私たち夫婦にはあまり会話がない・・

我儘を押し通したり
気に入らないことがあると

カメムシをかみつぶしたような表情で
小言はたっぷりしてくれる相棒が

どんな食事を作っても
これは美味しいと言ってくれたことがないし

この人・・・味覚音痴のアホカイナと気になり
こちらから「どう・・お味は?」
と尋ねると・・
 

首を30度ほどかしげて
考える人のポーズを取る・・・

アホラシ~!
もう二度と聞くもんかい!
 

普段の会話はというと
子どもや孫がらみのことでは盛り上がるけど

それ以外は揚げ足の対象になるので
なるべ控える・・・

ところが昨日わたしが内科へ行ったら
診てもらってるのが相棒と同じ先生なので
相棒は家のことをよく話すらしい・・?

「ご主人は奥さんの体を気遣って
奥さんの血液検査の結果や病状を

詳しく教えてほしいといつも・・
心配されていますよ・・

ご主人はあちこちの
単身赴任が長かったそうですね・・
奥さんは一人で大変でしたね・・」

と気遣ってくださる・・・

・・・何の何の・・・・
・・・・相棒のいない日々は天国でしたとも言えず・・・・・
 
「いえ・・それほどでも・・・」

と・・無難に逃げ切り
いい主婦ぶりを見せてましたわよ・・


するとさらに先生は追い打ちを掛けるように・・・

「家庭内ではご主人は奥さん思いで
マメに家事も手伝って優しいんでしょうねぇ・・

いつも奥さんのことを
心配してらっしゃいますから・・・」
 
ついに・・相棒の上辺と中身のあまりにもの違いに
脳みその奥がパチンとはじけたような音が・・・

外面が良いのもそこまでよ相棒・・!

と言う気になり・・
本音が出ちゃいましたわ・・・
 
「あら・・主人がそんなこと言ってましたか?
ウチは仮面夫婦ですから・・・」

とポツリと・・・極控えめに答えましたわよ・・
 

先生はその返答にたじろぎながらも大笑い・・・

「あはは~~~~!
この年になるとおたくばかりじゃありませんよ・・・

どこの夫婦もよく似たもんですよ・・
あははは~~~~~!」
 

・・・さてはオヌシモミニオボエガアルナ?・・・
なんてことは心の奥にしまって・・・
 

内科から帰って「先生何か言ってたか?」
と相棒・・
 
・・・気になるなら自分で聞け!・・・・
・・・と思いつつ・・・

今回の会話は秘密・・・

次回は相棒・・

「この間奥さんが自分たちは
仮面夫婦だって言っていましたよ・・」

と聞いてくるかも・・・・
 

・・・・上等よ!・・・・

・・・・夫婦同伴の冠婚葬祭には欠かせない・・・
・・・れっきと仮面夫婦だもん・・・・!
 
 
・・・口に出せず心のつぶやきが多くて・・・・・・
・・・・これにはまりそうなワタクシメです・・・・