毎回病院ネタになってしまって
申し訳ありませんが・・・
それがわたしの日課になってしまいました。

母が亡くなってガタッときたのと同時に
体調を崩してしまったせいもあるのですが・・

病院で見ず知らずの方とお友達になり
貴重な人生勉強をさせていただいているのかも
知れませんねぇ・・

内科の予約日がいつも一緒になり
時間も大体同じの85歳のご高齢のご婦人がいます。

その方は広島県の呉市のご出身で
ご主人が勤めてらしたのがわたしの出身高校のある市
だと言うご縁で話が弾みました・・・・・

自分が生まれてからずっと海を眺めて育ったため
ご主人の職場のあるその町が海の近くで
食べ物も美味しく人当たりもよくて
とても気に入っていたと言います・・

送迎をなさる87歳のご主人の
笑顔とあまりにも優しそうな物腰に
つい・・
 
「お優しそうなご主人ですねぇ・・・
福井はご高齢の男の方は男尊女卑で
亭主関白な方が多いと聞きますが・・・
 
もしかしてご主人は家持ちのご長男さんでは
ないような気がいたしますが・・・?」
と尋ねると・・・
 
ピンポ~ン・・とまでは言われませんでしたが
 
「図星ですよ・・
主人は三男坊で跡取り息子ではありません・・

わたしにはとても優しくて
朝起きると着替えを手伝ってくれて

掃除洗濯みんなやってくれて
お料理は朝昼晩作ってくれますし・・
 
わたしは書道や読書とか言った
自分の好きなことだけをやっていれば良いんです・・

結婚してから主人の怒った顔を
見たことがありませんのよ・・

日用品や食料のなくなった物などは
主人が管理してくれていますので

出掛けたついでに
主人がみんな買いそろえてくれます。

あんまり親切なので
『貴方はどうしてそんなに優しくしてくれるの?』
と尋ねたことがありますの・・

主人は『俺は弱い者には優しいんだ』・・・
と笑っていましたが・・・

わたしはこのような神様のような主人に
巡り会えたことを
毎日手を合わせて感謝しております。」

と言われるご婦人・・・・

結婚して60年間もラブラブな
夫婦関係はあり得ない・・・

60年経っても新鮮なものはご飯と味噌汁だけ・・・
とのたまう者もおりますが・・

60年も待たなくとも・・
二日でガッカリする者もいる・・・・
(;^_^A

世の中にはこういうできすぎたご主人を持つ
奥様もいらっしゃいますのよ・・・

このご婦人のご両親がそう言う方だったのかと
またワタクシメハ気になってお尋ねしましたら・・

呉市の実家のお父様は
とても頑固で我儘で・・仕事もせずに
お母様の内職で食べていながら

ご飯の用意がいつもの時間より
ちょっとでも遅れるとお母様を怒鳴りつけて
暴力を振るうので・・・・
 
子どもの頃からお母様が夜中に
何度も一人で号泣されてる姿をみて育ったから
 
絶対に父親のように働きもせず
暴力を振るうような男とは結婚しないと
心に誓っておられたそうです・・・

その思いが通じたのか絵に描いたように優しい
ご主人と巡り会い・・

幸せな人生を歩めるのは主人のおかげと感謝されてる
ご婦人の顔は色つやも良く輝いて見えました・・

ご主人は87歳というのに相棒よりも恰幅も良く
背筋をしゃんと伸ばして

迎えの車に奥さんの手を引いて乗せるその姿は
とても紳士的で りりしく見えましたわ・・

こういう人に巡り会うのは宝くじに当たるより
確率は高そう・・・

人生は良いことも悪いことも半々に混ざって
与えられるものかも知れない・・・

わたしは優しい父に恵まれて育ったから・・・
相棒とこういう巡り合わせになったのかもしれない・・

だけど今こうしてしょっちゅう尋ねてくる
子どもや孫達に
 
好きな物を買ってあげたり
好きな物を買って食べさせてやれるのは
 
仕事を続けてきた相棒のおかげと・・・
感謝しないといけませんねぇ・・・・