主人が大病を患い入院手術した時、

喉から管を差し込まれ、廃液を出す管も

その横にあり、点滴と尿管でつながれた体で、

看病する私に向かって言った言葉。


「ウラ、 罰が当たったんやな。これからは

酒もタバコも、もう絶対止めるでな。」と

神妙な顔して決心していた。

私、黙って聞いていた。ここで笑ったら

管が抜けてしまう。

肝臓が悪くなって入院したこともある。

あの時も良く似た歌を歌っていたっけ・・

あれからその言葉。その口から何回何十回聞いたと思う?

もうあなたにはいくら言っても馬の耳に念仏だよ!

心の奥でつぶやく私・・・・・

倒れるたびに神妙に、 一応反省はするが

長続きしたためしがない。


案の定、我が儘な主人は、手術後、

歩けるようになると、廃管袋と点滴台を

引きずりながら、自動販売機でたばこを

買い、ついでにお酒も買い、隠れて飲んでいた。


「こんな行儀の悪い患者は見たことが無い!」

先生に見つかり強制退院させられた。


親戚も子どもたちも主人の余りのあほさに呆れた。


現在○○は再発していない。

今も相変わらず仕事から帰ると、お酒とタバコに

戯れている。

その嬉しそうな顔が憎めない。