イギリス人の懐事情
はい、今日はタイトルからして下衆な話題です。ロンドンで生活していて思うのは、とにかく物価が高いということ。もちろん昨今の円安の影響もありますが、やはりちょっと尋常じゃありません。例えば、イギリスのマックに入って期間限定のメニューを頼んだ場合。バーガー、ポテト、ドリンクの普通のMセットで5.89ポンド。1ポンド180円換算で、1060円です。ロンドンの街中にあちこちあるPret A Manger(プレタマンジェと読みます)というカフェ。スタバやコスタと比べて食べ物メニューが豊富なのでランチでよく使います。ここで、マカロニグラタン、フルーツ、カフェラテを頼むと10.75ポンド。同じく180円換算で驚きの1935円!日本で1900円も出したら一体どれだけ豪華なランチが食べられるか…一事が万事こんな様子なので、とにかく日々の生活費がかかるわけです。こんなに高い物価で生活するということは、さぞかしお給料をもらっているに違いない!私の下衆心に火がついたのでUK Average Salaryなどで検索してみた結果、面白い記事を発見。http://www.mirror.co.uk/news/uk-news/uk-average-salary-26500-figures-3002995著名人の年収は全く参考にならないのでおいておくとして、その後に職業ごとの年収が書いてありました。例えば、Hairdressers(美容師)は£10,174(約183万円)Receptionist(受付)は£12,595(約226万円)Bus&coach drivers(バス運転手)は£23,095(約470万円)Teachers(教師)は£32,547(約585万円)そして…Solicitors(弁護士)は£44,787(約806万円)このように職業によって区々ではあるものの、フルタイムの従業員の平均年収は£26,500(約477万円)とのことであり、日本の正規社員の平均年収473万円とほとんど同じ水準のようです。なお、日本の統計資料はこちら(PDF)。https://www.nta.go.jp/kohyo/tokei/kokuzeicho/minkan2013/pdf/001.pdf私の肌感覚で日本より1.5倍~2倍は物価が高いロンドンで生活をするというのは、実はかなりきついことなのかもしれません。下世話な話題ついでに、イギリスでは大手法律事務所が初任給を公開していたりします。日本では噂レベルで他の事務所の初任給を聞くことはありますが、ここまでおおっぴらにされるとちょっとドキドキしちゃいます。例えば、マジックサークル(イギリスの五大法律事務所のことをこう呼びます)の雄、Slaughter & Mayの場合だと…http://www.legalweek.com/legal-week/news/2265084/slaughters-announces-small-increases-in-associate-payTrainee year 1: £39,000(702万円)Trainee year 2: £44,000(792万円)Newly qualified: £63,000(1134万円)One year PQE: £69,500(1251万円)Two year PQE: £78,000(1404万円)Three year PQE: £87,500(1575万円)ということのようです。さすがはイギリスのトップファーム、先ほどのSolicitorの平均年収と比べても一段と高くなっています。ちなみに、私はあくまで出向者なので上記の水準のお給料を貰っているわけではないことを、ここに明記しておきたいと思います。それどころか、日本の弁護士の出向者を受け入れる環境は年々悪化しており、時には雀の涙ほどのお給料しか出ないこともあるやなしやと聞いております。留学中にも散々ぼやいていましたが、ロンドンでは日本の大企業からの駐在員が最も良い生活をしているような気がしてなりません。。。あと、一点補足しなければいけないのが、所得税の話。どうやら、イギリスでは所得税がむちゃくちゃ高いみたいなのです。いやいやそれは一部の高給取りだけだろう、と思うかもしれませんが、年収£41,865(753万円)から40%のHigher Rateが適用されるのです。。。https://www.gov.uk/income-tax-rates/current-rates-and-allowances例えば、年収800万円稼いだ場合、そこから£10,000(約180万円)が所得控除(Personal Allowance)され、残額の620万円に40%の所得税がかかるので、その額は実に248万円!比較のために、日本では年収800万円の人に課される所得税率をざっくり計算してみると次のようになります。https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1410.htmhttps://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/2260.htmサラリーマンで年収800万円の人は200万円が給与所得控除で引かれるので、課税所得は600万円であり、課税所得600万円の人の所得税率は20%で、さらに427,500円が控除されるので、所得税額は約77万円!同じ年収の人の所得税額で比較すると実に4倍近い差があるようです。実際には諸々の控除があるので日本での所得税額はさらに下がりますが、とにもかくにもその差は歴然としています。ということで、税金のことまでを考慮すると、イギリスで暮らすのはさらにきついなぁと思ったりします。まぁ、それでもイタリアやスペインなどと比べると、「毎月必ずお給料が振り込まれるだけマシ」という結論になるのかもしれませんが。