亡くなる前の母にわたしが
「あの世へ行ったら一番先に誰に会いたい?
やはりおばあちゃんかなぁ(母の実家の母親)・・・」

と聞きますと母は
 

「一番先はお父さんに会いたい!
お父さんは優しくて思いやりがあって
好きやった・・」
 

と言うので・・しつこく・・
「その次は誰・・おばあちゃんか・・?」
 

と言うわたしに母は
「おとっつあん(母の父親)や・・
おとっつあんは私の困ったときにはお金を持って
すぐ駆けつけてくれた・・・」
 

と言います・・
 

ここで負けちゃ行かんと思って
「じゃぁ・・おじいちゃんの次はおばあちゃんか?」
と食い下がるわたしもわたし・・・
 

母はそれでも納得しません・・・
「おとっつあんの次に会いたい人は
あんにゃんやなぁ(母の兄)・・

あんにゃんはどんなときも私を守ってくれた」
と言います・・
 
 
母にとって会いたい人の3番目にも上がってこない
おばあちゃんは・・・
 

私たちがいつ行っても笑顔で迎えてくれて
たらふく美味しいものをおなかいっぱい
食べさせてくれましたし・・・
 

帰るときにはいろんなお土産をたくさん
持たせてくれてました・・・
 
 
母にとっての実母は・・・・
どんな存在の人だったのだろうと興味を持ち
 
 
「なんでお母ちゃんは実の母親のことを
そんなに後回ししたくなるの・・・」
と聞きましたら・・・
 

母は「おかあ(母は自分の母親のことをこう呼んでいた)は
T(自分の妹)ばかりを大事にしてわたしはそんなに
かわいがってもらえなかった・・・」と言います・・
 
 
「T叔母さんは仕方ないわ・・村で一番の
資産家へもらわれていったんだから・・・
 

親元としてはそれ相応のつきあいがあるし
おばあちゃんはいつも気にして
叔母さんが恥をかかないようにと
一種懸命になったって仕方のないことよ・・
 

叔母さんは苦労して女中並に朝早くから夜遅くまで
大勢の家族に仕えて昼寝もしたことがないのに
 

お母ちゃんはいつだって好きなときに寝ていられる・・
お母ちゃんは自由を獲得してたんだから最高よ・・」
 
 
と言うと・・母はにっこり笑っていました・・
 
 
たしかに・・水呑百姓へ嫁いだ母よりも
祖母の叔母に対する扱いは
特別だったかもしれませんが・・・
 
 
その頃は身分の違いだからそんなもんだと
わたしたちは思ってましたが・・・・
 

母としてはやりきれない思いが
あったのかもしれませんねぇ・・・
 

その分・・母の実家の伯父や伯母や祖父は
母に気を遣って特別優しくしてくれてた様に
思います・・・・
 
 
わたしは・・・
死ぬときに誰に一番会いたいかと娘に
問われましたら・・・
 
 
「お父さんじゃないことだけは確かねぇ・・・!?」
などと言いそうな気が・・・・
((((((ノ゚⊿゚)ノ


それは相棒の今後の精進にかかっています・・・・・