京都国立近代美術館 映画をめぐる美術 | 京都を遊びつくすブログ

京都を遊びつくすブログ

京都を遊びつくすブログです。


世界が夜の祇園の夢なら

先日、ファクトリー京都で、

 

学芸員であるキレイなお姉さんと、芸術に関する話を

 

とっても濃厚に話していました。

 

芸術をめぐる心理学、文化人類学、社会学、国際比較、身体性、戦争。

 

もう止まらなくて止まらなくて、

 

翌日もメールで議論の続きを。

 

私は散々芸術云々言っていたはずが、

 

キュレーションという言葉を知りませんでしたw

 

収集した情報を分類し、つなぎ合わせて新しい価値を持たせ て共有することを言うそうです。

 

ラファエロ一つとっても、企画展によって作品、画家の演出の仕方が違うことに驚いた私の発言から、

 

彼女はその言葉を教えてくれました。

 

また、私はそこに芸術作品がある際に、

 

その作品に対するナラティブな要素、つまり物語みたいな説明がないと腑に落ちないという話もしました。



 

芸術は、様々な楽しみ方があるということを改めて実感しました。

 

私は何度かこのブログ、または学部時代に書いていたブログに綴っているが、

 

私は超現実主義にはあまり関心がない。

 

「アンタラの自動記述で描いた作品から、なんで鑑賞者である私が

 

独自の想像で解釈せんとならんのよ」と、今でも思っているところがあるんです。

 

要するに、仮に自分の解釈が、ほかの誰もしなかったら、

 

それは間違いだったかもしれず、怖かったりするのよね。

 

また、私は大学で心理学を専攻していたのですが、

 

シュルレアリスムは心理検査にも似たものがあるんです。

 

ある絵を見て、クライアントが思ったことを自由に文章を書くのね。

 

そして臨床心理士がクライアントの書いた文章に対して解釈するの。

 

臨床系の講義にはそういうものが多かったのですが、

 

私は、なぜ他人に私の文章を解釈されなきゃならんわけ?

 

って思っちゃうので、

 

超現実主義の画家の

 

「自分がアウトプットしたものを自由に解釈なり物語をつけるなりされたがる」欲望には

 

あんまり理解できんのです。

 

美人の学芸員お姉さんは、

 

「芸術は、フロイトのいう超自我から解き放たれるための手法の一つ」

 

と言っていました。

 

なるほどなあああああと思いました。

 

私は女子高生時代、世の中の窮屈さ、わけのわからなさ、混とんとした鬱憤を、

 

宮台真司によってカタルシス、癒されちゃった人間だから、

 

言葉に可能性を見出したがりなんですよね。

 

芸術と言葉の接点、いやあ、面白い。



世界が夜の祇園の夢なら
 

 

キュレーションは、芸術を、具体的にどんな風に鑑賞者に提示するのかしりたくて、

 

今回この企画展に行ってきました。

 

意気揚々と言ってきたにも関わらず、

 

正直に言うと、全然世界がわからずじまいでした。

 

圧倒的な私の知識不足。

 

またおねーさんにいろいろ教えてもらおうwwww

 

 

マルセル・ブローターズという画家は、言語とイメージの関係を考えた人だそうです。

 

イメージと意味の重層的な構造をもつものとして、映画をとらえたのだそうです。

 

私の昔の知り合いに、映画を大学院で研究している人がいて、

 

私も彼にいろいろ話を聞きながら映画をじゃんじゃんみてた時期があったんです。

 

砂漠でまわり続けるスプリンクラーのように、

 

もう、じゃんじゃん。

 

映画には割と自信があったのに、

 

もう全然だめなの。

 

わっかんない。



 

でもね、これは面白かった。

 

誰もやらないようなくっだらねー実験を延々続ける、田中功起さんの作品。

 

小学校低学年みたいなノリで。

 

見てて飽きなかった。

 

それから、ドミニク・ゴンザレス=フォルステルの『無題(映画について)』という作品があったのですね。

 

その作品は、絨毯の上に、映画に関する大量の本が積んであるんですね。

 

で、鑑賞者はその絨毯の上で、自由に本を読んでいいというもの。

 

私は早速絨毯の上に寝転んで、ゴダールの本の目次を読み始めました。

 

そしたら、まぁほかの鑑賞者は私を凝視しますよね。寝転んで、しかもニヤニヤしながら見てたら。

 

鑑賞者は、作品によっては参加者にもなる。

 

この企画展は、3階と4階で展示されていたのですが、

 

間にある階段がまた芸術的なんですね。

 

美術館が平安神宮のすぐそばなのですが、

 

階段の手すりのガラスに、

 

大きな平安神宮の鳥居が映っているんですね。

 

これは美しかったです。

 

このブログを書いた人↓

 

 


本を出版しました!