私は故郷を離れて遠くへ来てしまった・・
ここから新幹線で
東京まで3時間半で行けるというのに
実家へ帰るのに約3時間かかる・・・
同じ福井県にいながらこの不自由さ・・・
海水浴の時期と重なるとさらに渋滞になり
片道5時間には泣けた・・・
昭和28年の台風13号で
大きな被害を受けた私たちは
住む家もなくなり土地を離れたり
公営住宅に住みながらも
小学校を共に過ごした同級生もいた・・
同級生と言うよりもはや苦楽を共にした
姉弟といったような関係だ・・・
台風から2年経って小学校へ入学しても
校庭が整備されていなくて運動会もなかった・・
今のように機械がなかったので
復旧作業は難航していた・・・
今年その当時の同級生から届いた年賀状には
*最近見る夢は小さいころの夢ばかりだ・・・
*会いたいね・・
*全てが恋しい・・
*みんなと会ってゆっくり話がしたいね・・
*元の友達はいつまでたってもいいね・・・
とそんな内容の年賀状がたくさん届いた・・・
もはや65歳なのに・・・
気持ちの中ではまだ小学生のまま・・・
何もない終戦直後に生まれ
生まれて4・5歳で大きな台風に遭い・・・
私たちはみんなやせ衰えて栄養失調状態で
生きてきた・・小学校へ入学したけど・・・
骨皮筋衛門・・筋子の団体・・・
でもこの体は丈夫で
みんなが病気知らずで元気に育った
忙しい子育ての時や働き盛りの最中には
同級生のことを思い出す暇もなかったが・・・
この年になり暇になると思い出すのは
懐かしい昔の同級生のことである・・・
おやつがない時代に
一緒に食べたさつまいもや栗の実
畑で採れたきゅうりを持って
川へ泳ぎに行った夏のころ・・・
母の作っていたスイカ畑で
不細工で出荷できないスイカを石で割って
畑で食べたラジオ体操の帰りとか・・・
思い出すときりがないけど・・・
心に故郷の思い出がいっぱいあるのは
宝石にも等しい大事な宝である・・・
今では昔の風景はほとんどなくなってしまったけど
そこにある山や川の流れはそのままに
私の心の中を流れている・・・
♪別れても別れても心の奥に
♪いつまでもいつまでもおぼえておいてほしいから
♪しあわせ祈ることばにかえて
♪忘れな草を あなたに あなたに
(忘れな草をあなたに・・倍賞千恵子)・・・私の好きな歌です・・・
今年も何とか頑張れそうな気がします・・・
皆様よろしくお願いいたします・・・・