私の住んでるところは、その昔は「妾街」とよばれていたそうな。

知事さんや、議員さん、或いは、どこかの会社の社長さんのお妾さんが

住んでいることになっているらしい。

私も、よそから来た人間だから一緒だけど、回りの人たちも、

他県の出身者が多い。現に、ワイワイ騒いで旦那の酷評会を

やる仲間は、関西出身者ばかり。

福井弁の訛りが掴めなくても、結婚前の言葉訛りでOKだ。

そのうちの一人である 京都から来てるお友達が、うちとよく似た

旦那さんで、「亭主関白で、自分の身の回りの世話から、

ありとあらゆる事に口出しが多く、息が詰まる。

もう、こき使われるのは、この世だけの繋がりで勘弁してほしい。

子どもたちに、もし自分が死んでも、

旦那と一緒の御墓に入りたくないから、自分の御骨は

生まれ育った、故郷の鴨川にまいてほしいと頼んでいるんや。」

と語った本人が・・・・旦那さんが、ある日、散髪をしていた直後

現場で心肺停止。あっけなく、見送ることになった。

旦那さんの、残した日記帳が見つかり、それには、奥さんとかわした

言葉とか、楽しかったことばかりの記入がしてあったそう。

お友達は、「あんなに冷たくするんじゃなかった。もっと優しく

何で出来なかったのか。」と号泣した。

さっそく、立派なお墓を建て、「私も旦那と一緒のとこへ入るわ。」

と、毎日、旦那さんを偲ぶ日が続き、

3年後、お友達も、癌で旦那さんのもとへ旅立って行った。

私は、そのお友達の言葉を思い出し涙に暮れた。


でも、うちの相棒ではな・・・と思いつつ少しは反省ありってとこです。