学校を卒業と同時に集団就職で
住み込みの出来る会社へ入り・・・
 

そこで出会った人と結婚した・・・
ご主人と共働きをして二人の子供を育て
 

やっと二人の子供を結婚させたと思ったら・・
旦那さんに癌が見つかり・・・
 
 
すでに手遅れで入院して1週間目に
旦那さんは帰らぬ人に・・・・
 
 
彼女の娘さんは結婚して県外へ・・
息子さんは地元の人と結婚し二人のお子さんにも
恵まれ幸せな生活が続くはずだった・・・
 
 
ご主人の生命保険で自宅から離れた場所に
長男夫婦の新居を構えさせた・・・
 

働けなくなったらいずれその家へ
彼女も同居するつもりで自分専用の部屋も
こしらえたのに・・・
 

息子さんは精神を病み会社を退職!
そしてお嫁さんと離婚・・・!
二人の子供さんはお嫁さんが引き取り
 

養育費や慰謝料代わりに
その家をお嫁さんに渡してしまった・・
 

息子さんはそのまま働きにも行かず
自宅で引きこもり・・
 
 
彼女は71歳の今も現役で働き続け・・・
ご主人の遺族年金と自分のわずかな稼ぎで
50歳の息子さんを食べさせている・・・
 

いったいいつまでこのような
先の見えない不安を抱えた生活が続くのかしらと
彼女はそっと愚痴をこぼした・・・
 
 
幼い頃から家族との平和な生活に恵まれず・・・
晩年を迎えてもさらなる不幸に見舞われ・・
 

これから先は今までの不幸を
取り戻す勢いで幸せが押し寄せてもいいはずなのに
 
 
人生楽ありゃ苦もある・・
と言う言葉が遠くで虚しく響くだけ・・・
 
 
人生の半分以上を苦労して生きてきた彼女に
これから後の人生が
 
 
どうか心穏やかに過ごせますようにと・・・・
心から祈っています・・・・